第12話 「おやすみなさい」
お読みいただきありがとうございます。
これが投稿された日はモンハンの最新作が発売される日だったと思いますが,やるかどうか決めかねています.まあ,決めかねているのなら,やることになるのでしょう.
今目の前にあるのは明らかに誰かが生活していた痕跡の残る家だった。
そう、洞窟の中に作られている空間はまさしく家といえるものだった。
このダンジョンのなかに人工的に作られた物があるのを見つけたのは、自分が発生した階層から48階層まで降りて来て初めてのことである。今までに人の手が加わったようなものは一切なかった。
この家ならこのダンジョンのことが少しはわかるかもしれない。なにも知らない俺が知りたいことがわかるかもしれない。
現在の時点で最も知りたいのは、このダンジョンがどんなものかってこととできれば、戦争と死の神オーリィンのことか。
この階層まで降りてきてほとんど何もわからなかった。わかったのは、このダンジョンの名前くらいだった。
中に入ると、そこには一つのベッドと一組の机と椅子があった。殺風景であったとしても生活していたということがわかるその空間には、なぜだかほんの少しだけなつかしさがあった。なぜかはわからなかったが、それは、はるか昔にまるで自分がそこにいたようだった。
ふむ、どうしてかはわからんから今はいいとして忘れるとしよう、ここには何もなさそうだな…、うん?
部屋を少し見まわしたあと、机の上に少しだけ風化した羊皮紙ぽいものを見つけた。素材はおそらく羊皮紙とは違う。今までに見たどんな素材よりもよいもので,もしかしたらドラゴンかもしれない。ドラゴンがいるかはわからないけど.
何であっても貴重なものであることは確かである.そうでもないと、かなりの時間がたっても朽ち果てることなくあり続けることはできないだろう。
そしてそこには、手紙ととれる文書が記されていた。
『この手紙を読む者へ
君がこの手紙を読むころには私はこの世にはいないだろう。寿命か魔物と戦って不覚を取ったのか、または彼の階層守護者と戦い負けたのか、それは、今の私にはわからない。私は少しでも後世に生きた証明を残したかったのだ。
さて、私の名前は、ハオ・メルエム。探検家だ。私は、この世界に存在する人種、亜人種を合わせた中では最強であると自負している。このダンジョンにたどり着くまでに多くの試練はあったが、私は生き残った。いろいろと無くしはしたが、後悔はしていない。今まで生きた私は、このダンジョン、私の名付けたこの、死の祠は、降りるたびに強くなるだけではなく、環境まで変わる。普通のダンジョンではあり得ないこれは、世界神の作ったとされるダンジョンに見られる特徴である。そして、そのような神代ダンジョンは、3つあり、ここは、未発見だった戦争と死の神のダンジョンであろう。
また、この階層にわたしが居を構えたのは、50階層を超えることができなかったからだ。
50階層の守護者はこれまでの守護者とも違い、強さも桁違いだっただけではなく知能レベルもけして測れるものではなかった。
それはまさに最強、すべての獣の王、そして、彼曰く戦争と死の神に仕える神獣だそうだ。
そう、50階層は、守護者が神獣なのだ。その神獣の彼曰く、彼よりも強い守護者はこのダンジョンには存在しないようだ。
彼を倒すことができる者であれば、この階層より下は敵にもならないという話らしい。しかし、彼には勝てない。私がそれは一番わかっている。何度やっても一筋の光も見えない。彼と戦いを始めてから、すでに150年ほどが立っている。結果は言うまでもないだろう。
私も年を取ってからこのダンジョンに入ったから、このダンジョンを最後の仕事にすることにしていた。だから、すべての後始末を終えた今,この世への悔いはほとんどない。あるとすればこのダンジョンの発見を世界に知らせることができなかったことか。
この手紙を読んだものよ、願わくば、このダンジョンを攻略し、世界にこの存在を知らしめてくれ。ここまで来れたあなたにならそれも可能であろう。
最後に、私が死んだ後に我が愛槍を守護者に託してある、それをあなたに託そう。役立ててやってくれ。
ハオ・メルエム 』
手紙を読み終えた後、俺はほかにも何かないかと見まわすが、何もないことを確認し,すでに所有者もいないながらしっかりとしたつくりのベッドを見やる.
ここで、かなり久しぶりにベッドで寝てから、次階層に進もうか。
おやすみなさい
......ああ,睡眠必要なかったわ.
次に行きましょう
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