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本体は眼鏡です  作者: 神狼とはみたらしと読む
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第3話

地の文は視点を迷走する運命にある。


by 見知らぬ文才



嘘です、ごめんなさい……

「おはようございます」


カケルは朝早く、執事に起こされた。いや、べつに寝ていなかったのだが、そういうことにしている。


今日の行動に予定はない。そんなカケルはとりあえず、言われるままに移動する。


その場は食卓であった。


「あの、俺は食事の必要がないんですが」


臆さずにカケルは食事の不要を述べた。ギムルー伯は気にした風もなく、そうかそうかと頷き、それならとさっさと報酬の金銭を渡した。


「こちらがお礼の品となります」


「ありがとうございます」


カケルはギムルー伯の見送りの元、屋敷を出た。





さて、カケルは人形(ドール)である。一人で歩いていたら、本来はおかしい存在である。人間の頃のままの感覚で動くカケルはそのことを忘れていた。


とても、視線を集めている。街の人間に奇異の目を向けられることに気づかず、カケルは冒険ギルドへと赴いた。


扉は西部劇で見るようなスイングドア、おそらく人の出入りがはげしいためであろう。中は酒場と喫茶を合わせたような休憩所を併設し、奥にお役所のような受付。だが、用事ごとに区分けされているようではない。


カケルの入場に、今日を休日として酒を飲んでいた冒険者の視線が集まる。そして、カケルの後ろにいるであろう術者を探すが見当たらない。


カケルはその視線にも気づかず、空いていた受付に向かい、要件を告げる。


「あの、登録にきたのですが?」


「は、はい……はいぃ!?」


人形(ドール)が冒険者登録を願い出る。実に異様な光景である。受付を担当していたナイスミドルはその異様にいつも通りの対応を反射でしようとして、やはり思い返して驚愕していた。


そのほか、暇な冒険者たちも一拍遅れて驚愕する。


「「「な、なんですとーーー!?」」」


荒くれ者たちが、変な口調で驚愕していた。まさにおかしな光景である。当の本人はのほほんとしているが。


「あの〜登録を」


「えっ……えっと、はい。わかりました」


冒険者登録は種族を問わない。望むのなら魔王だろうが邪神だろうが悪魔だろうが鬼だろうが天使だろうが登録する。まあ、それでも人形を登録するのは色々とおかしな話ではあるが。


「はい、こちらギルドカードになります」


そんなこんなでカケルは登録を完了した。ギルドの仕組みはまあ、よくあるタイプだ。そもそも、このお話にはどうでもいいことである。作者はそれよりギルドカードの説明をしたいのである。


まあ、これも使い回しのような気がするが。

ギルドカードは魔力の波長を覚えこませることで個人登録をする。便利な魔道具である。討伐数カウントなどという機能はない。あくまで身分証である。最低限の身分証である。血を垂らすなんて真似は必要ない。魔力を流すだけで登録だ。かるい。


「ふむ、ではなにか手頃な依頼は?」

「それではこちらなど、どうでしょうか」


カケルはそのまま依頼の相談をし、薬草採取依頼を受け持つ。しかし、受付のナイスミドルはしっかりと仕事をこなしている。人形相手に。


仕事人の鏡ではないだろうか。


日本のアルバイターもこのぐらい誰であっても愛想よくしてもらいたいものだ。


カケルは、解析のスキルでパッと依頼を終わらせて宿をとって部屋にこもったのであった。


宿の人も金さえ払えば文句は無いのだ。

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