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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

「デートしよ!」

作者: ポイ

「明日、買い物付き合ってくれない?」

突然、先輩に話しかけられる。

「急すぎじゃないですか?」

「やっぱり?厳しかったらいいんだけど...」と、先輩は申し訳なさそうな顔をする。

「行けます」

そんな顔をされてしまっては断れない。それに、好きな人の頼みだ、断る理由がない。

「ほんと!?やった!!」今にも飛び跳ねそうなオーバー気味なリアクション

───まぁ、こういうところが好きなんだけどね!!

「じゃあ、また明日ね〜!」手を振り返し、ボクも帰路に着く。

───家にて

今日の出来事を振り返り、まるで宇宙にでもいるかの様なフワフワとした気持ちになる。

所属している部活が同じなので、今までも先輩とお出かけしたことはあるが、今回は話が違う。恐らく1体1での買い物、それはつまりデートでは...いやいや、先輩の買い物ついて行くだけだろ、と脳内会議をする。

高鳴る鼓動を感じながら、明日に向けて服を考える。

───色々試した結果、かっこいい系になった。やっぱり先輩にはかっこいいと思ってもらいたいから。

早々にベットに入るが簡単に眠れるはずもなく、結局1時間程スマホを眺めてしまった。先輩とのトーク画面、先輩と撮った写真、それらを眺める度に明日への興奮が抑えられなくなっていく。

───次の日

「おはよ!」

全体的にフワフワとした、先輩らしい姿の先輩がいる。

「に、似合ってますね」可愛い、と言ってしまいそうな自分を押さえつけ、言葉を絞り出す。

「ふふーん、今日は気合入ってるからね」

それは...つまり...

「オシャレなお店に行くなら相応にしとかないと」

「そ、そうですよね...」期待してしまった自分が恥ずかしい。

「君も似合ってるよ、かっこいいねぇ」

そう言われて紅潮してしまう。

「あ、ありがとうございます!」思わず大きな声が出てしまった、やばい、先輩に早速かっこ悪いところを見せてしまった。

「わっ、そんなに嬉しいのか〜?カワイイヤツ〜!」

「ツンツンしないでください!」すっかり先輩の手の上だ。

「さぁ、早く行きましょう!買い物するんでしょう!」

「照れてるな〜。そうだね、行こっか」

街を歩いて先輩の言っていた店へと向かう。

昨日ルートをバッチリ頭に入れてきたおかげで、難なくお店に着くことが出来た。

「ここ、ですよね」

「そ。可愛いでしょ」

「それはそうですけど...」自分には一生縁がなさそうな華やかなお店に、足を踏み出すことを躊躇ってしまう。

「ほらほら、行くよ」先輩に手を引かれ、店へと入る。先輩が前にいてくれて良かった。こんな顔は先輩には見せられないから。

先輩は早速可愛い服を手に取り「どう?」と反応を求めてくる。「似合ってます」と答えると何故か先輩は一瞬困った顔をしたあと、笑顔になり、

「そう?嬉しいな」と言ってくれた。

──「どう?」「似合ってます」という会話を3回ほど繰り返したところで

「それしか言わないじゃん!適当に言ってない?」

と言われてしまった。

「本当のことですから...」実際そうなのでそうとしか言えなかったが、先輩は納得しきれていないようだ。

「先輩ならどんな服でも似合いますよ」と言い終わる前に「そうじゃないんだって!」と先輩が怒ってしまった。そうじゃない、とはどういう意味だろうか、などと考える前に反射で謝ってしまった。

「...私もごめん。急に怒っちゃって」

「いや、ボクも確かに適当でした」

「仲直り、しよ」

「はい」

⋯傍から見たらかなり恥ずかしい会話をしている気がするが、先輩と仲直りできたならなんだって良いか。

───まずいことになってしまった。ここは…下着売場だ。

「ここはさすがに...」と言ったが、

「ダメ!一緒に行くの!」と言われ、恐る恐る足を踏み入れる。

初めは普通の下着だったが、段々と布面積が小さくなっていく。先輩はこんなの着けるのか?なんで?まさか...と良からぬほうに妄想が進んでしまう。

いやだ、先輩の隣に見知らぬ男が立つのは、そこにはボクが...と考えていると先輩に揺らされる。

「もう!話しかけても全然返事しないし、なんか怖い顔してるし…大丈夫?」

「すみません、なんでもないんです」

「うーん、ならいいんだけど…」

「で、これどう?」

「流石に攻めすぎだと思いますね」

「これは恥ずかしいか」

「そうですね」

「なるほど〜、ふーん」先輩は含みのある笑みを浮かべこちらをみてくる

「なんですか、ニヤニヤして」

「いっやぁ、別にぃ」

「次のとこ行きますよ!」

「あー、待ってよー」後ろでガサガサと音を鳴らしながらついてくる先輩を背にして、

早足で下着コーナーを抜ける。もうこんなところはごめんだ。

───それからしばらく買い物を続け、なかなかの大荷物になってしまった。

「ごめんねぇ、結構多くなっちゃった」

「良いですよ、全然」先輩と一緒に居られるならどんな大荷物も持てますよ、なんて小っ恥ずかしいセリフは言えなかった。

「じゃあ、これ全部、プレゼントね!」

「…え?」

「君、もうすぐで誕生日でしょ、だから早めのプレゼント」

困惑するボクを見つめる先輩は、いつもより艶っぽい笑みを浮かべている。

「みてこれ、さっきのやつ」

…例の下着を持っている、これをボクに着けさせようとしていたのか?

「こんな可愛い服、ボクじゃ似合わないですよ」

「絶対!似合う!よ!!」力強く答えられ、押されてしまう。

「ありがとう、ござい、ます」

「どういたしまして!着たら全部絶対私に見せてね!」

先輩に誕生日プレゼントをもらえた嬉しさと気恥ずかしさとでおかしくなりそうだ。

先輩は、顔を赤らめるボクに近づき、耳元で囁く

「今日1日、すっごく可愛かったよ。また、デートしよ」

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