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愛と正義のバッドエンド  作者: バッテン印
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プロローグ

やぁ皆!ボクはトゥインク。愛と正義に満ちた夢見る少女に、世界を救える力を与える妖精さ!突然だけど…世界は今、かつて無い危機に直面してるんだ。“魔物”と呼ばれる、この世の生物ではない未知の存在によって侵略されそうになっているんだ。もし侵略されてしまったら、きっと世界はめちゃくちゃにされてしまう…そこで、君の力が必要なんだ!愛と正義に満ちた少女のみが扱える、想いを力に変える魔法の道具…“魔具”。これを使えば、魔物と戦うことが出来るんだ!さぁ、願いを込めるんだ。魔具は君の願いを、世界を救う力に変えてくれるから…


「今日から君は、魔法少女だよ!」



ま、こう言うのが魔法少女になる際のテンプレって奴だ。後は簡単さ。「え?私が…魔法少女に…!?」ってなって、魔物に遭遇して、倒して、正義の力に目覚めて…こんなに綺麗で可愛くて、愛らしくて、夢見る子ども達が大好きな話は他に無い。そして、そんな物語がSFのお話じゃなくなったのも、最近の話だ。


魔物


23XX年、科学が発展したこの現代に似つかわしくない存在が現れた。それは様々な姿形をしているが、共通して化学兵器が一切効かない化け物だった。銃弾なんて弾かれるし、波動砲みたいなのもあるにはあるが、撃っても魔物には傷一つ付けることも出来ない。毒ガスも、ミサイルも、炎も水も岩も風も…人類が持てる全ての力を使っても、魔物は傷一つ付くことは無かった。オマケに、魔物は特殊な力を持っていた。ある魔物は音を操り、ある魔物はデータを全て書き換えた。


困惑し、絶望する人類。このまま世界は、魔物によって支配される…そう思われた。しかし、どんな世界にも希望というのは現れるのだ。


魔法少女


魔物が現れてから数ヵ月後、フリフリの衣装姿で突如現れた少女は、手に持ったハートのステッキを一振りした。すると、溢れんばかりの魔物が殆ど消滅した。次々と襲いかかる魔物を消していく少女は、世界を救った英雄として崇められた。これが、魔法少女の元祖だった。


それから十年。世界中に溢れていた魔物は殆ど居なくなり、逆に今は魔法少女が沢山居た。その数およそ1000。多すぎる。現役引退した魔法少女を引けば、今は300程だろうけどな。と言っても、魔法少女の現役は学生まで。なんて言われてる位だから、続けようとしてる奴も多いと思う。


“魔物を見かけたら、迷わず焦らず魔法少女へ!”


この電子広告も、街中じゃ頻繁に見るようになった。なにもそこまで徹底して魔物を減らす必要も無いだろうに…


話が長くなりそうだから、この辺で切り上げるとしよう。愛と正義、夢と希望の魔法少女。皆大好きな彼女達は今日も元気に世界を救っていましたとさ。



そんな世界で生き残る、ほんの一握りの“悪”のお話

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