わたしの人生
…………は?
イヤイヤ、何で寿命?嘘でしょ?
「で、どうする?:買い物:する?」
正直な所、寿命を売るのには抵抗がある。
嫌待て、どうせこんな人生なんだ。寿命を売る位、大した事でもないんじゃないか?どうせこのまま虐められるまま死ぬ人生。それなら早めに死んだ方がマシだ。
「あ、ちなみに、寿命売ったら:金:になるよ」
「え?でも、それってメリットとかあるんですか、?」
「知るよしもないよ。僕だって:あの人達:の考えてる事なんて」
:あの人達:?なんで他人行儀なんだろう…まぁ、いいか
「さ、店はこっちだよ。」
ゼロに手を引かれ路地裏を抜けた先には、古い屋台が複数並んでいた。
まるで、昔行った近所の夏祭りのようだった。
「おい爺さん。客。連れてきたぞ。」
古い屋台の店主は、まるで老犬のようだった。
背丈も人間の老人と代わりない。なのに、
顔は犬の様に細長く、体毛が生えており、目を閉じていて生きているのかも分からない状態だった。
「あぁ…いらっしゃい。:何年:にするか?」
うーん、どうせ生きていても何も変わらない。どうせなら、1年位は残しておこう。
「じゃあ、最後の1年以外は全て売ります。」
「随分命を甘く見てるね。まぁいいや、だが残念だね。最後に一年を残す。というのは厳しいんだ。残りの寿命は:6ヶ月:なら可能だよ。」
……は?何その制度。まぁいいや。
「はい。それでいいです。」
「よし。買い物は終わった?出口はこっちだよ。」
また、ゼロに引っ張られ出口へと案内される。
はぁ、やっと出られる。
「じゃ、また何時か。またのご来店お待ちしております。」
そう言って、悪戯に笑みを浮かべながら手を振り、見送りをする姿は白鳥の様に見えた。
ピピピ、ピピピ
目覚まし時計の音が鳴る。
「…なんだ。夢か。」
そう思い何時も通り起きると、手首に不自然な刻印がある事に気づいた。
「何これ…:花火まで6ヶ月:…?」
この6ヶ月という文字には、何処か見覚えがある様な気がしたけど、気が付かないフリをした。
支度をし、何時も通り覚束無い足取りで学校へと向かう。
着いた頃にはまだ6時半。当然誰もいるわけない。
「最悪…まぁいいや、掃除しよ」
小言を呟きながら教室の扉を思い切り開ける。
底に居たのは、背丈が高く、先輩のようにも、同学年のようにも見える。綺麗な黒髪の美少年。見覚えがある。
「おはよう。喜野さん。」
それは紛れも無く、昨日路地裏で会った男だった。




