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もう意味ないじゃん

醜いと思える鳥。それは果たして本当に:醜い:のか。

ガヤガヤと騒ぐ廊下。


放課後まで残って喋っている女子グループ。


そして、わたしの机の前でクスクスと笑う陽キャ集団。


この世の中、何も知らない無垢な幼児なら夢で溢れていると思ってるだろう。私も元々そうだったから分かる。


だが残念。子供の頃の無垢な私へ、わたしは、今では陽キャのストレス発散に使われています。

例えば……靴を隠されたり、トイレに閉じ込められたり、机の落書きは当たり前。教科書なんてボロボロ。

まだ入学して一週間。何故こうなった?


はぁ…今更嘆いても仕方ないか…


トボトボ紫色の溜息を漏らしながら何処へ行くのかも決まっていない足取りで何処かへ進む。


案の定迷った。さぁ、ここからどうする?


①引き返してネカフェに入浸る

いや、これは金もないし携帯も充電僅かな私には無意味。

②誰かに道を尋ねる

1番可能性が薄い。そもそも私みたいなコミュ障が他人と話せるとでも?


はぁ…色々策を練ったが、無意味。取り敢えず、この路地裏から抜け出さなければ…


ドン


誰かとぶつかった。ヤバイ。慰謝料?それとも…死…!?


ブルブルと震えながらも、上を見上げると、そこには感情の籠っていない笑顔をしている綺麗な顔を美少年。


「あの…えっと…すみません!!」


下を向いて全力疾走で逃亡しようとするも、アッサリ捕まってしまった。終わった。さよならクソみたいな人生よ。


「ちょっと、逃げることないでしょ?」


困った様な声色で問いてくる。


「あの、お金はなくて、体も、まだ中学生なので、臓器とかも、発達してないし、」


怖い。私売り飛ばされる?臓器売買?それとも殺される?ヤバイ。兎に角逃げないと。


「はは、面白い事言う子だね。僕、そんなに悪い人じゃないよ?お名前。取り敢えず教えてよ。」


優しい天使の様な笑顔で問いただしてくる。


「あ、喜野…喜野渚…です」


「へぇ、可愛いお名前だね。僕は…ゼロ。僕、渚ちゃんにぶつかってとっても肩が痛いなぁ…どう落とし前つけてくれる?」


やっぱり悪魔。あぁ、クソみたいで、だけど楽しい人生だったよ。綺麗な顔。眺められてよかったなぁ。


「なぁんてね。嘘嘘。ここから出たいの?手伝ってあげる。」


危ない。やっぱり優しい人なのか?でも、あまり此奴の言葉は信用しないでおこう。


「ありがとうございます…あの、どうやって出るんですか?」


「んー、それにはね。君がここである:買い物:をしてくれないとここからは出せないなぁ、」


買い物?私に金なんかないのに…


「あの、その:買い物:ってなんですか?」


「買い物って言うのはね…きみの寿命を売ってくれればいいんだよ。」



……………は?


白鳥の様に美しい鳥、それは果たして本当に:美しい:の?

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