3話:変化!?
4月も今日で終わりか...明日から5月に入るぞ。社会人としていつも通りやっていくだけさ。皆さんも頑張って下さいね。
バラム《起きろ、そろそろ着く頃だ》
そう言われて、暁は眠たそうにしながらも短いあくびをして、目を覚ました。
暁(また寝ちゃってたか、まあそんなにぐっすり眠れたとは思わなかったけど...そうだ!肝心な事を聞くのを忘れてた。)
そう思い暁はバラムに尋ねた。
暁「ねえ、バラムの故郷に着く前に一つ聞きたいんだけど。」
バラム《何だ。》
暁「自分人間なのに来てもいいのかな?いないんでしょ?その星に人間なんて。」
それに問うとバラムは答えた。
バラム《それについては心配はない、既に策は打ってある。》
暁(もしかして事前に僕みたいな人間が来ることをその星の皆に知らせてくれた《私の血を使い、お主の血に結合したのだ。》り...「へ?」
聞いた途端上擦いた声を発した。
バラム《血が繋がっていれば私の子だと痛感できるからな。あと私の予想からすれば、もうそろそろ変わると思うぞ》
暁(なんだって?!まさか僕が眠っている時にそんなことやってたのか!?しかも変わるっていうのは...!予想が合ってれば、僕が人間から龍になるってこと!?)
そう思っていると暁の体から徐々に光が放たれていく。
暁「おい!なにここの部分だけ説明しなかったんだ、これ一番大事な所だぞ!!」
バラム《すまぬな、違う事を考えてたら忘れていた》暁「龍神だろ!?」
バラム《神は大変なのだ》暁「そんなこと僕が知るかー!!」
叫んでいたら大きな光が体を包み込んでいき、少しずつ光の輝きが収まっていく。
暁?「終わったのか?え、なんだこの手と足!?てか、声まで変わってんだけど!?」
その姿は人間に近いが、人の形をした龍に変化を遂げていた。人間にはなかった尻尾や角、翼までもが生えていた。
バラム《その様子だと終わったようだな、今そっちに入るぞ》
そう言った瞬間、上から丸い穴が開いた所から、2m位の龍が降りてきた。
暁?「ちょっと!これなに?!」
バラム「私と同じ龍人になったのだ。」
暁?「...(あんぐり)」
暁は何も言えなかった。
バラム「良し、ちゃんとなれたみたいだな。初めての事だったから上手くいってよかった。この機会だ!私の事をパパ、いやお父さんと言ってはくれまいか?」
急かすように言ってくるバラムだが...。
暁?「誰が言うか!」
バラム「そうそうパパと...え、何故!?」
暁?「何故?それはこっちの台詞だわ!変わるなら変わるって一言言えよ!心の準備ってもんがあるんだよ!そういうのがあるのなら、どうして最初に言わなかった?!」
バラム「ぬ、だがあの時私の子供になってくれると言ったのではないか」
暁?「その時に僕が龍人に変わるって言いましたか?事前説明くらいはしてよ!」
バラム「説明する必要だったか?」
暁?「そうだよ!!」
大声を発した暁だが、その時この場全体が少しずつ揺れてきた。
暁?「なんだ?!」
バラム「見えてきたぞ、あれが惑星シルバーダだ。今から降りるぞ。」
そう言い残すとバラムの姿が消えた。
暁?「ちょい、まだ話が...!」
次の瞬間、大きな音と共に惑星の方へ降下していった。この時、暁は僅かだが後悔した。選択を間違えたのかも...と心に思った。
やべ、5月になっちゃった。