表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代人、頭おかしいだろ!?  作者: けんぴ
1章 転生!現代生活の始まり
1/8

1話 静かな生の終わり

ああ。これでこの人生も幕を閉じるのか。本当に激烈で幸せで、有意義な人生であった。――


現在56歳、かつての勇者ジークフリントは死の直前ゆっくりと自らの人生を振り返っていた。


魔王の恐怖により支配・蹂躙されていた星アベルでは長い間ヒトが種族を失うことがないように懸命に抗っていた。


ジークフリントが生まれて5歳になった時、神より勇者に選ばれ、帝国最強の武人ゼブルス、帝国最強の魔術師ハーロシャインより教えを受けた。


15歳の若さですでに最強の実力を身に着けていたジークフリントは帝国騎士団所属のハインと帝国魔術団所属のティナと共に魔王討伐へと赴く。


旅の途中、武術家ナロウ、神官ミスティ、双剣術家ボルト、機械術師マウスと出会い、志を共にした。


5年の歳月が過ぎ、勇者一行はそれぞれが真なる最強と言える実力を持ち、世界中から魔王からの解放を望まれていた。


6年目のある日、立ち寄った鍛冶の村コロナで魔王に対抗するための武器を30年打ち続けた職人ガルフと出会い、神聖かつ最強の武器を手にした。


7年目、魔王は勇者一行により討伐。その不滅の心臓は勇者が持つ武器ラグナロクにより貫かれ、とこしえの間に封印されたのであった。


そこから勇者は王女ミリアと結婚、3人の子供に囲まれ、次代の王、解放者として世界を良い方向へと導いた。勿論その間には10回以上暗殺の刺客が送り込まれた、突如帝国王城にカオスドラゴンが召喚されるなど安寧とは言いがたい生活ではあったが…


現在では子供がジークフリントの意志を継ぎ立派に帝国を導いている。3人の英雄として将来この国に名が刻まれるだろう。


なんという幸福な人生だろうか?男として勇者としてトップに立ち、王として人々の上に立ち、素晴らしい妻と子供に囲まれ…最後は病で逝くことになるが、何も不服などない。輪廻転生、次の生でもこのような人生を送りたいものだ。


ジークフリントはゆっくりと眠りに落ちるように逝った。


3人の英雄と老いてなお美しい妻ミリアに囲まれながら。


彼の葬儀は帝国全土を使用したその後の歴史上で最も規模の大きいものであった。


彼の死後、その行いは教科書に載り、人類の父親として長きに渡り愛されていく。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ