第二十二章26 【アンサー・クリエイト/第10席戦4】26/【イエロー・ヨングダーメ】対50名09
50名居た【フェイマス・グローリーチーム】も残すところ9名、実質5、6分の1の戦力となってしまった。
今までの戦いから、勝てる見込みがないと思われる状況だが、残った9名の中に目聡い者が1名居た。
【ルチア・ルクス】だ。
【ルチア】は、
「確かにあんたは強い。
今の私達じゃ、まともにやっても勝てない。
だけどさ・・・
おかしくない・・・?」
と言った。
【イエロー・ヨングダーメ】が、
『何がですか?』
と聞き返す。
悟られてはならないと言う気持ちを押し隠して。
だが、【ルチア】は、
「あんたの出す力はどれも、私達を全滅させるに足るものばかりだった。
どれ1つとっても私達じゃ、まともに防ぎきれない。
そう言う力ばかりだった。
だけどさ・・・だったら何で、最後までそれを通さないの?
わざわざ、私達に他の手の内を見せてまで戦闘を長引かせている。
その意味がわからない。
いや、解らなかった。
でもさ、何となく思っちゃったんだよね。
あんたさ、力を変える度に私達に話しかけているよね?
それってさ。
何らかの意味があるのかなって?
そう、思ったんだよねぇ~。
あ、その顔、図星だね。
そうだよね、何か意味があると思ったんだよねぇ~」
と的を射た様な口調でしゃべった。
答えは否。
不正解である。
何かあると思った所までは良かったが、その後がよく無かった。
話しかけているのは呼吸を整えるため。
何らかの仕掛けをしている訳ではない。
戦闘向きのタイプでは無いので連続攻撃には不向きだという弱点を隠すために、大きな力を使った後は【フェイマス・グローリーチーム】に話しかけていたのだが、それを何かの仕掛けだと勘違いした様だ。
それが勘違いだと気付いた時に少し驚いた顔をしたのだが、それを【ルチア】は図星をつかれてそう言う顔をしたとまたしても勘違いしだのだった。
だったら都合が良いとばかりに
『だとしたらどうなのです?』
と勘違いに乗っかる事にした。




