14;廻る
「………桜」
桜が私の目の前で、舞っていた。
廻る。
廻る。
サクラガマワル。
私は道端に倒れていた。
「大丈夫かい、お譲ちゃん!!」
「わ、たし…?」
「あんた、さっき車にひかれかけたんだよ」
ひかれかけた?
確か、私はひかれたはずじゃ…。
『サェ』
「サヨっ!!サヨ、どこ!?」
私は思い出した。
事故の直前を…。
サヨの声が耳に入り、私が気付けば、車はもう、目の前に……。
私の目の前には、髪の長い、金髪の少女がいた。
瞳は髪と同じ、澄んだ色をしていて、肌は白くて、どこからどうみても美人だった。
そして、それは…サヨだった。
その子、サヨは私を突き飛ばした。
その後、物凄いブレーキ音と悲鳴、鈍い音がした。
勿論、サヨが見えるのは私だけ。
「サヨ!!」
私は知らないおばさんの腕から抜け出し、サヨの倒れてる元へと駆け寄った。
「サヨ、サヨ?聞こえる?返事してっ…」
『うるさい、阿呆』
「サヨ!!」
『サエ…怪我はない?どこも…痛くない?』
「あたり…まえだよぉ、サヨが助けでぐれだも゛んっ」
サヨの頭を膝にのしたまま、私は泣きじゃくった。
『そぅ…』
『…無事で、よかった』
サヨが周りには、きらきらした光が飛んでいた。
この、膝の上にいるサヨは本物?
それとも、私の幻?
幻のわけない…だって、そこからサヨの声が聞こえるんだもの。