12.5
「できること」が増えるより、「楽しめること」が増えるのが、いい人生。
斎藤茂太
「いってきまーす!」
「いってらっしゃーい」
今日から上生に行く。中学生から目指してた上生にいけてよかった。
「夕凪〜!いっしょにいこ〜!」
「いいよ」
向井和奏、私の幼馴染だ。
「いやぁ、上生に入れてよかったよ〜!」
「ほんとにそれ。点ぎりぎりすぎたけどね」
「入れたんだからだいじょぶだいじょぶ!!」
「まぁそうだけど」
唯一気の置けない友人だ。何も考えなくても話せる。
「そういえば知ってる?」
「なにが?」
「上生に今年男が入るんだって」
「それはないw」
「いやまじまじ。うちの姉貴吹奏楽部で部長と仲いいんだけど部長の弟が今年はいるって!」
「ないわ〜。絶対ない。嘘」
「信じなさい。さすれば汝は救われるでしょう」
「それ何回も聞いてるけど一回も救われたことない」
''''''''''''''
結局男なんていなかった。しかも和奏1-5で私1-6だったし。信じても信じなくても救われないね!!!あいつの話はもう信じないわ。
「我々テニス部は夏のインターハイに向けて―――」
ここの学校の部活は全体的に強いらしいからテニス部も強いはず。てか強いし絶対入る。まぁでも聞く必要はないしてきとうに聞き流しとこ。委員何入ろっかなぁ。内申点のために学級委員とかにしとこうかな。幸いこの高校に和奏以外の人いないし高校デビューでもしようかなぁ。別にインキャだったわけじゃないけどフレッシュに行こうと思う。
「それでは皆さん各教室へ戻ってください」
歩くのだるいな。めんどくさいし。
'''''''''''
予想外の事態だ。やばい。男性がいる。
「男性がこのクラスに!」「お近づきになれるかな?」「かっこいぃ...」
凡人が近づける訳ないでしょあんなイケメン.....やばい心臓バクバク
「はいはい、みんな静かに〜。これから自己紹介をみんなにはしてもらいます。まずはだれがいいかな〜?」
なんで先生が最初じゃないんだ..?
「先生最初じゃないんですか?」
「先生最初か〜。まぁそうだね。私の名前は小畑梨子おばたりこって言います!部活は野球部で担当は国語です!よろしくね〜」
なんか可もなく負荷もなくって感じだなぁ。顔も普通だし。
パチパチパチパチ
「じゃあもうめんどくさいし一番からで〜」
なんで...そこは後ろからでしょ。まぁでも男性がいるしいちゃもんつけずにフレッシュに。。。フレッシュにしよう
「はいっ!池田夕凪いけだゆうなって言います!何話したらいいかわかんないけど...あ、好きなスイーツはエクレアです!よろしくね!」
我ながらよくできたと思う。
パチパチパチパチ
色んな人が自己紹介をしてたがどうでもいい。覚えていない。大事なのは柳くんだ。
「柳真斗です。好きなゲームはMeCraftです。よろしくおねがいします。」
柳くんもMeCraftしてるんだぁ...一緒にしたいな...
「柳くんで最後だね〜。じゃあ次は学級委員決めよっか〜」
内申点のために
「はいはーい!私やります!」
「じゃあ池田さんね。ほかに誰かやりたい人いるかな?」
誰だろうなぁ。
「じゃあ俺やりまーす!」
え、まじ?
「や、柳くんやるの?大丈夫?」
なにを心配してるんだ。早く決めてくれ
「ちゃんとやりきるっす!」
よっしゃああああああああああ!!!!!!!
「うーん、じゃあ柳くんでいっか。じゃあ二人はみんなの委員会とか係とかきめてね〜」
「「はーい」」
8/3まで更新がギリギリ or されない可能性があります。リアルが忙しいので許してください...