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第5話 エルフ国


 俺とアリスは茫然とエルフ国を見ていた。


「家に案内しますので、ついてきてください」


 リッド王子について行く形で歩いていると、エルフの人たちが驚いた表情で俺たちのことを見ながら、近寄ってくる。


「リッド様、ご無事でよかったです」

「本当に無事でよかったです」

「何かされたりしていませんか?」


 辺りにいる人たちが俺たちを睨みつけながらもリッド王子に話かけていた。そこからあまり時間が経たないうちに、騎士団たちがこちらへ近寄ってきた。


 そして、司令官に当たるような女性騎士が膝を崩した。


「リッド様、ご無事で何よりです。王宮にご案内いたします」

「ルナ久しぶり。お願い」


 そして、騎士団がリッド王子を誘導しながら、俺たちと距離を離した。すると、リッド王子が俺たちのことを見ながらルナに言う。


「この人たちは俺を助けてくれた恩人だ。丁重に扱ってほしい」


 その言葉を聞いたエルフたちは驚きを隠しきれない表情を一瞬したのち、すぐに頭を下げて来た。


「も、申し訳ございません」

「気にしないでください」


 俺がそう言うと、アリスも同様な言葉を言った。そして、あっという間に王宮の目の前にたどり着く。


(すごい……)


 先ほどまで見ていた建物とは段違いであった。人族の王宮とは、少し違う作りではあったが、王宮と分かるような作りであった。


 俺とアリスが入り口で立っていると、リッド王子は手を差し伸べて来た。


「どうぞ中へ入って下さい」

「「あ、ありがとうございます」」


 俺とアリスが中に入り、案内されるがままに先へ進んでいくと、リッド王子を大人にしたような男性と女性が駆け寄ってきた。


「「リッド、無事でよかった‼」」

「ただいま」

「それで、こちらにいる人たちは?」

「俺を助けてくれた恩人」


 すると、二人は頭を下げて来て挨拶をしてきた。


「この国の国王をしているウラ・ウェーバルです。隣は妻のカーラです」

「アリス・ローゼンです」

「ダイラル・アークネットです」


 俺たちも挨拶をすると、負荷深く頭を下げて来て、カーラ様が言う。


「リッドを助けていただき、誠にありがとうございました」

「気にしないでください」


 その時、ウラ様がアリスをまじまじと見つめる。


「ローゼンって、もしかして……」

「はい。ローゼン家の長女になります」


 その言葉にウラ様とカーラ様が呆然としていた。


「動き出したんですね」

「え?」


 ウラ様の言葉に、アリスは驚いた表情をした。


「ここでは何なので、あちらで話しましょう」


 そう言って、ウラ様に連れていかれる形で俺たちは奥にある部屋に案内される。


 部屋の中には、俺とアリス、リッド王子、ウラ様、カーラ様、ルナさんのみが入った。


 全員が座ると、ウラ様が話し始める。


「リラック様から聞いておりますよ」

「お、お父様から?」

「はい。ついに魔族退治に入るのですね」


 その言葉にアリスは驚きを隠しきれていなかった。


「お父様はすでに動いてくれたんだ」

「ですが、これからどうするのですか?」

「現状は理解していますか?」

「はい。人族は魔族に落ちて、魔王が真の力に戻るものそう遠くない。だから、今は魔族の勢力をそぎ落としていくのが最優先ですよね?」


 ウラ様の言葉にアリスは頷いた。


「一つお聞きしてもいいですか?」

「はい」

「魔族を倒したところで、魔王がいる限りこの世界は平和にはならない。結局、今の世界のように、偽りの平和にすぎない。どうするおつもりですか?」

「最終的には魔王を倒します。それが目的です」

「そ、そうですか。できるのですか?」


 ウラ様の問いにアリスは一瞬悩んだ。


「できるできないではなく、やるしかないのです」

「……そうですね」

「そこで、エルフ国にはお力を借りたいです」

「それはもちろんです。今は、バードル家を倒すことですよね?」

「はい」

「では、細かい話は後でしましょう」


 そして、俺たちがこの場を後にした。


 俺とアリスはお互い小部屋を案内されて、就寝した。


 翌朝からウラ様たちと一緒に作戦を練る日が続き、一週間程経った夜。暑い空気を感じて目を覚ました。


 すると、目の前は火の海になっていた。

読んでいただき、誠にありがとうございました。


・続きが気になる。

・もっと早く読みたい。


などと思っていただけましたら、


・ブックマーク

・広告下の「☆☆☆☆☆」を「★★★★★」


上記二点で本作を応援していただけますと幸いです。


様々な人に読んでいただきたいと思っておりますので、応援よろしくお願いいたします。

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