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第72話 「さあ、どうするのかな。」

お読みいただきありがとうございます。


「まずはこちらの護衛が過剰な反応したことを謝罪する。すまない。」

「いや、いい」


そう言って頭を下げるユーゴーを止めて頭を上げさせる。これでも国の王族なんだから簡単に頭を下げるのは良くないだろう。ほれ、後ろの護衛どもが視線で人が殺せるかもなってほど睨んでやがるぞ。


「――――ボソッ(主に頭下げさせてるくせに)。」


そう言った瞬間に護衛どもが武器を抜きかけたが、間髪入れずにユーゴーが止める。そういえばユーゴーはそれなりに強かったわ。それこそ、この護衛よりも速い。


「そう虐めんでやってくれ。彼らも職務に忠実なんだ。それに部下のために頭が下げれない上司などあり得ないよ。」

「アルもそれくらいにしておきなさい。話が進まないでしょ。ほら、続きはあなたが話す?」

「それが筋だろう。とりあえずはこれを見てくれ。」


ハハハと笑うユーゴーの素晴らしい主従論を聞けたところで話は槍に戻る。レイアも俺が話す方がいいと思っているようだし、実際にリオウにも会った俺が話すのがリオウにもハオ・メルエムに対しても筋だろうと話し手を交代する。


「これを見て察してくれるかはわからないが、これは王国に縁がある人物が生前使用していた槍だ。ある人物に託されたものだが、これを俺が持っていてもしょうがないし、寄付しようと思ってな。

これを俺に託した人物も俺には必要がないことを知っていたと思う。それにこれはユーゴーに託すのがいいと思うんだ。」


まあ、すでに亡くなった人の槍だから、まあ俺がどうしようと文句は言わないだろう。リオウも納得してくれるさ。

ハオ・メルエムはこの国の王族だったみたいだし、槍も返すことも必然だったと今なら思える。


ユーゴーは槍を見たときから何かに気が付いていたようで、護衛が出てきたきっかけもユーゴーが声を上げたからだったしな。

もちろん、これを寄付することで王族の覚えめでたくなっておくっていう打算もないわけじゃない。


「こ、これは、まさか、そんな......本当に?」

「何のことを言っているかわからないが...本当だ。なんなら鑑定してくれてもいい。」

「それは助かるが...いいのかい?これは王国が、いや、王族が買い取れば莫大な報酬を得ることができるような代物だぞ?」


まあ、それくらいは俺もレイアもわかっている。

もし本当に、いや、本当だが。これが本物のハオ・メルエムの槍だとしたら、国宝級だ。ユーゴーが躊躇するのも当然のことだろう。

この槍も俺が死蔵しているよりも相棒の子孫に使われる方が幸せってものだろう。


「もちろんこれを寄付するうえで飲んでもらいたい条件もあるわよ?それくらい飲めるでしょ?」

「ああ!もちろんさ。至急これを調べさせたいのだが、いいだろうか。もし本当に寄付してくれるなら、僕が、いや、王族が叶えられる範囲の条件ならいくらでも叶えて見せよう。」

「おいおい、そんなこと言っていいのかよ?こっちはただの平民の冒険者だ。王族なら徴収も可能だろう?」


高位の冒険者は権力としては貴族並ではあるが、さすがに王族の方が権力を持っているのは明白だ。その気になれば俺から没収することも可能なところを取引という形を受け入れた。

ユーゴーはニピッドで得たあまり思い出したくはないような出会い方をした縁だが、信用できる男だと思っている。そんなユーゴーだから寄付という形でいいと決めた。


「王族が権力を振りかざす様な治世は長続きしない。この国の王族はそもそも平民との垣根が異常に低い人間が多いんだ。彼の英雄もそうだったように冒険者になるような者も存在した様だしね。」


パチクリとウインクするユーゴーはそのイケメンぶりからも非常に様になっている。性格もいいのにイケメンとかうらやましいわ。

しかし、それでいいのか王族が。まあ、そういう気風の王族だからこそなのかもしれないな。先々代宰相もどうやら平民の文官出身だったようだし。


「良い性格してるよ。そんじゃ早速だけど鑑定する人間はいるのか。ああ、護衛の中にいるのか。おっと、そう驚かないでくれ。害意は無いって。」

「アル!そういうところはあなたの悪いところよ。あなたたちもいちいち反応しないでちょうだい。」

「あー、アルカナくんもレイア嬢も落ち着いて。もちろん君たちもね。とりあえず調べさせてもらうよ。よろしく。」

「ハッ!失礼します。」


護衛の中から一人の男が出てきて、槍を見る。もちろんこれが偽物であるはずがないし、存分に調べてもらいたいが、時たまこっちに視線を持ってくるのはやめてほしい。


もちろんただ見られているだけだったら、俺だってこんなに煽ることはない。しかし、この国は鑑定をかけなきゃ人を信用できないのか?

まあ、さっきは護衛と一戦交えそうになったわけだから、甘んじて受けているわけだが、今の俺のステータスは〔偽装〕しているから、ずいぶんと低い数値しか見えないはずだ。

そんな意味ないことをするくらいなら早く鑑定結果をユーゴーに伝えてほしいものだがな。

面倒だし弾くか。


すると、護衛は驚いたのか、一瞬だけ長くこちらを見つめ、そして冷静さを取り戻してユーゴーの後ろに戻る。


「完了しました。」

「結果は?」

「間違いなく本物でございます。六重・春芽生(ムエ・ハルノメバエ)と出ました。彼の英雄ハオ・メルエム様の愛槍に間違いございません。」

「そうか。」


どうやら無事に確認が取れたようだが、これで取引に入れるな。


「どうかしら?これで取引を開始できるわね。」

「うん。本当にこれを寄付してくれるというのなら、そちらの条件というのを聞かせてくれ。」

「ああ。」

「っと、その前に護衛諸君、一度退出してくれ。ここからは彼らと差しで話したい。すまないがこれは王族としての命令だ。」


言われた護衛たちは退出する。王族の命令に逆らう馬鹿はいないよな、やっぱり。


まあ、よかったよかった。

取引といっても俺たちの出す条件はほとんどが難しいことじゃない。そもそも、俺たちには困りごとというのに無縁だといってもいい。

どれだけ困ったことになっても俺一人、レイア一人もしくは二人なら力技でなんとでもなるからな。


そんな俺たちが出す条件とは何か。


まずは、これを寄付したことは秘匿し、宝物庫から発見された、とかそんな感じにしてほしいということ。

これには俺が下手に目立つのを避けたいという理由と入手場所の公表を避ける意味がある。

この槍が見つかったことを公表すれば、間違いなくどこで見つかったか調べ始め勘付くものが出てくるだろう。噂では晩年に〔戦争と死の神の祠〕に向かったという記録があったらしいからな。

これは二つ目の条件にも関わってくるが、あのダンジョンを公表して下手な人間に踏み荒らされるのは俺個人としても、あのダンジョン出身のスケルトンとしても好ましくない。


で、二つ目の条件だが、ダンジョンの場所を伝える代わりにダンジョンに行く人間を制限してもらいたいということだ。あのダンジョンのことを公開することはリオウやオーリィンも望むことだが、俺としてはそこに犯罪者予備軍とでもいうような質の低い冒険者に入らせるわけにはいかない。

つまり、二つ目の条件は完全に俺のわがままなわけだが、レイアが許してくれたからいいんだろう。


最後は、俺とレイアに対する貴族からの命令権行使の免除だ。これには指名依頼の拒否も含まれる。

以前マイさんに言われた断るべきではない依頼のことを教えてもらったが、これに対する拒否権と言ったほうが自然だな。

どうやったら回避できるか考えていたが、思わぬチャンスと言ったところだったな。


「ふむ、それで条件は全部かい?」

「そうだ。」

「それならこちらも問題なく受け入れることができるね。ただそうなると冒険者に指名依頼という形でダンジョンの場所を教える必要があるが、それで問題ないかい?僕は正直、この条件では釣り合っていないと思っているんだけどね。ははは」

「いいのよアルがそれでいいって言ってるのだから。しっかり守ってくれるんでしょ?」

「もちろんさ、それじゃ、取引成立ということで。」

「ああ。」


俺とユーゴーで固く握手をする。これで取引成立ということは、紙や記録はしないということなのだろう。前の時のようにこの話は国王と宰相には伝わるのだろうが、それ以外に漏らすということはないつもりか。


「さて、これで、終わりでいいのかな。おや、予定していたよりもずいぶん早く終わったみたいだね。少し雑談というか。ニピッドでのアレからどうなったかを一応知らせておこうか。君は興味が無いだろうが、それでも当事者になってしまったからね。」


ああ、あれか。俺としては最悪を回避しただけで、これといって知りたいことはない。貴族のその後や国の方針はあまり興味は無いのだ。なぜなら、ああいった貴族が存在することで被害被っていたのは亜人たちだからだ。その点俺はすでに獣人のくくりにいるわけじゃないし、まだ何かしてくるようなら自分で処理できる。


そんな俺の興味が無いとでも言わんばかりの表情を見てユーゴーは苦笑しながらも話し始める。


「まあ、聞いてくれよ。僕もしっかり仕事したことは、アルカナくんにもレイア嬢にも知っておいてもらいたいんだよ。君たちがこれからもいい友人であることを願ってね。」

「しょうがないか、レイアはいいか?」

「もちろん。アルは気にしていないようだけど、私はあの時は本当に、本当~に心配させられたんだから。正確なことを知る権利があるはずよ。」


俺が拘束されていた間にレイアにかなりの心配をかけたのは聞いていたが、思っていた以上だったようだ。

確かにそれなら彼女にも聞く権利もあるのだろう。どうしてそんなことに興味があるのかはなはだ疑問ではあるが。


「はっはっは。確かにそうだね。君にとってアルカナくんは、普段しないギルドへの協力要請をしてまで何とかしたい存在だったみたいだもんね?」

「え!?」

「!!ちょっ!何を言ってるのよ!?...ふぅ。アルとは3ヵ月の間一緒にパーティーを組んできた仲間だったのよ?助けたいと思うに決まってるでしょ。」


ははは、そうだよな。冒険者仲間で根源種仲間、ってだけだもんな。ちょっとだけ期待したけど、残念だなぁ。

まあ、仲間としてでも心配してくれるのはありがたいんだけど。


「そうだね。まあ、僕にできるのはその後の話を少しだけ。君たちには感謝しているし、できる限りの情報の提供をさせてもらうよ。」


そう言ってユーゴーが手を叩くと先ほど退出した護衛が何か紙束を持って入ってきた。おそらくムリニールやニピッドの件に関連する資料だろうが、ずいぶんとたくさんあるんだな。

ドサッと机の上に置かれた紙束はほとんどが貴族、そして少しの平民のことが書かれていた。

貴族は人族至上主義及び他種族排斥主義、平民は闇奴隷商。どちらも現在は根こそぎ拘束されているようだが、一人一枚の資料とすると、ざっと百人単位での拘束のようだ。

おそらく家族までが拘束の対象なのだろうが、これを拘束する場所や人件費など相当にかかるはずなので、つくづく迷惑なやつらだと思う。


護衛たちが再び退出してからユーゴーが話しだす。


「さて、これらを見て貰う限りでは相当な人数があの事件に関わっていたことはわかるだろうが、中でも主犯格とでもいうべきなのは、こいつ。ムリニール伯爵家の先代当主だ。こいつは、自分が第一線を退いたと見せかけて闇商人まがいのことをしていたようだ。まあ、跡取りとして伯爵位を継いだ現伯爵もその実態は闇商人と何ら変わらなかったようだけど。

しかもムリニール伯爵家は帝国とつながっていたみたいだよ。このことは厳重に抗議するけど、知らぬ存ぜぬ白を切られることは間違いないだろうね。

あとこれは拘束しているムリニール伯爵が言っていたんだけど、ムリニール伯爵家はその思想を古くから受け継いできたらしい。それこそ建国当初から。

これには僕も驚かされたよ。建国してからすでに2000年は経っているし、当初のムリニール家は国王の右腕とまで言われる存在だった。

犯罪者の話だからどこまでが真実かわからないけど、本当なら建国当初から帝国の魔の手が王国に伸びていた可能性がある。

これまではそれが王国に悪影響を与えることはなかったし、帝国から侵略を受けることはなかったけど...」

「今回の件が起きた、と。」

「そう!今回の件が何かの引き金なのかも知れないし、そうじゃないのかもしれない。僕達もただ手をこまねいているのではないけど、打つ手がないというのも事実さ。これに関しては、王国としても調査は続けていくよ。」


帝国は人族至上主義の根源ともいえる様な国で、人族以外は皆奴隷という劣悪な国だ。しかし奴隷を酷使した技術革新によって、王国や組合連合国、神聖龍国、獣王国などの大国と渡り合うほどの軍事力を持ち、正確には分からないが建国後2000年を超える5大国の一つである。

現在は停戦中だが、人類皆平等という教義の神聖龍国とは決定的に反りが合わずに戦争を繰り返しているそうだ。


そんな帝国が今度は王国に戦争を仕掛けることになろうが、正直どうでもいいが、組合連合国との同盟関係にある王国は冒険者が多いため、もし本当に戦争になれば冒険者皆が活動場所を守る意味でも戦争にかかわることになるかもしれないとは思った。


「戦争なんか勝つことに意味がある訳ではないよ、そんな無駄なこと、起こさないことに意味があるんだ。少なくとも僕はそう思うね。」


確かにそうだ。戦争なんて無くせるなら無くした方がいいに決まってる。この世界は、魔法やらスキルやら、ステータスやらと、普通の人間の限界以上まさしく一騎当千ともなれる世界だ。そんな世界の戦争なんて考えるのも面倒だ。




「ま、こんなところだね。あの件に関しては。また何か分かったら次に会う時までに準備しておくよ。

それじゃあ、アルカナくんが言うこれの入手場所、〔戦争と死の神の祠〕だっけ?そこの場所とできれば攻略方法、出現する魔物に関して教えてくれないかな?」

「ああ、俺も全部降り切ったわけじゃないから、半分になるが、それ以降に降りることなんて不可能だし、いいか。

場所は簡単に地図を作って渡すよ。まずは、攻略情報と言っていいかわからないが、ダンジョンは100層からなる大迷宮だ。50層まで降りた。10層ごとにボスがいてそれを倒すことで次の階に進むことができる。

まず10階層まではゴブリンやスケルトンが出現する洞窟フロアで特に迷うことはないだろうが光源なんてものはないから用意が必要だろう。ボスはゴブリンキングとその取り巻き数匹。外と比べると格段に弱いが〔騙し討ち〕を使う奴もいるから注意が必要だ。


次に20階層までも洞窟タイプであることは変わらなかったが、魔物が上位種が増えた印象がある。ボスはスケルトンエンペラーというスケルトンの〔統率〕持ちで、物量で押し切るタイプみたいだったな。大規模な魔法で何とかなると思う。


30階層までは森になった。樹海って言うのが正しいかもしれないな。天を隠すほどの樹木は洞窟ほどじゃなかったが相応に暗かったと思う。ここの魔物は外同様に集落を作り、群れを作り、生活をしているようだった。肉食草食関係なく魔物の種類が増え、生態系があるようだと表すのが正しいだろう。ボスは戦争虎ウォータイガーという大きな虎だったが、対して強くないから平気だろう。


40階層までは山岳地帯だ。ここで魔物の種類がガラッと変わる。群れを作るのは一緒だけど、猿や劣化飛龍レッサーワイバーンなどが出てくるようになる。戦争虎が倒せるのなら苦労することはないだろう。ボスはデスモンキーエンペラーという猿の魔物で厄介な洗脳系のスキルを使う。それだけは気をつけなくてはいけないだろう。


41階層からは草原というのが正しいと思う。見晴らしがよく隠れる場所も少ないため、敵との遭遇率は異常に高い。継戦能力が必要になることは覚悟しなければならない。


そして48階層にある扉がある。そこにあるのがそれの持ち主の住居。終の棲家だ。調べるのはいいが、荒らさないでくれよ?


そんで、50層のボスはまず勝てないから挑むな。余計な死人が増えるだけだ。俺の時はそこを守る番人は神獣だった。今は覚醒もしている。天地がひっくり返っても勝てないだろう。たとえSSSランクが複数人いたって同じということは理解してくれ。


こんなところか。それじゃ、あとはダンジョンの場所だが...ん?」

「どうしたのよ?...ああ、何か来てるのね。」

「来てる?」


俺が何かに気が付いたのにレイアも気づいたようだ。ユーゴーは理解していないようだが、そろそろばたばたとした足の音が聞こえてくるだろう。


バタバタバタッ


複数人がこちらまで急いで走ってノックをし、入室許可を待たずに扉が開く。入ってきた者は肩で息をするように上下し、ひどく疲労した様子だ。


「なんだ!どうした?」

「し、失礼します!国境警備隊より転移陣を用いての連絡がありました。緊急の連絡でしたので、早急に対応が必要と思い、こちらまでお連れした次第です!」

「ふむ、どこの国境だ?」

「組合連合国ミツバです!」

「ああ、魔物がいるという方向だったな。まさかそれ関係なのか?報告を聞こう。」

「ハッ!」


どうやらその緊急の連絡というのは以前から話を聞いていた組合連合国との国境にいるという魔物のことかもしれない、と。

それって、緊急も緊急、まずい事態なんじゃないのか?


「それでは報告します。現在まで国境付近で我が国の冒険者多数と組合連合国の冒険者ギルド本部所属のSSランクが対応していた巨大な魔物が冒険者たちの奮闘むなしく防衛線を突破し我が国の国境を越えて侵入いたしました!

魔物は依頼難度Sから変更されてSSSとなりました。幸い死者は出ていませんが、重軽傷者多数、現在はSSランクの冒険者が自身のパーティーを率いて食い止めていますが完全には止まらないようです。」

「ふむ、それでは新たにSSSランクの冒険者の派遣を要請するということか。確か、ミツバには何人かいただろう?」

「それが...どうやら、全員依頼で遠出してしまっているようです。」

「それで我が国に要請するということか。王城にはもう行ったか?」

「はい。王城から冒険者ギルドへ要請を行きグランドマスターよりレイア様次第とのことを聞いたので、レイア様の屋敷に伺ったところ、法務局へ向かったと聞きこちらまで来た次第です。」


たらい回しにされたわけだな。大変だったな、この人。

それより魔物の話だ。どうやら王国としてはレイアに依頼したいということなのだろうな。しかし、SSランクが倒せない魔物ってどんなものなのだろうか?巨大ということ以外が何もわからないというわけではないはずだ。


「なあ、その魔物ってなんなのかわかっているのか?それによってはレイアより適任がいるかもしれない。」

「ああ!あなたがアルカナ様ですね。グランドマスターより話を聞いております。レイア様の相棒だとか。ええ、今回の魔物は巨大な土竜です。

どうやら異常に魔力が高い場所で育ったのか通常の亜竜種とは違い相当な力と体躯を持っていることが確認されています。その個体は魔力が高いため討伐にも魔力が必要です、それもSSSランク程の。」


そうなるとレイアが適任みたいだな。この依頼を受けるつもりだろうか?

ん?あー、どうかな。


チラッとレイアの方をみると見るからに不機嫌だ。報告を始めた頃からずっと黙っていたのは気が付いていたが、ここまで不機嫌そうなのは、初めて見る。

まあ、当分受けるつもりが無かった依頼がこんなにもどんどん増えていくとは思わないわな。


「私は...」


さあ、どうするのかな。






レイアの答えを聞きましょう。


拙作を読んでいただきありがとうございます.


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