新しい朝
更新が遅れ、誠に申し訳ありません
真夏の炎天下…とある野球場で行われた全国中学野球大会決勝戦…
七回裏、ツーアウト満塁、3対0、バッターは四番。
マウンドには俺がいた…キャッチャーのサインに頷き、セットポジションから脚を上げ、ボール投げる…キャッチャーの構えたミットに俺の投げたボールが吸い込まれて行く。
ゲームセットだ!
俺はそう思った。コースも球種も完璧、打たれる事など微塵も思って無かった…なのに…
カキーン
球場全体に快音が響き渡った…そして、打球は外野席に吸い込まれて行った……
ガバッ
春の朝日が窓から眩しく差している。
それとは逆に俺の心は暗い…
ハアハア…またあの夢かよ…
俺は汗をかき、拳を握っていた。
あれッキリ野球はやらないと誓ったのに…
そして、あれッキリキャッチャーを信じられなくなった。
カレンダーは4月。あれから半年以上経っていた。
それなのにあの出来事が頭から離れたことなど一度も無い
しかし、今日は大事な高校の入学式だと言う事を思い出し、自分の部屋からリビングに行った。
「おはよう、悠一」
リビングに降りると、一番に俺の母、清水藍に声を掛けられた。
そうそう、俺の名は清水悠一である。
父は清水若狭、妹は清水れみと言う。清水家は俺を含めた4人家族だ。
「ご飯食べなさい」
と母に言われ俺は椅子に座り、机の上のバターパンを食べた。
俺は朝食を食べ終え、高校に行く準備をした。そして真新しい制服に袖を通した時に、父と妹が降りてきた。
「おはよう、悠一」
父は今日は仕事が休みなのか随分起きるのが遅い。
「行って来るね」
と俺が言うと妹のれみが、
「行ってらっしゃーい!」
と言ったので俺は軽く手をふり返して家を出た。
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〜ストリームの野球講座〜
※七回裏
中学野球は七回が最終回である。それ以降は延長戦。
※四番打者
基本的に四番が一番打てる打者である。
※キャッチャーのサイン
キャッチャーが投手に球種やコースを指の動きなどで伝えること。
分からない事があればまた言って下さい