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壊れスキルたくさん。でも使えない



 お次は気配遮断。字面から何となく効果は分かるが、一体何が足りないのか。


気配遮断:発動中は誰にも気付かれなくなる。時間制限無し。一定以上の『すばやさ』と『TP消費』が必要。


 ………………壊れスキルだ、これ。時間制限無しの気配遮断とかどこの暗殺者だよ? そしてTPよ、お前やっと出番きたのか。だがこういうので消費するの普通MPじゃね? 魔術じゃねえのかこれ。しかし、すばやさが足りないのか……。反復横跳びでもするか? 反射神経鍛えるついでにでも。TPについては考えない。足りてるかもわからんし、増やし方もわからんからな。


 じゃあ次だ次。いんようなんちゃらのり? 読めねぇよ。


陰陽五行いんようごぎょうことわり:『かしこさ』が足りないため閲覧できません。


 ダメ出しされた!? しかも親切にルビ振りされてるだと!? ありがとうステータス魔術! だが俺を馬鹿にした事は許さん!


 ……さあ、悲しい事件は忘れて次に行こうじゃないか。もりらまんぞう? 人の名前か何かか? んで召喚魔術的な?


森羅万象しんらばんしょう:使用者の理解できる範囲で何でも知ることができる。『かしこさ』の数値で獲得情報量がかわる。『TP消費』が必要。


 …………壊れスキルその二か。さすが神。だが俺の素の『かしこさ』が低いせいで台無しな件。ステータスさん、わざわざルビ振りありがとうよ。それにしても、まんぞうさんじゃ無かったんだな……。まあいきなり知らんヤツ呼べても困るだけか。


 俺に足りないもの——主に『かしこさ』とか——もわかったし、今日はこれくらいにしておこう。明日から本気出す。うん。





 ——異世界生活四日目である。

 今日は座学の講義初日。今回も一応呼ばれてはいるが、かしこさのステータスがアレなのを俺は知っているので望み薄である。森羅万象さんに仕事してもらえれば何とかなりそうではあるが。

 ちなみに朝食は少し味が薄くなっていた。個人的にはもう少し薄味が好みである。量は丁度いい塩梅。もうちょいランクダウンしても耐えられそうだ。



「では、まず本の最初のページを開いて下さい」


 昨日から引き続き講師担当の教官の声に、各々目の前に用意されたテキストをめくっていく。だが俺はとある驚愕の事実に本を開く手が止まっていた。


 ——思いっきり異世界言語で書かれている。


 ……え? 読めないんすけどぉ!? みんな読めるのか? マジで!? 教官、俺だけなんかハードモードすぎやしませんかねぇぇぇ?


「旅人さん。手が止まっているようですが、どうしましたか?」


 やべぇ! 教官に察知されてしまった。念が届いてしまったのか、俺の馬鹿! ……ここは正直に告げるべきか否か。いや、嘘をついてもボロが出た時が怖い。ここは正直に——


「教官、文字が読めません」

「…………はい?」

「この本に書いてある文字が読めません」


 教官が凍りつき、部屋が騒ついた。


「ほ、本当に? 一文字も、ですか?」

「一文字たりとも」


 召喚時に翻訳魔術がかかる筈ですが……とか何とか教官が呟いているが、読めない物は読めないので仕方が無い。お仕事しようぜ『森羅万象』さんよぉ。


 ——と、思った瞬間。


『世界の歩きかた』


 読めた——というより、本のタイトルが理解できた。大まかな内容も。本を開いていないにも関わらずである。もしや、お仕事してくれました? 森羅万象さんってば、いちいち指名しなきゃお仕事してくれないとか意外と面倒なんですねー。


「——旅人さん。今日はもう結構ですのでお帰りくださいな」


 だが時既に遅し。三度目の戦力外通知であった。うん、まあテキスト読めないヤツ居たら足手まといですもんね。



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