夢 夢を見る人達 会議
■夢
目の前にいる女性は誰だ?
女性は何かを話しているがそれが聞き取れない。何を言っているのか?
でも、彼女が僕に何かを説明していることはわかる。
、、、
「マサシ!!!」
マサシと叫んで起きたレイ。
ノートにメモをするレイ。夢を見るのが同じ曜日だと言うのは1か月前に気付いた。夢はいつも同じであったが気付いて早く目覚めてしまうこともあるし、長くみることもあったが最後はいつもマサシの名を呼んでいた。
面接の帰り道、初めて通る道、初めて来た街であるのに一つの建物に目が行った。吸い寄せられるようにそちらに足が行き、その前に行って、立ち止まってよく見た時に夢でみたことを思いだした。
その瞬間にドアが開き、
「、、、、、、」見知らぬ女性が何かを話してきた。
変な人だと思い、立ち去ろうとした時、奥にいた人が声を掛け、僕を制止させた。その声に聞き覚えがあり、振り向いて顔を確認した。
夢で見たあの女性だった。
■夢を見る人たち
K:ケイです。よろしく。
K:ここに座って。 コーヒーでいい?
R:持っているんでいいです。
ペットボトルを見せて、納得させるレイ、ケイと言う人は目でうなずいた。
R:ここは? どうして、あなたが?
K:そうだね、いろいろと不思議? 混乱をしちゃうよね。
K:でも、最初に言っておくと私は普通の人間、
K:超能力者でもないし、超人でもない、普通の人。
K:ただ特別なことは、、、あなたと同じ夢を見る。
夢のことが共有されていたことが驚きながらも当然でもあるように感じ納得してしまうR
K:まぁ、あなたと違って、こっちは毎日、同じような夢をみるけどね。
Y:毎日って、5人じゃなかったの?
入り口で声を掛けてきた女性がそう言った。
K:週5で見てれば、毎日見てるのと同じ感じじゃない。
R:週5?
K:そうね、、彼女とあなたを含め、5人の夢を見るわ。
K:内容は少しずつ違うけど、共通して言えるのは、
Y:コロナに関連していること。
Rは改めて、その部屋にいる人たち4人を見た。
Kも何かを思い出したように
K:あなた、名前は?
■会議
こうやって夢で会っていた人たちが実際に会うようになったのも、つい最近のことだった。
集まってはそれぞれの夢の確認をしていたところで僕が入ってきたという状況であった。
僕が4人目であと一人いて、まだその人には接触できていないとのことだった。
今日もまたみんなで集まる日でもちろん僕も参加をした。
K:今まではお互いの夢を発表し、共有するということをしてきた。
K:今日もRくんの話を聞く予定ではあるけれど、この会を一つ先に進めようと思う。
G:進める?って何ですか?
K:夢の内容は全てコロナに関わることである。けど、それは直接的な影響ではなく、間接的
に起こること、今、起こっていることもあるし、1年先、5年先、もっと先に影響があるものもある。
Y:先に?どういうこと?
K:私たちがなぜ夢を見るのか?それは分からない。
K:けれど、それは全て悪い未来であるし、変えることも可能なもの。
Y:そうだね、、感謝してる。
K:理由はわからないけど、私たちには未来を変える能力があるのも事実。だから、私たちができる範囲で、未来をつくることをしたい。
B:夢の話は不思議で奇妙だ、、けど、今は悠長にそのことを考えている余裕もないかもな。
R,G,Yも同様にKの主張を認める
K:それじゃぁ、まず、、コロナをどう見るか?どう捉えるか?っていう話をします。
K:みんな、ひも理論って知ってる?
G:ひも理論?
R:なんですか?
Y:ひもってどの紐? ものもあるし、ダメな男ってのもあるし。
K:物理の理論、仮説ではあるけど、もののほうよ。
K:それじゃ、この世界は何次元だと思う?
Y:それは3次元。
B:時間軸もあるよ。
G:そうだ、空間、縦、横、高さに加え、時間の4次元(時空間)ではないのかな?
K:量子力学が出てくるまでの物理も4次元で考えていた。
K:けれど、それでは解けない問題も出てきた。
G:シュレディンガーの猫?
K:うん、それでもっと次元を増やすことで解決できないか?ということで考えられた理論になるんだ。ひも理論の一つ、M理論だとこの世界は11次元で構成されていると仮定している。
R:11次元ですか?11個の要素があるんですか?
Y:いや、その前に何でこんな話なの?
K:コロナにおいても、多元的な視点、いろんな視点で考えるべきだと思うの。
B:この世界を11次元で捉えろ?って?
K:ひも理論、M理論も未完成な理論だし、11次元で考えるというわけではない。ただこの世界を狭く考えるよりも、多くの要素、多くの次元の存在を意識して、考えたほうがいい結果になるんじゃないかと思う。
G:言われてみれば、、、確かにそんなことは正しいように感じる。
Y:なんで?
G:いや、今、コロナ対策というのは感染予防と経済という二つの要素で議論されている。これを2次元的に考えて、どちらが正しい、どちらが間違いだというのはよくない。
B:さっきKが言ったけど、時間軸、短期で影響が出るもの、1年後など中期的に影響が出るもの、さらにそれ以上先になって影響が出るものもある。
Y:あー。そういうことかぁ。
K:次元を上げて考えることはとても大事だと思う。
K:例えばここに円を描く。
Kが2つの円を描く。
K:一つはフリーハンドで、
K:もう一つはペンをコンパスのようにして、
K:目に見えている事象は同じように見えても、次元を上げて考えることで実は違うものだということもあり得る。
R:どうして、そんなことを意識しないといけないのですか?
K:自分は未来と言うのは作っていくものだ、って思う。
K:未来はあるのではなく、能動的に作っていくべきものだって。
K:そのためには準備をしておくべきであり、今回のように失敗したら大きな損害が出るようなとき、より多くの想定をして、万全な状態を作っておくことが大事だと思う。