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リセットボタン【hack to brain】-16

2014年2月6日5:15 –此戸葉Side


わたしは気が付いたらベッドで寝ていた。隣には相葉君がいる。辺りは見慣れない部屋だった。ふと、思い返してみると、昨日は時空を超えた相葉君と研究所にやってきたんだと、言う事を思い出した。

昨日はベッドで相葉君と寝て、23時には寝ていたんだっけ。

わたしは相葉君を起こさないようにそっと起き上がり、部屋の隅っこにあるホログラムのボタンを押してみた。

だけど、反応がない。お母さんはまだ寝ているのかな。

でも、数分後、お母さんのホログラムが空中に浮き出される。

『おはよう、此戸葉、昨日は眠れたかい?』

『うん、眠れたよ、お母さん』

『嬉しいよ、此戸葉にお母さんと呼ばれたのはずっと昔の事だからね』

お母さんは目に涙を浮かべていた。お母さんはわたしを救うためにどれだけ時間を費やしたのだろうか。わたしは相葉君を横目で見て、彼もまたわたしを助けるために何を考え、何を思い、私にたどり着いたのだろう。

『早速だけど、此戸葉に渡すものがあるから、昨日の冷蔵庫を見てごらん。』

わたしは冷蔵庫を開け、四角い箱を見つけた。開けてみると相葉君が持っていた【ADA】とか言う機械のようだった。決定的なのは画面しかないという事だった。

『これは相葉君が持ってるADAって言うやつなの?』

お母さんは冷静な顔つきに変わっていた。

『いや、これは此戸葉の命に関わる魔術回路の塊だよ。手の平に置いて、数秒目を閉じて』

わたしは言われたようにソレを手の平に置いて、目をつぶる。

『良いわ、目を開けてごらん』

目を開いたら手の平のソレは無くなっていた。代わりに、体中が電撃が走るようにビリっと来た。

『これは何なの?』

わたしは突然の出来事に吃驚した。

『説明すると長いから、略すと、ソレは此戸葉の命だよ。ソレはADA+と言って、体内吸収させたソレに魂をに封じ込め、ある程度の魔術が使えるようになる。まぁ、魔術が使えるのはおまけ程度で、戦闘で此戸葉がバラバラにされたとしても細胞の一つでも残っていれば、身体を自己再生出来る。ちなみに相葉君が持ってるADAは操作の物理回路式でどんな兵器もこの世に具現化出来る。まぁソレは手に収まる程度だけどね』

わたしはお母さんの言ってる意味がかなりぶっ飛んだ話で理解できない。魔術って何ソレ?

『どんな魔術が使えるの?』

単刀直入で聞いてみることにした。次のお母さんの言葉でまたまたこの世界は完全に物理法則がぶっ壊れてる事を知る。

『今の此戸葉には治癒能力があるだけで、一つも魔術は使えないよ。ちょっと話題は変わるけどね、脳内世界では国後島と色丹島の間にあるオホーツク海の丁度真ん中にある【龍青島】と言う小さな島がある。その中心部に青い龍を祭った鳥居の先に一本の刀がある。この世界の支配人である折月此戸葉にしか抜けない刀でね。そいつを抜いて体内に取り込むことにより、その刀を媒体にして、初めて魔法の類が使えるようになる。それを取ってきて欲しいのは山々なんだが、ボルケーノの奴らの動きがない、下手に動くと危険が降りかかってくる可能性がある。まぁこの世界で暫くはNPCを装って、娯楽を満喫するといいよ。あと、君たちはこの世界は偽物とか呼んでるが、これは此戸葉の心象を現しているから脳内世界と呼ぶべきだよ』

お母さんの言ってる事は、もはや一般人には理解不可能。龍の刀って何ぞコレ?

とりあえず、今聞いたことを相葉君に相談するべきだと脳が訴えてる。

『お母さん、魔術とか意味不明だから…、龍の島ってどうやって行くの?』

『今は意味は分からなくていいさ。島に行くためには北海道の漁師さんから漁船を借りられるように洗脳しておくよ、じゃ私は一仕事があるので一旦落ちるよ、あと、さっきの事、分かる範囲で相葉君に伝えるといいよ、もう一つ、此戸葉と相葉君ADAの使い方は言わないでおくよ。ソレは自ずと開眼する。じゃあねー愛しき娘よ』


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