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参話:塗装なしで走るのって足痛そう

久々に投稿。ネタが固まればすんなり書けるのに……



「唐突なんだけどさ……」

「何?」

「ゴウキってしz「おっとてがすべったー」【ドグシャァー!】ぶぅへっ!?」


 不穏な発言は即[デデーン]です。加減なんてしてないから頭が潰れているけど気にしない。こいつ吸血鬼だし。


「-----痛いじゃない!?何するのよ、うら若き乙女に!?」

「うるせぇ黙れ何が乙女だクソババア。心臓に白木の杭ぶっこむぞ」


 約三秒で復活。周りの人が狐に摘ままれた表情しているけど、今は気にしない。そろそろ出て行くつもりだったし。


「いいからもう行くよ。そろそろ目的地も近いんだし」

「はいはい分かってるわよ……まったく、ゴウキタソったら照れ屋さんなんだから」

「今の会話の内容で、何処に照れる要素があったんだよ」


 このボケと話してると疲れる。唐突に突拍子のないこと言ってくるし、PTOは弁えないし、仮にも女性の姿でなってはならないような顔になったりするし。


「そもそも忘れてないカミーラ?」

「?何をかしら?」

「俺男だし、そもそもまだ年齢一桁だよ?ましてや半分鬼なんだし、そんな風に見る奴なんて一人もいなかったから」


 俺を見る目なんて、多くは恐れ。ごく僅かに憐憫があったくらいか。いくら変態大国日本とはいえ、流石にニッチすぎると思う。いたとしても千人に一人いるかいないかくらいだろう。


「え~そんなものかしら?私が見てきた中だと、そんなこと気にせずにいたのかちらほらと……」

「それはその人たちが特例すぎるの。一般的な感性を持つ人間なら、そんなこと考えるどころか思いつくのも難しいって」


 パッと思いつくのが……仏蘭西の青髭とか、米国のピエロとかか。後者はまだ本人どころか国自体が成り立ってないけど。さてさて、そろそろ本気でここを出ようとしよう。鳩が豆鉄砲食らってた状態から、焦りと恐怖に変わって行ってるし。


「よし、出るよカミーラ。いい加減不味い」

「そうね。もう用はないし、お代も払ってるし……まぁ、個人的にはどうとでもなるから----」

「じゃあ一人でのんびりどうぞ。俺はスタコラサッサと逃げるから」

「あーん、ゴウキのいけずー」


 などと言いつつしっかり並列して並んで走ってるカミーラ。既に外に出て駈け出している俺らの後ろでは、騒ぎ始めて退治屋を呼ぶように叫んでいるようだ。ぶっちゃけこの辺の退治屋の格なんて多寡が知れてるから問題ないと言えばないけど……正直めんどい。あいつら口だけの癖して地味に執念深いし。

 でも時たま、トンデモないクラスの退治屋いるから日ノ本は恐ろしいところやでぇ……強いくせに油断も慢心もないとか、俺らみたいな木端相手にしてる暇ないでしょうアンタらって感じ。うん?吸血鬼の真祖と鬼の半妖何だから上位レベルの警戒or抹殺対象だろう?知るかそんなもん。こっちは平穏に生きて行けばそれでいいんだよ。


「という訳で、江戸までこの道一直線で行けばいいらしいから……ノンストップで走っていきます」

「りょうかーい」


 そんなこと言ってるけど、ここから江戸まで近い訳ではない。地図を見る限り、車があったとしても半日はかかるレベルだろう。まぁ、そこは人外クオリティということで。走ろうと思えば車よりも早く走れますし、今は押さえて足の速い人レベルでだし。多分一日二日で走破できるでしょう。

 そう考えると、飛脚さんは凄いと思う。塗装されていないデコボコの道を、大阪-東京間を三、四日で走り抜けたそうだ。勿論休憩とか食事とかも含めて、だ。


「うん、飛脚さん凄い」

「えっ?いきなりどうしたの?」

「普通の人が、今の俺ら以上のスピードで人々に手紙を届けてるんだよ?凄くね?」

「へー、そのヒキャクって人は凄いんだね。よくわかんないけど」


 だろうね。俺も正直どうでもいい。凄いとは思うけど。それよりも重要な事がある。


「でさ、カミーラ……気付いてる?」

「伊達に吸血鬼やってませんものー。トーゼン気付いてるわ」


 後ろから付いてくる影が三つ。内二つは凄く殺気立ってる。おそらく退治屋の中でも、恨みを持ってなった者だろう。しかし、腕のほうは大したことはない。キロ単位で離れているのに、存在に気付かれる時点で多寡が知れてる。問題は……


「もう纏めて吹き飛ばしたほうがいい気がして来たわね……やっちゃダメ?」

「駄目。個人的に嫌な予感がするけど……こちらから仕掛けるのは何があろうと駄目」


 実を言えば、俺も彼女と一緒で吹き飛ばしてしまったほうがいい気がする。殺気漏れ漏れのド三流なんてどうでもいい。こちらを観察している……否、舐めまわすように見ている視線の持ち主をだ。イヤだけど認めざるを得まい……間違いなく、カミーラと同類(変態)だ。


「兎に角急ごう。多少スピード上げても問題ないし、見られたところで『足の速い人たち』くらいにしか思われないでしょ」

「そうね。それじゃあ、急ぎましょう----あっ、きつくなったら何時でも言ってね。おんぶして運んであげるから。ぐへへへへへへ、ハァハァ」

「死んでも頼まないから」


 こんなのが旅の相方でいいんだろうか……時々不安になる。色んな意味で。


大体二千文字が目安。長くなっても五千行くか行かないか


暫くこっちを書こうかなぁ……

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