表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本体は眼鏡です  作者: 神狼とはみたらしと読む
2/10

第1話

視界が晴れて行く。


ここは森だろうか?木々が鬱蒼としている。


とりあえず、アイテムボックスを開き、オリハルコンを取り出す。俺の相棒たる眼鏡を外し、錬成によってオリハルコンコーティングを施す。


見た目は変わらない。地味な普通の縁なし眼鏡だ。


ちなみに俺の容姿は、中肉中背、髪は固めていないオールバック的なにか。整ってるような、いないようなまあ普通の顔だ。


で、余ったオリハルコンはアイテムボックスに戻す。次に霊鉄を取り出し、人形(ドール)を作り出す。要はこれが、俺の緊急用の体なわけだ。


霊鉄というのは、オリハルコンとミスリルを足して二で割ったような性質を持つ。そこそこ頑丈でそこそこ魔力伝導率が良い。そんな感じだ。


人形の関節部分にミスリルを合わせる。拳や脚、胸部などはオリハルコンで補強する。あとは服を着ているかのような細工を施して完成だ。顔は……仕方がない。うん。


完成品はアイテムボックスに戻す。よし、探索と行こう。





あれから一時間、森を抜けることができていない。敵も出てこないのが幸いだ。


広すぎる……


トボトボと歩いていると、開けた場所に出た。しかし、そこには巨体があった。


「人間がこのようなところに何の用だ?」


凄まじい威圧感を放つ深緑の巨竜。おそらく、状態異常系ブレスを得意とするねちっこい竜なのではないのだろうか?


まあ、そんなことがわかっても、どうしようもない。この巨体ならタメに当たるだけで俺は死ぬ。


チートが物体憑依でよかったわ、ホント。


「まあ、良い。どうせ殺すんだからな。じゃ死ね」


深緑の巨竜の無慈悲で俺は死んだ。もちろん、眼鏡に憑依したが。


「抵抗もせんか?つまらんのー。さて、寝るとするかな」


深緑の巨竜は眼鏡に気づかず、寝た。俺はアイテムボックスから人形を取り出し憑依。それに眼鏡をかける。錬成で腕を槍のようにして深緑の巨竜の目に突撃。


「な、なんじゃ!?」


深緑の巨竜は目を覚ますも、驚きで身動きが取れず、腕槍は目に突き刺さる。


「ぐ、グオー!?」


しかし、そこは竜族。突き刺さったのは眼球だけ脳には達していない。暴れる竜の頭で俺は錬成を開始。槍の間合いを延長して、ついには竜の脳みそに到達。


「ぐ……」


竜は沈黙。死亡を確認した。


『レベルが上がりました』


どうやら、レベルアップを果たしたらしい。ステータスを確認する。


『姓名:工藤 駆 種族:人形(ドール) 性別:無 年齢:18

天職:錬成師 lv.51 HP:5831 MP:15432

STR:856

VIT:953

INT:5472

MND:5628

DEX8524

AGI542

技能:錬成slv.Ⅹ 解析slv.Ⅹ 刺突slv.Ⅰ

異能:物体憑依』


一気にレベルが上がっている。しかし、オリハルコンはすごいな。竜を刺突で倒せるとか。竜の死体はアイテムボックスに放り込む。自分の死体は無惨な状態だ。どうしようもない。性別がなくなっているのはしょうがない。さて、どこに行こうか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ