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第21話 「うーん,どうすべきか...」

お読みいただきありがとうございます。



“俺の前世”の話になってきた。俺としてはそういうのも気になる,とても気になるが、『どうしようもない過去(それ)』よりも今,この世界のことが聞きたい。

オーリィンの話に耳を傾けながらもそう思う。俺はすでにこの世界で生きているのだから.

俺の内心には気が付いているだろうオーリィンはそれでも過去について話しだす.


「お前の職業は、この世界ふうに言えば,服屋だったらしい,と聞いている。その時に自分で作った服などを着たりしていたから、そんなスキルになったのだと思う。ある程度進化したことで精神が体に根付いて〔着用者〕なんて称号も得られたのだろう.まあ、この俺でも知らないスキルだから、その〔万能骨格〕はユニークスキルだと思うぞ。〔骨の王〕に吸収されちまったが.」


「ユニークスキル?」


ここで初めて聞く言葉が出てきた.『ユニークスキル』か.今までに出てきたスキルの区分は,主に3つで【伝説級スキル】【固有スキル】【通常スキル】である.他にも【加護】や【称号】などがあるがスキルではないので関係ないだろう.

疑問はすぐに答えとなって帰ってきた。


「ユニークスキルってのは、基本的にこの世界に存在するすべての中で一個体のみが持つことができるスキルのことだ。同じ時を生きる者が同じスキルを持つことがないって代物だ。お前の〔骨の王〕とかリオウの〔獣王〕なんかもそうだぞ。ちなみに区分としては固有スキル以上になる.」


俺が持つスキルは思いのほかレアなようだ。〔骨の王〕は死神も持っていると思っていたのだが違うようだ。

オーリィンは最後に言葉を付け加える。


「まあ、例外もあるけどな。お前の...えっと,獅子王面リオウマスクとかな。」


「さっきのマスクが何かあるのか?」


これに答えたのはいつからか黙って紅茶を飲んでいたリオウであった.


「ああ、父上が加工したことである付加価値が付いた。それも普通ではあり得ないようなものだ.あれには我の〔獣王〕が使えるようになるという特典がある。そうだ!着てみてくれないか?」


リオウの提案にはオーリィンも頷き,先ほどから気になっていた俺も了承する。〔換装〕するために装備欄をみると、そこには、リオウマスクと表示されていた。どうやら,表示名は頭の中のリストだからか装備名ではなく,呼び名でリストされているようだ.

リオウマスクを選択すると、俺の体が光り勝手に〔変形〕をし、ライオンの形になる。しかもかなりでかい。そして、〔換装〕が発動を終え、光が収まると、そこには、先ほど見た神々しいほど光るライオンの姿をした俺がいる。

そのライオンは、大きさは変わらないが、リオウの目が金色であったのに対して、目は赤く金色だった体毛も白く変色していた。ホワイトライオンという奴だ。


オーリィンから差し出された鏡を使って自分ライオンの体を確認していると、頭の中にいつもの声が聞こえてくる。


≪リオウマスクを『常時換装状態』に変更しますか?Y/N≫


なんのことだこれは?疑問に思ったことをすぐにオーリィンに聞く。オーリィンはなぜか放心状態にあったのだが何とか口を開いて答える。


「それは、お前の装備の中で獅子王面リオウマスクが飛びぬけて有用だからそんな声が聞こえたのだろう。そんなことはもうないだろうな、獅子王面それより強い装備などあり得ん。神が手ずから作ったんだ,当り前だろうけどな.常時換装状態にしとくと、わざわざ装備欄を開く必要がなくなるらしいぞ」


要は,今は〔換装〕するのにリストから選んで.『〔換装〕○○!』のように口に出す,または,思考することで発動していたのが,〔換装〕というだけでそのまま,この姿になれるようだ.

なるほど,そういうことか。ならいいか。じゃあイェスだな。


《個体名―――が獅子王面リオウマスクを『常時換装状態』にしました》


設定を終えた声を聞いた後に話を戻そうとして二人を見る。

オーリィンは何とか気を取り直したが、リオウはまだ帰ってこない。俺は、放心状態のリオウに声をかける。先ほど,――といっても一年前か――戦った時の威厳というか威風堂々とした姿と結びつかないほどに顎が外れそうだ.俺なら本当に外せるけどね,骨だし.って今は外面があったわ.

とにかくどうしたんだろうか.


「おい、リオウ。お前どうしたんだ?何かに驚いているのか。おわっ!」


リオウに向かって近づき、肩を揺らそうと手を上げると、バランスを崩してそのまま転んでしまった。その様子を見つつテーブルの上にあるコーヒーをすすっているオーリィンが俺を笑う。


「はははっ。まだ四足になれていないんだろうな。面白いが不便だろう、お前にスキルをいくつかやる。受け取っとけ。本来はこういうことはできないんだが,俺の手先になった選別みたいなもんだ.」


そういって、俺に手をかざす。俺は神の手先になったのか.特に不都合はないし,恩人ではあるからいいけど.

おっ来た来た.スキル習得の声だ.


《個体名―――は固有スキル〔身体完全制御〕を取得しました》

《〔身体完全制御〕は【伝説級スキル】〔骨の王〕により変質して〔骨格完全制御〕になりました》

《個体名―――は上位存在により通常スキル〔偽装〕を取得しました》


《〔骨格完全制御〕〔偽装〕は〔骨の王〕に統合されました》


〔骨の王〕がまた便利になった!しかも四足の体がすんなりと動く。さっきまでと大違いだ。〔骨格完全制御〕はわかったが、〔偽装〕ってのはなんだ?読んで字の通りなら何かを偽装すんだろうけど。


「〔骨格完全制御〕はわかるだろうけど、〔偽装〕はステータスの表示を任意のものに変えれるんだ。お前のいた世界にあった読み物にそんなスキルよく出てくるんだろ?それで間違いない。」


おお!それは有用なスキルじゃないか。これで人里にも出れるぞ。でもライオンのままで大丈夫か?・・・無理だな。ゴブリンとかなら・・・討伐されそうだ。結局無理じゃねーか。俺は、孤独にアンデットを狩るしかないのか?

うーん,どうすべきか...


「何に悩んでるか知らんが、リオウが再起動したぞ。」


「ん?おお、そうか。リオウ、どうしたんだ?俺を見てそうなったみたいだが。」


俺の質問にリオウはやや言葉に詰まりながら答える。その言葉は若干震えている。俺にはそんなリオウがなんとなくおかしく思えた。


「あ、ああ。見せてくれといった手前、言ってしまえば我自身を見るようなものだからな。どうすればいいかと思っていたところにその姿だ。驚くだろう。今の我と同レベルの輝きである、これも当然といったものであろう。正直に言うと見惚れてしまったわ。求婚してしまうところであったわ。」


どうやら神獣としての輝きも獅子王面には備わっているようだな.

リオウの言葉に俺は照れくさくなり同時にちょっとだけ、本当にちょっとだけ、引いた。気を取り直して本題のスキルを確認する。



~~~~~~~~~~~~~

名前:―――

種族:骨の王(キングオブ)(超越種スケルトンオーバー)

性別:男

レベル:1/-

体力:129840/129840+300000000/300000000

魔力:932520/932520+1200000000/1200000000

筋力:19280+900000000

耐久:68523000+50000000

敏捷:19560+90000000

精神:726000

運 :85

【伝説級スキル】

 〔骨の王〕

【固有スキル】

 〔完全反射〕

【通常スキル】

 〔槍術〕〔料理〕

【加護】

 〔戦争と死の神の加護〕

【称号】

 〔異世界の死体〕〔着用者〕〔最強の一角〕

【装備】

 ~~~~~~~~~~~~~

名前:獅子王面リオウマスク

種族:王獅子キングリオーネ(神獣種)

性別:オス

【伝説級スキル】

 〔獣王〕〔人化〕

【加護】

 〔戦争と死の神の寵愛〕

~~~~~~~~~~~~~


~~~~~~~~~~~~~


化け物度が加速しているな。足された分の数字がやばいし、このスキルが使えるってことか。

そこで俺はその目にしたものに興奮してオーリィンのほうを見る。そして次に今のリオウを見て再びオーリィンをみるとニヤリと笑う。


「ああ、強くなっているだけじゃないぞ。人化もできる。願ってもないだろ?ここで〔偽装〕が生きるんだ。人里に出るには、お前のステータスは見られる恐れはない弾いちまうからな.だけどよ,弾いちまうと意味がない。それで〔偽装〕が生きてくる.これで大丈夫だ。」


そういうことだよな。これで、人里に行ける。今までで一番感謝だな。いろいろとあきらめていたことができるかもしれん。興奮しちまうな、どうしても。

初めての外の世界だし,しかも異世界.冒険者ギルドとかあんのかな?種族とかどんなのいんのかな?魔法は?疑問が止まらねえ。

頭に浮かぶ疑問をオーリィンにぶつけようと口を開き、声を出そうとしたときにリオウから声がかかる。


「まずは〔人化〕をしてみてはどうだ。そうすれば、食事もできるし味もわかるだろう?せっかくコーヒーを入れたんだ。是非とも飲んでくれ。」


自分はコーヒーではなく紅茶を飲んでいるくせに.なんて思いながらもその言葉に従って、〔人化〕を試みる。その瞬間に俺の体は光に包まれ,だんだんと体が収縮していき二足に代わる。


てか、リオウさんがコーヒー入れたんですね。




人化しましょう


拙作を読んでいただきありがとうございます.


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