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いくつになってもわからないものが人生というものである。
わからない人生を、わかったようなつもりで歩むほど危険なことはない。
――松下幸之助
私、涼瑠衣は焦っていた。どんどん同期は男性保護官の職へとついて行き、残りはあと少ない。私も売れ残りだ。成績は優秀だし...理由は分かっている。多分顔だ。私が一重でブスだから来ないのだろう。
「はぁ.....」
「またため息をついてどうしたの?」
「私売れ残ってるんだ...」
「さよか。私なんて大学生でその上男性保護の資格も取りそこねてもうダメよ。まだ希望がある瑠衣とは違うの」
「もう私希望無いようなものだよぉ.......うぅぅ.......」
「うりうり〜もっと落ちてくれ〜^酒飲め〜」
「一気飲みする!ゴクゴクゴクゴク」
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ふぁぁ...今何時だっけ...10時かぁ....もうちょっと寝ても
プルプル…プルプル
ん?なんこれ...男性保護官に選ばれました..!!!!???????
「嘘でしょ...まじで...」
こういうときは関東支部に連絡して事実確認する?
prrr...prrr
「はいこちら男性保護関東支部でございます」
「私男性保護関東支部所属62483番の涼瑠衣と申すのですが」
「はい」
「私の携帯に男性保護感に選ばれたと通知が来たのですが本当ですか?」
「えぇ。おめでとうございます!」
えぇ...まじで?
「えーと...これから私は何をすれば..?」
「取り敢えず二時間以内にこちらの施設へ来ていただいて、そこから仕事用の服や防衛具を渡しますので」
「了解しました。今すぐ行きます」
ガチャ
マジか...でも男って性格悪いとかなんか保護官の人が言ってたような...嬉しくもあり悲しくもあり...とにかく行くしか無いかぁ...
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私は一度、男性を怒らせて首にされてしまった。16歳の時だ。その時から一切私に依頼が来なくなった。多分そいつが根回しとかしていたんだろう。というか、あんなのが全員ならこっちから願い下げだ。正直我儘すぎる。私はメイドじゃないっての。
大学生になったし、学業に専念したいし。
プルプル...プルプル
この通知がなったということは...指名されたということか...なんだかタイムリー。
とりあえず事務所行くかぁ...
憂鬱だ。
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私が資格を取ったすぐに、指名が合った。結構すぐにこういうことあるんだなって。1歳上だし多分すぐに打ち解けれるだろう。
「比奈、頑張ってきてね!」
「うん!」
我が家は結構政治家や要人を排出しているが、男性保護官はこの家で初めてだったから親も祝福してくれた。なかなか感情を表に出さないお祖母様も喜んでくれていいたから多分これでいいのだ。
これで〜いいのだ〜
男性保護官〜
最後らへんめんどくさくなった〜
だが、それでいい




