第10話 「今後はこれをマスクと呼称しよう.」
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ボス部屋であれこれしてから、どれほどの時間がたっただろうか。どんどん進みダンジョンの階層もだいぶ降りた。
ボスも数回倒したし、レベルもかなり上がった。いい装備《皮》も手に入ったことで、さらに強くなった。
現在の階層は、
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死の祠(正式名称:戦争と死の神の祠)
階層:48/100
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48層である。
これまでで、ダンジョンについてわかったことがある。この死の祠だけかもしれないが、10層ごとに環境が変わるのだ。
おそらくだが、1から10までは洞窟で、出現する魔物は、ゴブリンとスケルトンである(同系統のスケルトンは敵にはならなかったが)。
11階層からは、洞窟なのは変わらなかったが、出現する魔物が、ホブゴブリンやゴブリンジェネラル、スケルトン系など、進化経験済み個体がちらほらと出始めた。
20層のボスは、スケルトンエンペラーであった。同じスケルトンでも階層ボスは敵対するようであった。
たいして苦労もせずに倒すことができたが、愛用のホブゴブリンマスク(命名俺)が破れてしまった。そろそろ本当に裁縫道具がほしい。そこからは代用として、10階層ボスのゴブリンキングマスクを使用している。スケルトンエンペラーは骨しかなかったわけで、装備的にはとてもまずかったが,おいしくいただきました。
21階層からは様相がガラッと変わり、森だった。樹海ともいえるほどの大樹がこれでもかと伸び、天を隠していた。ダンジョンの中であるわけだから天があるかはわからないけど.
これらの階層では、ゴブリンなどは、集落を作り生活をしていた。また、ほかにも獣系統の魔物が出現するようになった。フォレストウルフなどの肉食系からグレイトホーンという大きい角を持つ牛の魔物などの草食系までと多くの魔物を狩り、骨も肉も食った。
皮をかぶれば、肉も食えるし消化もできる。それがステータスに影響を与えることはないが、気持ちの問題だ。〔料理〕もあるから、うまいものが食べれることは生きる(生きているといえるかわからないが)活力になる。
30階層のボスは、戦争虎という大きな虎であった。ゴブリンキングの2倍ほどのステータスを持ち、筋力に至っては、3倍はある。生きているうちは、なんとなく偉そうな雰囲気だったけど、現段階では最高火力を出せる頼れる皮だ。皮,皮といっているのもなんだか愛着が湧いてきた今となってはそっけないと感じる.今後はこれをマスクと呼称しよう.
え?なんでそれを装備しないかって?だってね、虎になるのはいいけど、骨関連スキルも〔料理〕も使えなくなるんだよ!
だから現状人型に近いゴブリンキングを使っています。
31階層からは山岳地帯だった。今までいたような、魔物はいなくなり、猿みたいなのや劣化飛龍などの下位亜竜種が出てきた。全然余裕で対応できたし、少しの欠片も残さず食べてしまうほどうまかった。ダンジョンでは深く潜るほどうまい骨が手に入ると考えてもよさそうだ.
40階層のボスは、竜だとしたらいい戦力強化になるのに、なんて考えていたら、全然違くて、でかい猿だった。それまで出ていた猿のボスのさらに進化したのみたいだった。デスモンキーエンペラーという名前だったが、弱かった。
普通の猿と同程度しかステータスはなかったが、スキルが厄介なモンスターである。俺には全くといっていいほど効かなかったが。洗脳などをしてくる魔物だったみたいだ。ちなみに、ウォータイガーマスクで一撃だったのだが、修復不可能なほどばらばらになってしまったので、しょうがなく食べた。・・・・・・・・・うまかったです。
41階層からは、アフリカのサバンナとよく似た草原(?)だった。見晴らしがいいから、敵が来るわ来るわで休む暇もなく、とにかく戦いながら進んだ。出てくる魔物はオオカミや猿など今までと同じ魔物のオンパレードだったが、ここまで到達していることに加えて,武器の扱いや各種マスクを用いての戦闘に慣れてきた俺の敵ではなかった。
そんな戦闘のさなかでいくつか素晴らしいことがことが判明したのだが、〔骨抜〕によって作られるマスク自体にレベルの概念はないのだが、一定以上戦闘に使うと、戦闘経験をやはり経験値として吸収しているのか進化をするようだ。
現に今まで多用してきたウォータイガーマスクが、死戦虎マスクに進化している。そして、デスタイガーマスクにも〔戦争と死の神の加護〕が付いた。これには驚いた.
マスクにも【加護】ってつくんだ。
道具にも加護が付くのだと考えると,どういうことかよくわからないのだが,これは俺が作成したマスクだからかもしれない。もともとが生物であることからその形をそのままに用いていることが,加護をつけることができている要因なのだろうか.
とにかく、ステータスのすべての数字が跳ねて恐ろしいほど強くなった。
今までは普通の見た目の虎だったのだが、今は、黒地に白の縞模様を持つ体長3mほどの虎だ。
そんな感じでダンジョンを進んできた俺は今、おそらく人の手によって作られたであろう洞窟のようなところに鉄扉でふさがれた場所を見つけていた。
見られているそうです。
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