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信念、それは人生を動かす羅針盤のごとき尊いものである。
従って信念なき人生は、ちょうど長途の航海の出来ないボロ船のようなものである。
中村天風
「こんな感じか?」
「おにいよく似合ってる!」
「真斗むっちゃかっこいい!!」
「真斗、じゃあ一緒に行こっか」
「おう」
姉は入学式で吹奏楽をするため準備で先に行ってるらしい。楽しみだなぁ。
「「いってきまーす」」
「「いってらっしゃーい」」
16年ぶりの高校。楽しみだ。
「斗真はやっぱり吹部入るの?」
「まぁ。それ以外入ったら俺死ぬて」
「やっぱ?」
そんな談笑をしながら学校へと向かう。懐かしいな。
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はぁ.....前と同じ上生高校に行くけど斗真いるかな..........
「真菜?どうしたの?」
「ううん!なんでもないよ!じゃあ行こっか有栖!」
有栖はこの世界でできた友達だ。とっても面白いけどなんかポリコレとかアウトラインギリギリのやばい発言してるからいつか殺されそうでこわい。
「あぁ〜...男いるかな」
「私立だからって男性がいるとは限らないよ」
「そんなのわかってるよ...実際上生には27年男性が入学してないしその27年前の男性も入って半年で転校。しかも女尊男卑が未だひどい。そんなとこに来るわけないけどさぁ〜...」
「なんでそんな調べてんの笑」
「そりゃ入る前には調べるでしょ。え?調べないの?」
「え?」
「え?」
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ついた〜!
「男性!?」「あれが生か..!」「モデルとか比にならないくらいかっこいいじゃん!」「2022入学組最高!!」
「結衣〜同じクラスだったよ〜」
「それはよかった!他にどんな人がいるか見た?」
「見てない」
「じゃあ見よ〜」
でも全員名前知らんのやしみても意味なくね
「え!?」
「どしたの」
「上村真菜ってこれ...」
「真菜?真菜もいるんだ」
へぇ〜。真菜もこっちの世界来たんだ。そいえば結衣も舞美もだがどうやってこの世界に来れたんだ?
「ちょっとまって、上生も同じクラスなんだけど」
「まぁそれは別にいいでしょ」
「私上生苦手やからさぁ〜」
「まぁなれていきゃいいでしょ」
「そんな薄情な。。。」
そんな話をしていると一人の先生が近寄ってきた。すごいべっぴんさんやん。
「柳くんだよね?」
「はい」
「ちょっとこっち来てほしい」
「はi...結衣は?」
「私はいいわよ」
「あ、一応結衣さんも来てくれれば」
「え、あ、はい」
一体なんだってんだ。もしかして俺なんかやっちゃいました?冗談冗談。一回言ってみたかったんだ。
そう思っていると体育館会議室?ってとこに来た。
「柳くんは男だから一応この上からみてほしいの。音はしっかり入ってくるから吹部とかの演奏は聞けるわ」
「えっと..なんで私は連れてこられたんですか?」
「それは護衛っていうか安心のためっていうか...まぁ一応ね?」
「そうですか」
始業式楽しみだなぁ