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第207話 敵の正体(推測)

今回は短いですが、ごちゃっとしているで切りました。あと、ブクマ400ありがとうございます。

短かったのもあるので、明日も更新します。


目の前の人物たちの本当の目的は何か。それを見つけ出すにはどうすればいいだろうか。まずは彼らの存在について考察していったと思う。


時系列的に最初は、ミザネ村に現れたアンデッドの集団から考えようか。あの時のアンデッドは間違いなく、統率されて目的を持った行動をしていた。

最初はアンデッドが徒党を組んでの侵攻を仕掛けてきたのだと考えていたが、それは最終局面及び村長の言で改めた。

まず、最終局面でアンデッド軍団の首領として現れた水竜ゾンビの中身の話だ。あのゾンビは間違えることなく腐神ザンビグルの加護とその依り代としての役割をこなしていた。

戦闘中にザンビグルが前に出てきたことでそれは確実のものとなったが、それだけでは相手全体を把握することはできないか。


次に村長の言だが、彼は村側に襲撃を仕掛けてきたアンデッドが何かを探していたように感じたと言った。おそらくそれは本当だろう。

つまり問題は何を探していたのかということであるのだが、これについては俺は予測ができている。

あえて、村長に伝えることはしなかったが、アンデッドが探していたのはミザネ村において最も強い存在、要はミザネ村長だったのだろう。


アンデッドというのは死者である。その在り方は様々だが、共通する点として生命エネルギーを持つ者に対して非常に獰猛だということだ。

生ある者はエネルギーを体内に持つ。アンデッドはそれを現世に留まるためのエネルギーとして欲するのだ。それは世界の理として不自然かつあってはならないことである。だから俺のような存在が気づいたら片付ける役目を持っているのだ。


話がそれてしまったが、問題は神であるミザネ村長を探してどうするつもりだったのかが問題である。

この島は魔物や人間が平和に暮らしている世界的に見ても珍しい場所である。そんな場所を襲撃する意味を考えるしかないか。


まず、魔物が人間と暮らしていることで不都合があるのはだれかという話だが、そんな奴はいないだろう。誰と誰が仲良いからと言ってもそれに文句をつける権利はだれにもない。


と、そんなことを考えていたところで、魔物を嫌悪する国があることを思い出す。人族至上主義者が集まっている国、帝国だ。ブレナンド帝国であれば、この島のような場所を攻撃する動機はないわけではない。

ただ、わざわざここまで出張るか?という話だが、それについては少しだけ思い当たる節がある。


それはミザネ村長の出身だ。彼は仙人として現人神になる前は、どこにいたのか。俺の予想としては帝国の領土のどこかにいたのではないかと考えている。

彼がそうであれば、帝国がこの島の位置を観測していてもおかしくはない。ミザネ村長はかなり長い時間を生きる神であるが、帝国はさらに長く存在する国である。

出奔したとはいえ、自国の民を管理するくらいをしても不思議ではないと思う。それくらいには頭のおかしい国であるのだ。

帝国のそんな所業をさんざんの冒険者活動などで見てきたからな。


ということで、俺としては今回の件は帝国がらみであることはほぼ確定している。またこの件はミザネ村長には伝えてある。


ミザネ村長のダンジョンである島を攻略するのに最も簡単なのは、ダンジョンマスターであるミザネ村長の殺害だ。

神を殺すことは難しいができないことではない。万が一にも殺されることを考慮するからこそ、ザンビグルは自身で最前線には出なかったし、依り代を用いたのだろう。

村長のようにのほほんと生活しているのは珍しい例だと思う。


つまり、まとめると、帝国の目的はおそらくこの隠れ島にある仙人ミザネのダンジョンを破壊、もしくは強奪することであると推測できた。

あくまで推測だが、遠からずってところじゃないかと思う。相手側に神が力を貸していることからして、帝国にある悪なる神のダンジョンに何かあった可能性はあるな。

ま、そこはどうでもいいが、これが目的だとして、少しだけ納得がいかないことがある。それは水竜ゾンビを仕留めた時のザンビグルの発言だ。


腐神ザンビグルは俺に倒されたとき、わざわざこの島へと誘導したというようなことを言っていた。俺がこの島へと流れついたのは海龍王の導きだと村長は言っていた。

まぁ、それは過去の例を見れば、利用できるので嘘ではないだろうが、どうして海王を使ってまで俺をこの島へと誘導したのかが問題である。

まぁ、ただ、破壊するか強奪する予定であれば、その島は蹂躙されることが決まっているだろう。そこに俺を送り込む理由はそんなの決まり切っているか。


要は俺を島の破壊と同時に抹殺することを考えていたのだろうな。今にして思えば、俺は帝国の思惑を何度もつぶしている。

恨まれてもおかしくないくらいにはボッコボコに計画を破壊しているのだ。ついでに殺せるならとでも思ったのかもしれない。


さて、そう考えると、やはりここに俺の姿のまま現れなくて正解だったと思う。もし俺がアルカナだとバレていれば、即座に攻撃を受けていただろうし、こうして考える時間はなかったかもな。

今は、ゴブリンのルカとして時をうかがっておいて正解だったということにしておこう。


まとめると、ザンビグルを含めてブレナンド帝国の目的は、おそらく俺ごとミザネ村をつぶすということだろう。

具体的な計画こそわからないが、アンデッドの襲撃もその一環で、失敗したからこそ使者が訪島したのかもしれない。


帝国としては村に存在する人以外をすべて殺すことが第一の目的で、そのついでに俺を殺したかったのかもしれない。ザンビグルにとってはどちらが第一目標かわからないが、そこはどうでもいい。


とりあえず、問題はこれから俺がどうすればいいかってことだな。今この場には敵性戦力として、使者と海龍王がいる。それらをまとめて相手するには、俺一人では少々荷が重いだろう。村長も戦えるから、それを考慮すれば難しい戦闘ではない、か。


よし、まずは使者と海龍王の正体を暴くところから始めようか。























暴いていきましょう


拙作を読んでいただきありがとうございます.


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