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プロローグ
古の昔
神は世界をつくりたもうたとき地、火、空、水、風の五つの力を吹き込んだ
五つの力は互いにぶつかり合い
打ち消しあい
そして新たに生み出し
渦をえがき混沌がしばらく続いた
しかし
それは次第に終息し
空間に天が現れ
大地が盛り上がり
大地から火が噴き出し
火が風を呼び
天には雲が立ち込め雨が降り続き
大地の火を鎮め
水が大地にたまり
それが海となった
それらは生まれたばかりの不安定さを残しながら徐々に安定していき
昼と夜ができた
それが七日七晩続くと
命あるものが生まれた
大地に命あるものが多くなると意思をもち言葉を使うようになった
そして
すべてのものに名をつけた
それが世界のはじまりである