第二十二章76 【アンサー・クリエイト/第10席戦4】76/【シェリア・プルスフィリア】対301名19
【チグランド・グローリー】は啖呵を切って不敵に笑う、【シェリア】に内心警戒心を抱いていた。
なぜならば、【芳一チーム】は、この前にやった50名対1名の超ハンデ戦にも10名全員、勝利して見せたからだ。
それが301対1になったからと言って決して油断出来るものではない。
【チグランド・グローリー】達、【三正妻】は、【芳一チーム】のこの不気味な強さに危機感を覚えて、手段を選ばない方法での対戦を提案したのだ。
抱えていた不安。
それが現実になろうとしているしている?
いや、そんな訳はない。
私は無敵だ。
【チグランド・グローリー様】だぞ。
彼女はそう、自分に言い聞かせていた。
そう。
言い聞かせていたのだ。
それは、【シェリア】の気迫に飲まれていると言う事を意味していた。
このままでは負ける。
本当に負けてしまう。
それが感覚的に理解し始めていた。
【チグランド・グローリー】は、【フェイマス・グローリー】と違い、ろくでなしの小者ではない。
どうしようもない【フェイマス・グローリー】を【第10覇王/テンス・オーバーロード】に押し上げた実績がある本物の実力者でカリスマ性もある。
だから、こんな成人にもなっていない様な小娘に負ける訳にはいかない。
そう考えていた。
そこに彼女の傲りがあった。
それは後から考えると否めなかった。
そう。
この後の戦いで、彼女はそれを思い知る事になる。
【ジャイアント・キリング】・・・とは言うまい。
【シェリア】は元々、【チグランド・グローリー】よりも強い資質を持っていた。
それが証明された。
ただ、それだけの話なのだから。
勝負が決する時が来た。
【チグランド・グローリー】は、
「貴女が本物かどうか?
この目で見極めてあげるわ」
と言った。
【シェリア】は、
「それは傲りと言うんだよ。
上から目線で僕は計れないよ」
と言った。
最後の勝負が始まった。




