リセットボタン【hack to brain】-25
2014年2月9日21:15 –ボルケーノオーシャンSide
私は本部に行いで本部に戻ったはいいが、昼過ぎに茨城支部から苦情が来て、今日は散々茨城支部でクレーム処理や偽装書類を片付けていた。本部に戻ったら、もうこんな時間。
『ただいま、凶志狼』
私は談話室でテレビを見ている凶志狼に話しかけた。
『おう、見たぜ、昨日のドンパチ!!名古屋支部を壊滅させたくらいの強敵だったらしいな』
クラウドはティーセットを用意して紅茶を飲もうとしていた。
『うん。厄介な相手でしたよ。ナナコとか言うバカ女はミラーエフェクトの使い手らしいらソレの元のADAを頂戴してきた☆あと、こいつを見な。』
クラウドは一つの試験管を見せた。
『何ソレ?』
『ナナコの相方の、うーん、名前が思い出せん。まぁそいつのクローンを作ろうと思ってな。こいつはスゲーぜ。何ていうかスーパースピーダーとか言って3倍の速度で動ける能力らしい。こいつの能力も取り入れたいが、生憎、ADAは持っていなかった。とりあえず茨城支部で貰ってきた落花生紅茶でも飲むか?』
『いや、止めとく。俺は豆類は嫌いな方なんだ。その紅茶は想像以上にまずそうだ。つか、人クローンって違法じゃなかったか?よせ捕まるぞ』
『いやいや、特殊な培養液で10倍の速さでカプセルで育て、機械化するから問題ない』
落花生紅茶を美味しそうに飲むクラウドを見て、凶志狼は見ているだけで気持ち悪そうにしていた。
『うーん、美味しい』
『つか、それって出汁は葉っぱなのか豆なのか?』
『豆じゃないかな。コレはななかかイケるよ。凶志狼もどうだい。』
まさに凶志狼が飲む想定で、ポッドからお湯を入れ、ティーカップに紅茶を注ぐ。
『少しだけなら飲んでやってもいい』
『では、どうぞ。』
クラウドは凶志狼にティーカップを渡して、凶志狼はソレを飲む。
『・・・・・おぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええ、なんだコレ、凄く不味い。拷問に近いぜ』
凶志狼は急いで、口直しに水を飲む。
『ところで、凶志狼、フツーの紅茶飲んだことあるかね?紅茶は香りを楽しむもので、味は関係ない』
『あるぜ、ファミレスの抹茶オレとか苺オレとか』
自慢げにフツーの紅茶を飲んだ事があるように語る。
『それは紅茶の類ではないな。紅茶はね、ティーパックか茶葉で沸騰したお湯で色づけしたものを言うんだよ』
『へー、そいつは知らなかった。紅茶ってのは自販機とかファミレスとかにしかない飲み物だと思ってたぜ』
クラウドはいきなり鞄に手を突っ込み、ティーパックの紅茶を取り出す。
『ストロベリークリームって紅茶だ。程よい酸味がイカしてるよ、どうだい?ちなみに砂糖を入れるとGoodだ』
凶志狼は興味有り気に、それを受け取り、お湯にティーパックで色づけし、砂糖を入れて飲んだ。
『おお、素晴らしい。これが大人の紅茶ってやつだな!』
『飲みたい時は声をかけてくれ。すぐに用意しますよ』
凶志狼は相当、ストロベリークリームが気に入ったらしく、あっという間に飲み干した。
『そうだ、紅茶に誤魔化されて、流されるとこだっだ、人クローンを作るのは現代の科学で可能なのか。それとお前はそいつにどんな改造する気だ?』
『可能だよ、実際にボルケーノオーシャン本部にはクローンを作る機材は揃ってる。どんな改造かって?勿論、魔法改造で年を取らないロリコン魔法少女を作るのさ。そして、我が下部たちに加えるのさ』
『魔法少女ねぇ…。アンタのロリコン趣味も問題あるよ…』
凶志狼はクラウドの性癖を知って呆れていた。
『それで、試験管のこの子の魔法少女に魔法ステッキを用意させて、スター●イトブ●イカーとか言わせたいねぇ。たまらないですね、あはは』
『クラウド、アンタと話してると、こっちまで毒電波に犯されるよ…。寝るわ。』
凶志狼はそう言ってマイルームに向かっていった。
『やれやれ、魔法少女はみんなの憧れなのにねぇ。ナナシちゃん。』
私は試験管の核細胞に話しかけた。