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これからの話。

 人の世というものは生きにくいものだ。


 僕がそれをいつからそう思っていたのかを覚えていない。

 何度目かの禁煙失敗をした時か、就職活動に失敗を感じた時か、はたまた小学生の頃にいじめに受けた時か。あるいはこの身体で生を受けた時かもしれない。

 起点がいつかわからなくなるくらいには、何度も考えてしまう。僕の人生はなにを齎すのかを。

 人気の無くなった公園で煙草を吹かす。紫煙となって僕から漏れ出す息は空気に溶けて、一体と為していく。ただ意味のない時間だけが過ぎていくのをこの身に味わいながら、それでも辞めることの出来ないこの行為を僕はひとまずの不安感を拭うために続けてしまう。


「そんなことを漏らすなんて、やっぱり私のことを気にかけているからなのかしら」

「まさか、僕はもうお前のことなんか忘れたよ」

「それを私に話している時点で未練があるってことでしょう。いい加減に素直になったらどうかしら」

「うるさいな。構わないでくれ。僕の至福の時を邪魔するんじゃない」


 深夜と言われる時間帯に、声が響く。落胆、悲哀、感傷。どの言葉も含んではいないが、どの言葉も含んでいるように見えるその言葉にはどうしようもない苦しさが詰まっていた。



 今日、僕は人を殺す。かつての恐怖、僕を縛りつけたもの。

 自由を求めるために僕は、父親を殺す。

 蟲の子は蟲だった話だ。

完結出来るように頑張ります。

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