あなたの瞳にだけ映りたい. 2.
本作は仮想で作られたフィクションの物語です。 実在する人物、事件などとは無関係です。
「妙に浮かれて歩いていると思ったら
今では堂々と指輪まではめて…」
廊下の真ん中にあるトイレで、
手を洗っていたヨンミンに
イ代理がそっと近づいてきて話しかけてきた。
ヨンミンが洗面台に置いていた歯ブラシセットと
マウスウォッシュを持ってきた
今度はイ代理がニヤリと笑いながら言った。
「いつキスしてもいいほど準備された男なんだ?」
何も言わずにトイレを出たヨンミンは、
イ代理が出るのを待っていた。
トイレとの距離が少しできたので、
今度はヨンミンが口を開いた。
周囲を一度見回して、声を低くした。
「私、ソ・ヨンジュさんと付き合うことにした。」
「....」
ソ・ヨンジュって誰だっけ
一瞬、顔をしかめながら頭の中のデータを
速く回していたイ代理がヨンミンに近づき、
声を低くした。
「私が知っているあのソ・ヨンジュ?」
ヨンミンは薄い笑みを浮かべ、
見えるようで見えない形で頷いた
イ代理は口を覆い、その場に立ち止まった。
「わ…わ···.」
イ代理が首を振りながらオフィスに入ってきた。
何かやるときはやる男だね! あなた!
少し感動した表情のイ代理が、
ヨンミンの背中を見つめた。
*****
ピンポン-
ヨンジュは掃除機をかけていた手を止め、
玄関を見つめた。
ピンポン-
ヨンジュの家の玄関の向こうから聞こえる音。
慎重にドアを開けて出て行ったヨンジュは、
ヨンミンの家の前に
立っている見知らぬ女性と出くわした。
「その家には今誰もいないです」
ヨンミンの家の玄関前に 眩いほど美しくて
背の高い女性が細い腰に手を置いて立っていた。
「隣の家と仲良くしていますか?」
白いスニーカー、ジーンズ、グレーのリネンシャツ。
アクティブな服装の女性がサングラスを外しながら
ヨンジュに話しかけた。
アイラインから唇のラインまで完璧なメイクと
鮮明で軽快な声の女性。
「いいえ、ただの隣人ですから。 家の漏水問題で
しばらく外に出ていなければならないと聞きました」
ヨンジュは特有の無表情と事務的な口調で話した。
ヨンミンの家を訪れた女性が頷きながら
財布から名刺を取り出してヨンジュに渡した。
「それでも交流があるようなので
名刺を送っていただけますか」
華やかな印象とは裏腹に、整った爪だけは
無難な色だと思いながら、ヨンジュは名刺を受け取った。
ヨンジュも知っている
ワクチンで有名な外資系製薬会社の名刺。
「私はここに住んでいるわけではないけれど、
上の階の住人です。」
名刺の持ち主がヨンジュを見てにっこり笑い
お願いの言葉を残してエレベーターの方へ歩を進めた。
*****
「私たち、しばらくはビデオ通話をしたいです
ホテルは会社の反対側にあり、
ヨンジュさんが再び出てくると疲れているし」
ヨンミンが家の漏水問題で初めて連絡したとき
ヨンジュは普段とは違ってすぐにヨンミンに電話をかけた。
建物の外壁の作業だけでなく、家の電気配線や
家の内部の壁紙問題まで絡んで、
もしかしたらかなり長い時間 外に
留まらなければならないかもしれないという話が交わされた。
少し光を失ったの二つの目。
自分とは違って自信に満ちた美しい女性が
ヨンミンにこそ似合うのではないか?
ヨンジュは悲しくなった。
左手の薬指に嵌まった指輪を見ながら、
ヨンジュはヨンミンを引き戻し、
キスを交わしたことを思い出した。
それは夢ではなく現実だった。
顔を赤らめながら玄関を見ていたヨンジュが
小さく呟いた。
「ヨンミンさん、会いたいです」
読んでくださる方がいるので、引き続き書くことができます。 不十分な文章をお待ちいただいたすべての方々に心から感謝いたします。また来週の月曜日にまたお会いしましょう それまで読者の皆さんが健康でありますように~いつもありがとうございます。




