TOSHIBA Dynabook R63/B
日本に帰ってきてから買ったTOSHIBA DynaBook R63/BはジャンクノートPCとは言えない、ただの中古PCで、でも安かった。どうやら不人気らしい。
CPUも第6世代core i5を積んでいるしメモリも8GBある。1番巨大な13.3インチ。なのにそれを見て弟は、「画面小さいね」と言った。そうか羨ましいか。
CPU性能はRyzenのいま1番高いやつと比べたらダブルスコアというか50倍違うけどTDP350Wは電気食い過ぎだと思う。ドライヤーじゃないんだから。メモリ1TBで64コア128スレッドとか何それそんな奴あるんだスーパーコンピュータみたいだなあ、科学技術計算とかにつかうんだよねきっと。
大体数値だとかスペックなんて空虚なものはメーカーに踊らされた脳筋の馬鹿しか見てなくて、本当に求められてるのは発熱が低くて低消費電力なのだってことはPentium4からCore2 duoに、PowerPC604evからG3に移っていった歴史が証明しているのに愚かな人間はまた同じ過ちを繰り返す。スペックの要るゲームなんてしない、下手だから。
普通に使えるのですぐにWindows全消しでLubuntuにしてずっと使っていた。NVMeのSSDが使えるという情報を聞いて不意にcrusialのP3、500GBというやつを買って入れてみた。
とりあえずWindowsのインストールUSBを作る事にする。
Microsoftのダウンロードページから落としたisoファイルはUSBに直接DDコマンドでコピーしても起動しなかった。lubuntuから何とかいう起動ディスクに設定出来るツールを使って入れたらインストールまで出来た。
この世代くらいからBIOSにプロダクトIDとシリアルナンバーが書き込まれていて消してもすぐにWindowsに出来てしまう。
じゃあ本番で、LinuxのインストールUSBを作って入れてみるとストレージを認識しない。LubuntuもManjaroもFreebsdも駄目だった。
調べるとRAID設定をオフにして、AHCIモードで起動しなければLinuxからは認識しないという。
だがこのパソコンのBIOSにはAHCIの詳細設定がない。AHCIを省電力にするかどうかの設定だけしかない。
最近のUEFIではメーカーが設定を簡素化していて、メニューの一部が削除されているという情報を発見した。詳細設定がRAIDモードにロックされている可能性が高い。
なのでBIOS設定を直接書き換える事にした。
手順は3つのツールを使うだけだ。まずCHIPSECで吸い出したBIOS情報をUEFIToolで抽出して、次にIFRExtractでHExだったものをテキスト情報に変換して解読しながら、modGRUBShellを使って書き換える。
試行錯誤するたびに毎回毎回、再起動してはGRUBのシェルで、
fs0:
cd /EFI/Tools
modGRUBShell
とか打つのは糞面倒臭い。キーバインドがusなんで微妙に違ってイライラする。
RAIDを単純にオフにしようとしても、出来ない。
設定ファイルのIFRというのはHTMLに似た構造になっているようで、questionIDという奴があって、前の数値なんかを読み取って自動で設定される。
辿っていくとSATA設定をオフにするとAHCIモードになるようだったので、切るとようやくストレージがLinuxで認識した。
喜び勇んでインストールをした後に再起動すると、有効な起動ストレージが見つからないというエラーが出る。
USBメモリ上にある起動ファイルGRUBはBIOSで認識するのでインストールするのは出来るが、AHCI上にある奴は読めない、なので起動できない。
これは何というダブルバインドだ。
BootをUEFIからUEFI(legacy)にしたりCMIにしたり、最新ドライバを入れたり試してみたけどそもそもBIOSの段階で躓いている訳で、じゃあ何でWindowsは起動してたの、と解析すると、RAID設定はAHCIじゃなくて低速なSATA接続で動いてるようだ。
RAIDじゃない環境でAHCIでフォーマット直せともあったがDISKPARTもgpartedも試し済み。それで読めない。
更に調べるとAHCIのSSDから起動するにはOptionROMという機能が付いたSSDでないと無理だという情報も見つかった。いや実はいらないという情報もあった。で、そのOptionROMが付いてるかどうかなんてメーカーのサイトにも載ってないとか。なんか都市伝説みたいな話だ。
このパソコンはつまりNVMeのSSDをSATAのRAIDとして扱う事しか出来ない、つまりWindowsでないと起動出来ないという事で、買ったSSDはゴミと判断してお蔵入り。どっちにしろPCIe接続の速度はSATAじゃ出せない。ケースでも買って外部保存ストレージとして勿体ない使いかたをするか。NVMeのSSDに標準で対応してないこのパソコンがゴミだというのは言いっこなしとして。
結局元のSSDに戻してManjaroを新規インストールした。インストール用ISOにはi3というパネル型の最軽量デスクトップ環境が入っていたけど全部消して使い慣れてるLXQtに変えた。
Ubuntu系は囲い込みとかSnapアプリが増えてきて鬱陶しいから減らしていっている。
keep it simple stupid 、須く愚直に。
ManjaroからもそのうちArch Linuxにしたくなるかもしれない誘惑が怖い。環境構築ならFreeBSDで慣れたけど最新機能もりもりで安定しないというのが難点。