6話:親(バカ)の扱い
ー5ヶ月後ー
この生活にも大分慣れてきたが、やはりどうしても【アレ】をしたい。
サクリア「父さん、僕料理してみたい。」
バラム「料理なら心配するな、私がやっておくから。」
サクリア「でも、折角キッチン台あるんなら使わなきゃ損じゃん。それに、こんなに楽にしてくれてるのはありがたいんだけど、自分の手で簡単なのでいいから作ってみたい。」
バラム「私の料理では駄目なのか?」
少し悲しそうな声を出してきた。いや...あれは魔法であって料理じゃないから。魔法からどうやって料理が出てくるんだよ。あんたの万能すぎるから、前々から思った事なんだけど。しょうがない、ここは一つ、子供ならではの【お願い】をするしかない!
サクリア「僕お料理やってみたいの、お願いおとーさん。」ハート
バラム「.........」
あれ、返事中々返って来ねえな。頭おかしくなったのかと思われてるのかな。やっぱりこんな演技しても無理だっ「もう一回」ん?
もう一回?さっきのやれってことか。仕方ない、料理の為にやるか。
サクリア「お・ね・が・い、おとーさん。」スマイルハート
バラム「...」ズイ
ちょっと、何で無言で近付いてくるの。逆に恐いわ。
バラム「...か、」
サクリア「か?」
バラム「うちの子可愛い!!!」
サクリア「ぎゃあああ!!??」
父さんが問答無用で抱き付いてきた。このパターンまたかよ!?ちょ、離れて、きついんだけど!
サクリア「父さん!一旦離れて、首が絞まってる、苦しいから!」
バラム「おお、すまん私としたことが、サクリアが可愛くてつい抱き締めてしまった。」
サクリア「それは分かったけど、僕男だからね。」
いやー、恐ろしい目にあったわ。まさかあんなので効くとは思わなかった。正に効果覿面ってやつ?そう思っていると、父さんが話しかけてきた。
バラム「では、食材や料理本を買いに行くとしよう。」
サクリア「じゃあ僕も一緒に行っていい?」
バラム「それは駄目だ、家にいなさい。」
サクリア「はーい。」
くそー、やっぱり行けないか。残念ガックシ
サクリア「てか父さん、その姿じゃ却って目立つんじゃない?」
バラム「それなら案ずるな。」
すると父さんの体が光り始め、程なくして光りが収まると別人に姿が変わっていた。
バラム「では出掛けてくる、留守番して良い子にしてるんだぞ。」
そう言うと同時に、ドアを開けて父さんは飛び立った。
サクリア「行っちゃった。ちぇー、一回でもいいから行きたかったな。」
愚痴る僕は2階へと上がりベッドにダイブした。
サクリア「...結局3年経たないと行けないのかな。もう、父さんのケチ!」
精神年齢は23でも、拗ねる事には変わらない。でもまあ、僕を思っての事だから当然か。
サクリア「よし、父さんが帰ってくるまで魔法の練習するか。」
ベッドから起き上がり、棚にあった本を読み始めた。
サクリア「えっと、家の中でも安心して使える魔法はっと...あった。」
魔法書:生活火魔法『ホット』。物を温めたりすることが出来る。生活火魔法2『ヒート』周りを暖かくすることが出来る。生活水魔法『ウォーター』水を生み出すことが出来る。生活水魔法2『ウォッシュ』水を組み合わせることで、物を洗うことが出来る。
サクリア「ものは試しだ、早速やってみよう。」
えーと、取り敢えずイメージだ。自身の中にある魔力を変換して温かくなるようイメージ......!来た。あったか、ホッカイロでも持ってるみたいだ。これをさっきの飲み物に自分の手をあてて飲んでみた。
サクリア「やった、成功!もしかしてこれ誰でも出来るお手軽な魔法だったりする?練習する事がこんなにも楽しいのはスッゴク久しぶりだ!」
こうして僕は、さっき見た残りの3つの魔法を10分単位で出来た。...出来ちゃった、なんか簡単に出来て逆に自分が恐いくらいだ。龍神の血が入ってるからなのか、それとも元々魔法が得意な方なのかは分からない。そう思い僕は、自身の翼を使い部屋の中飛んでいた。そうしていると、父さんが帰ってきた。
バラム「サクリア、今帰ったぞ。」
サクリア「は~い。」
僕は飛ぶのを止めて下に降りた。父さんは手に何も持っていなかった。
サクリア「あれ、父さん荷物は?」
バラム「待ってろ、今出す。」
出すって何処からと思っていたら、何もないとこから次々と荷物が出てきた。え、これ収納ポケットみたいに運べるの?!
サクリア「何でなにもない所から荷物出てきてるの?!」
バラム「これは空間収納と言う魔法の一つだ。」
サクリア「えっ何それ超便利なんだけど!僕も出来る!?」
バラム「これは私のオリジナル魔法で、サクリアは出来ないな。」
サクリア「マジかー、龍人の皆は今の使えないの?」
バラム「そうだ。」
残念がる僕は頬を膨らませているのに対し、頬をつついてきた。
バラム「はは、使えずとも大丈夫だ。さあ、料理をするのではなかったのか?」
サクリア「そうだった、ありがとう父さん!」
バラム「はう!子供の笑顔が見れてこんなに嬉しい事はない!サクリア、ハグしてはくれまいか?」
サクリア「丁重にお断りする!」
バラム「え!そ、そんな!?」
サクリア「だけど、父さんからじゃなくて僕からハグしてぎゅーします。」
僕は、父さんに向かってハグをした。
バラム「サ、サクリア?!」
サクリア「父さん、最高のプレゼントをありがとう!」
バラム「...!そうか、思えばお前が来てから一回もプレゼント・お土産をやったことがなかったな。ふふふ...息子に教えられるとは、私も親としてはまだまだということはだな。」
サクリア「そういうこと。(本当は違うけどそういうことにしとこ)」
父さんは優しくハグしてくれた。これで必要な物はゲット。練習&実践あるのみ!
ー1分後ー
サクリア「ねえ父さん、そろそろいい?」
バラム「駄目だ、私が満足するまで離さん。お前が可愛い顔で言うからいけないんだ。」
そう言い中々離してくれなかった。しょうがない、満足するまで付き合うか。
明日は夜になりますので、引き続き自分なりに頑張ります。では、おやすみ!




