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異世界に召喚されたら職業がストレンジャー(異邦”神”)だった件  作者: ぽて
潜入!魔族の国……な件

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魔王はかやの外



「キュルル?」


 ——と、そうだお前の事すっかり忘れてたがどーすりゃいいんだ。今さらマスコット枠参戦かよ。


「あら、この子は?」

「俺のスキルの森羅さんだ」

「スキルが実体を持つだなんて珍しいこともありますのね」


 シータにペタペタと触られて、嬉しそうにしている森羅さん。お前そこ変われや。


「……スキルの限定解除がどうとか言ってたけどよくわからん」


 たぶん『陰陽五行の理』の効果なんだと思うが、いまいちわからん。とりあえず消えろーっと念じてみたら「キュルゥー」と寂しそうな声を上げて消えたので良しとする。


「神山、お前まだ隠しスキルがあったのかよ?」


 流がえっちらおっちらと俺らの所にやってきた。他のみんなは惨状に足踏みしている様子。


「隠しというか、詳細すらわからない上に自分じゃ使えないスキルなら一つだけ」

「そりゃ、難儀なこった。……あと、この惨状については後で聞かせてもらうぞ」


 そりゃまぁ追求されるよなぁ。


 そして次いで出たのは「お前らが乗ってきた飛竜連れてきたから、とりあえずは早乙女達と魔王の衝突を防いで来い」だと。人使いの荒い事で。





 俺たちが飛竜から降りたのは、今まさに戦端が開かれるというそのタイミングで、俺は居合斬りをぶっ放した。両者のちょうど真ん中に。


 ——よし、間に合ったぁぁ!


 だが案の定、苦情が飛んできた。


「我らを殲滅せんと攻めてきた勇者共との戦闘を止めるとは、いかな了見か! 我らが神よ!!」


 固い、かったいなー、ルージオ。生真面目過ぎなんだよ、お前は。というか分かりやすい言葉で話せってば。勇者の前だからって格好付けなくて良いから! 魔王としての威厳? 知らんな。


 つーか……——


「俺の事は呼び捨てで良いっつっただろーがルージオ! あとその仰々しい話し方もヤメロ。意味わからんわ!」

「で、ですが……!!」

「いまからタメ口オンリーな。できないなら一生お前のこと無視るから」

「……そ、そんな!」


 この世の終わりのような表情になるルージオ。俺に無視されるのがそこまでショックか。


「ちょ、神山!? これどういう状況なの!」


 いち早く混乱から抜け出した新名が問いただしてきた。うん、わかる。その気持ちはよーくわかる。


「——ぶっちゃけ俺、裏ボスだったっぽい件」


 その言葉に何人かブフーッと吹き出した。


「ちょ、おま、マジで?」


 しばらく見ぬ間に筋骨隆々になった石田が、笑いも堪えずに問い返してきた。いくら何でも笑いすぎだろ。


「マジもマジ。なんか魔族が崇めてる神さまなんだと」

「——てことは別に魔王と戦わなくても良さげじゃね? この場合神山が元締めってことになるんだよな」


 早乙女ェ、元締めというのとはなんか少し違う気がするんだが!? イメージ悪いだろ! ……まあ多少の影響力があるのは認める。


「ルージオも本来は平和主義者だし、俺らが戦うのはあんま意味ないな」


 「平和主義の魔王ってwww」とか草生やす勇者一行。反応が流と変わんねぇー! 気持ちはわかるが本人いたって真面目だから笑ってやるなよ。


「……あの、これは一体?」


 いきなり瓦解した空気に戸惑うルージオ一人だけが蚊帳の外で、なんかかわいそうでしたまる。


 そういえば俺が勇者と一緒に召喚された事とか、そもそも勇者達とは知り合いとはいってたが友人だって事、ルージオに伝え忘れてた。



 でも最悪の事態は防げたわけなので結果オーライ……だといいなぁ。



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