第4話 「初めての食事だ。」
お読みいただきありがとうございます。
と、とにかく、オーリィンの言う通りに進もう。現段階で頼れるものはない。
それなら、従うしか道はないだろう。
オーリィンに会ったら、この世界のことを聞こう。
それにしても、ここはどこらへんなのだろうか。というより、最下層って何回下りればいいのだろうか。
そう思って立ちつくしていると、頭の中に文字が浮かんできた。
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死の祠(正式名称:戦争と死の神の祠)
階層:7/100
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おお、これも〔戦力把握〕の効果だろうか、それとも、標準装備なのか。まあいいか、便利だし。
俺は今7層にいるのか。難易度がわからないからな。まずはレベルを上げながら降りる場所を探さなくてはな。
俺がそう考えて、伸びをした後に、獲物を探して歩きだした。
俺がレベリングを始めてからどれほどの時間がたったのだろうか。不思議なことに骸骨の体には疲労や欲求というものがないのか,それか限りなく0に近いということがわかった。
俺は休みなく動き回り,ひたすらに向かってくるモンスターを殴り殺していった。
経験値は手に入ったし、魔物の死体は〔骨壺〕に入っているし、レベルもそこそこ上がった。それでもって、現在の階層はといいますと、
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死の祠(正式名称:戦争と死の神の祠)
階層:10/100
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そうです!10階層につきました!あの後、結構簡単に見つかったよね、階段。
今俺の目の前には、なんだか無駄にでかい金属の扉がある。
……うん。たぶんボス部屋だよね。
すぐに、入る前に少し休憩しようかな。身体的疲労がなくても精神的疲労はたまるみたいだな。
ステータスの確認からしていこうか。ステータスオープン!
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名前:―――
種族:スケルトン(絶滅種)
性別:男
レベル:9/10
体力:120/120
魔力:2780/2780
筋力:50
耐久:20000
敏捷:55
精神:2200
運 :80
【伝説級スキル】
〔戦力把握〕
【固有スキル】
〔骨格〕〔骨抜き〕〔骨壺〕〔換装〕
【通常スキル】
〔拳骨〕〔打撃耐性〕〔精神耐性〕
【加護】
〔戦争と死の神の加護〕
【称号】
〔異世界の死体〕
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だいぶステータスも高くなったな。耐久が20000って、もう魔物の攻撃はほとんど効かないくらいには固くなった。
ステータスの上昇は1レベルアップごとに一定値が上がって、5に上がった時だけ2レベル分増えた。
俺のステータスは普通にぶっ壊れてる。まあ、異世界転生補正だと思えば、ラノベで読んだのと同じだ。テンプレよ,テンプレ.
スキルは変わってないけど実験をしていこうか。
まずは〔骨壺〕から魔物の死体を取り出す。ゴブリンや八階層で襲ってきた、でかいコウモリとかだ。無駄にたくさん襲ってきたせいで大量に入ってる。
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名前:―――
種族:ブラドバット
性別:オス
レベル:5/10
体力:15
魔力:100
筋力:10
耐久:25
敏捷:300
精神:230
運 :20
【固有スキル】
〔超音波〕〔吸血〕
【通常スキル】
〔飛行〕
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ステータスからわかるように、ゴブリンよりも圧倒的に強い。敏捷も高いから俺が戦うには苦戦を強いられただろう。俺が人間だったらだけどな。
俺はスケルトンだし、つまり耳もなけりゃ、血すら通ってない。洞窟内だからでかいあいらが飛んだところでたかが知れてる。
捕まえては投げ、捕まえては投げでいい経験値になりました☆
てことで、スキル検証に入ろうと思います。
まずは、〔骨壺〕より取り出しました、ブラドバットとゴブリンの死体を置きます。それを、裏返します。そして、背中に手を置き、ここでスキル発動、〔骨抜〕。
スキル発動と同時に手を引くと、ゴブリンの背中から人型の骨が抜かれる。
完全に骨が抜けると抜け殻は皮だけが残り、骨は人型から崩れる。今回は臓器は抜かなかった。
骨の抜けた体には抜いた後はなく、きれいなままだ。
俺は、その作業を続ける。俺の目の前には骨の山と皮の山ができる。皮は再び〔骨壺〕にしまい、俺は骨に向かう。
結構な量になったけど、大丈夫かな。とにかく、次やることは決まってる。無くなった欲の中で唯一残ったものを満たそう。
初めての食事だ。
腹が減っては戦はできないようです。
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