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絵の神様

作者: 小麦 楓菓

勢いで書きはじめて、書きおわってしまいました。

気分転換用なので、色々と設定が曖昧ですが。

「この『絵の神様』という絵は、あちらの絵と関連が?」

「ええ、あちらの可愛らしい絵は作者が"絵の神様"でしたでしょう?

 その絵の神様を描いたのがこの『絵の神様』という絵なんです。」

「これはまた、これまでの貴女の絵に比べて大胆な転換をしたと言いますか。」

「ハチャメチャでしょう?

 絵の神様はパラダイムシフトをもたらすらしいですから。」

「はあ、パラダイムシフト、ですか?」

「ええ、支配的なまでに蔓延した考え方が劇的に変化すること、というような意味だったかと。」


 ◇◆◇◆◇◆◇◆





 うむむむ






 うーーーん








 むぅーーーーー


















 描けない!

 でも今さら別のもの書き直すとか何描こう、って問題もあって無理だし。


 どうしろっていうの!








 あーーもう!












 描けない! 描けないよ!









 誰か変わりに描いてよー。



 なんてね。









 はあ......。
















「描いたげよっか?」





 へ?

 どちら様?





「描いたげよっか? って言う人がいるんだよー。

 頼んないのー?」




 自分で言うのそれ?



「というか、誰?」


「おら?」


 一人称『おら』なの?

 今どき?


「あたいはー、絵の神様ってことで!」


「もしかして、ただのボケたがり?」


「失礼だなー! ミーは絵の神様だゾウ!」



 えーと、どうしようか。



「神様なの?」



 神様なんていると思ってないけど。

 異名とか、そんな感じの神様だけだと思う。


「おうよ! 絵の神様だ!」


「絵が上手いよー、ってこと?」


「や、絵画界のパラダイムシフトを起こせちゃうですよ! ってレベルな感じ!」


「はあ、そうなの?」



 やっぱただのボケたがりじゃないかな、この人。



「だからー、おいらがキミミンの絵を変わりに描いたげよっか? ってわけさ。」


「キミミン?」


「Youだよ、ユー。ワイ・オー・ユー!」


「私?」


「そう! そなたのことよ!」


「あ、そう。」




 えーと、うん、この人と話続けるのは無理な気がする。

 私には無理かな。

 ムリムリ。



「ほーほー、この絵はまたなんとも。

 うーん、なるほどぉ、この色づかいがまたねぇ。

 しかし、そもそも論としてだね、このモチーフからしてだね、やはりこう、なんと言えばいいかね。

 ほらアレだよ、アレ。」


「アレって?」


「ほらー、あのー、なんつったっけねー、アレ。

 アレだよー、アレ、アレってドレだ!?」




 やっぱ無理。

 この人と話できる人がいたら私尊敬できる。




「あの、何しにきたの?」


「おー! よくぞ聞いてくれました!

 何を隠そう、このワタクシ、絵の神様でございましてね。

 ええ、自慢ではないのですよ。

 ただ、そう、ちょっと革新起こせますという程度でしてね。

 けれど問題がありますのよ、オホホホ。

 何かと言いますとね、その革新のきっかけ、発端とも言うべき絵を晒す機会に巡りあえませんで、ってことですの。

 ですから、貴女の名前でワッチの絵を、ってことにしたんですわ。ウヘヘヘ。」


 ん?


「学生でしょ? 制服だし。美術部入ればコンクールとかもあるんじゃないの?」




 あれ、なんで真面目にアドバイスしてるの、私?



「あー、それじゃあダメダメでメッタメッタのギッタンギッタンにされちまいますー。

 奴らは感性が凝り固まっててマトモな審査なんざ期待するだけ無駄ですー。

 そこそこ名の売れたてめぇの絵とした方が受け入れられやすくてチョロいわー、ってなわけですー。」



 受け入れられやすくてチョロい?




「おっと、本音がポロりんしたや。」




 どういうことかな?

 んー?


 自分の絵が脚光浴びてるのを体験してみたいってこと?





「案外普通?」



「あーあー、バレないようにってハチャメチャな人格装ってたのに。

 バレたー、これ終わったー。

 あーあー、あたしの馬鹿ー!」


 なんだ。



「そんなことなら早く言ってくれればいいのに。」


 なんか、絵の神様のハチャメチャっぷりが描きたくなった。


「へ?」


「私の展覧会で一緒に展示してあげる。」


「え? え? いいんですか?」


「もちろん。」




 絵の神様の描いた絵も見たいし。





「マジですか?」


「もちろん。」









「おっしゃー!」




 こんな可愛い神様もいるのねー。

要は行き詰まってるときに気分転換できるとスランプから脱出できるかも、って話なのかもしれません。

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