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第15話 「やばいな。俺、死ぬんじゃね?」

お読みいただきありがとうございます。


ライオンは、俺の方をしっかりと見据えたまま、その場に腰を下ろして楽な体勢を取った。

俺も楽にするよう促されて、それに従う。ライオンはこちらが座って楽になったことを確認してから話し始める。




『私はここで階層守護者、今は階層ボスというのであったな。階層ボスになってから、どれくらい,それこそ何千、何万年とたったかはわからないほどに時がたった。このダンジョン「戦争と死の神の祠」は、この世界が誕生した時より存在するのだからな。我は戦争と死の神である父上によって生み出され、育てられた。この階層で守護者をするうちにどんどん暇を持て余すようになった。常に退屈で窮屈だった.一度も敵が現れることもなかった.そんなとき,今からおよそ200年ほど前だろうかいや,もっと前かもしれん。細かい時間の感覚がないのだ.とにかく,そんな退屈していたわれの前にハオが現れた。やつは,自分は探検家だ,といった。その探検家の活動の一環でこのダンジョンの攻略をしているといった。その時に聞いた話は我を愕然とさせたものだ.なぜなら,このダンジョンは今までの歴史から見ても,最古のダンジョンで且つ未発見であるということを聞いたからだ.それはもう驚いたさ.これまで退屈だったのは,敵が辿りつかないどころか発見されていなかったのだから.我は態度にこそ出さなかったが,やつとの話は楽しかった,しかしながら,ハオは初めってやってきた攻略者であった.そして我は階層守護者であった.我らには戦う理由があった.我とやつは幾度となく戦った。』




しゃべりながら、遠い目をする。ハオのことを思い出しているのであろう、その目は古い友を思い、懐かしみ、そして悲しんでいる目であった。




『やつとの戦いは楽しかった。もちろん我が負けるということは一度もなかったが,戦闘の回数を重ねるたびに実力は上がっていき、やつの槍も強くなった。父上もやつの戦いや死に対する姿勢が気に行ったのであろう、加護をもらってさらに強くなった。やつとはやつが死ぬ寸前まで戦い、終ぞ負けることはなかったが、やつは我の知らない知識や技術で幾度となく追い込んだ。我は、やつとの戦いがいつしか生きがいになっていた。これまで生きてきた中でこれほど楽しかった日々は生まれてすぐのころ以来であった.しかし、やつはやはり人間だった。初めて会ってから150年ほどたったころには、やつとは、ここで他愛ない話をしたり、私の知らないことについて聞いたりするようになっていた。そして、その時は突然だった。やつは、ハオは、私のもとにきて、いつも通り他愛ない話をした後、槍を託し手紙を一枚渡し座ったまま息を引き取った。我には何がなんだかわからなかったが,それが死というものであるということが,わかった.』


ライオンの話は自分とハオの話やハオの知っていた知識などの話など、すべてのことを話す勢いだった。この体が疲れを知らないスケルトンの体でよかったと心の底から思った。一つ一つを話しながら表情豊かにしゃべるライオンは,実に新鮮だった.こんなに表情が変わるんだな,ライオンって.


『そして、やつの手紙には、槍を次に来たものに託すことと自分の亡骸を火葬した後に埋めてくれということが書いてあった。やつの望み通りにすることが最後のはなむけになるであろうと,我は書いてあった通りにした。そしてまた退屈を取り戻し,数百年たって我のもとに来たのが』


ライオンは俺を見てニヤリとした。


「俺,いうことか。」


『そういうことだ。せいぜい楽しませてくれよ。』


そういって再び立ち上がったライオンは、どこか無理をしているように見えた。俺も立ち上がり、死虎面デスタイガーマスクの〔威圧〕を全開にして、向き合った。

それでもライオンはなんでもないように立つ.


『さあ,我に認めさせてみよ。さすれば貴様に褒美と通行を認めてやろう!』


ライオンはふたたび咆哮し、こちらに向かってブレスを放ってくる。

ブレスは、光を収束させたようなもので、レーザービームとでもいうのだろうか、その速さは高速をはるかに凌ぐレベルにあるようにも思えた。俺にそれを交わす術はなく、直撃をもらう。

しかし俺の耐久値は、そのレーザービームを無傷で耐えうるほどであった。

俺が無傷で立ちあがるのを見たライオンは驚いたようにほんの一瞬止まった後、動き出す。


『まさか無傷とは。ハオのやつでも初めのうちは腹に風穴を開けておったというに、さすがは根源種といったところか。見たところ耐久に自信があるようだ.ハオのやつもそのすぐ後に完全回復していたが,耐久力があるのならやつ同様に楽しめそうだ.』


風穴あいてすぐに完全回復ってそれもう人間じゃないだろ。ハオって規格外すぎるだろ。俺の知ってる人間はそもそも200年近くも生きないし,風穴開いたのをふさがない.

しかし,このまま決着の付かないことは確定だな。それなら,ここで〔戦力把握〕さんの出番だな。何か弱点でも分かればいいのだが。


じゃあ頼むよ、〔戦力把握〕!



~~~~~~~~~~~~~

名前:リオウ

種族:王獅子キングリオーネ(神獣種)

性別:オス

レベル:-/-

体力:30000/30000(300000000)

魔力:120000/120000(1200000000)

筋力:90000(900000000)

耐久:5000(50000000)

敏捷:9000(90000000)

精神:error

運 :-

【伝説級スキル】

 〔獣王〕〔人化〕

【加護】

 〔戦争と死の神の寵愛〕

【称号】

 〔神獣〕〔50階層守護者〕〔最強の一角〕〔英雄の友〕

~~~~~~~~~~~~~

〔獣王〕:獣系魔物の頂点。〔威圧〕〔咆哮〕〔息吹〕など多くのスキルが統合されている。

〔人化〕:人間に化けることができる。


やばいな。俺、死ぬんじゃね?




戦いましょう。


拙作を読んでいただきありがとうございます.


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