5;名
評価をしてもらえると嬉しいです。 感想であーした方が良いとここはダメだとかも参考になるので、もし良かったらお願いします
「何が…簡単だもん、よ。アレで答えていたら大恥よ!!」
『なんでよ?』
「間違ってるからに決まってんでしょ!?どう、考えても3にはならないの!!わかった!?これ以上、喋れないでよね」
『!!?』
それからと言うもの、学校内では一度も頭の中で声がしなかった。
「ねぇ、もう喋ってもいいのよ?」
帰宅途中に声を掛けてみたが、返答もない。
「ねぇ、ちょっと聞いてるの!?」
『ぁあ〜もう、うるさい!!』
「うぎゃっ!?」
砂絵の頭の中では、うるさい、という5文字が小玉していた。
「い、いきなり声張り上げないでよ!!」
『何よ…』
「ていうか、アンタよく黙っていられたわね」
『黙ってたってゆうか…あの方程式を解いてたら…寝てしまって』
へへ、と悪戯っぽく笑ったような声のテンポ。
『あ、そういえばアンタ砂絵っていうのね』
「そうだけど?」
『私と少し似てるわねぇ。あ、自己紹介がまだだったわね。私、サヨ』
「サ…ヨって砂に?」
『夜って書くの』
「そう、なんかアンタの存在自体が魔女みたい…名前もね」
『な、何よ!!文句あるの!?たった一文字違うだけで…』
「あ〜ひっどい」
『先に言いだしたのはそっちでしょ?サ・エ』
二人して騒ぎながら、家に帰った。
これまた傍から見れば、変な光景だ。
何とも奥床しい。
そんな…私達。