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第46話「平和をもたらす簡単なお仕事」

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≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。


≪経験値を獲得しました。ニカイドウ ツバサのLVが20に上がりました。スキル『浮遊』を獲得しました≫



 名前:ニカイドウ ツバサLV20

 種族:ヒト

 HP195/195

 ATK32

 DEF17

 経験値7034


 スキル

 浮遊


 職業

 モンスターマスターLV21

 仲間4/43

 ・アーサーLV21 経験値8488

 ・ラムレイLV17 経験値5610

 ・スラタロウLV16 経験値2859

 ・タニグチ ヒカルLV13 経験値2626


 職業スキル

 魔物使役、魔物合成、魔物鑑定、魔物武器化、魔物の眼



「なんか獲得したぞ」


 経験値の一点集中により、俺のLVは既に20まで達していた。

 更に、どうやらスキルまで手に入れてしまったらしい。

 爆進が止まらないぜ! 力もドンドン上がるし、気分も上がる!


「キュゥーーン!!」

「おわっ!」


 意気揚々としていた俺の不意をつくように、窓の外からでかい鳥が突進を仕掛けてきた。

 慌てて身を翻して回避。

 すると、驚くことに俺の体が実体の無い幽霊のように宙へ浮かんだ。


「おー! 俺飛べるぞー!」


 どうやら、レベルアップしたことで習得したスキルが無意識に発動したらしい。

 スキル『浮遊』。その名の通り空中へ浮かぶ能力か。これは役に立ちそうだな!

 ……なんて暢気にしている場合ではなさそうだ。

 先ほど突っ込んできたでかい鳥は、教室の中へと入り込んでいた。

 そしてそれに続くように、『バリン! バリン!』と教室の窓が立て続けに割れる音が鳴り響く。また外から数体の魔物が入り込んできたのだ。



 デビルLV1

 HP80/80

 ATK11

 DEF5

 経験値100


 スキル

 無し



 ウォームバードLV1

 HP60/60

 ATK9

 DEF4

 経験値100


 スキル

 無し



「飛行ユニットか。見知らぬ魔物もいやがるな。だが、ステータスを見るに対した敵では……んっ?」

「ギャギャギャ!」


 教室内にいた魔物のうちの一体が、突然全身に電気が迸り始めた。

 直後、魔物は俺を対象に放電を仕掛ける。


「くっ! …………あれ、思ったより痛くないぞ?」


 派手に電撃を浴びてしまったが、見た目ほどのインパクトは無かった。

 おそらく、『LV差』という奴だろう。今や俺はLV20だからな。流石にLV1には負けないって訳か。

 それにしても、今の電気技は『スキル』か?

 脅威ではないようだけれど、こいつにも経験値になって貰うとしよう。


「スナッチ! &合成!」


 漆黒の鎖が奴らを縛り、経験値という名の光の粒子に変えてやる。


≪経験値を獲得しました。スキル『電撃』を獲得しました≫


 どこからともなく聞こえてくるアナウンスの声。

 直後、俺の両腕から青光りする電流が迸った。アナウンスから察するに、どうやら俺はスキル『電撃』が使えるようになったようだ。


「……合成素材が習得していたスキルは、ベースに引き継がれるっていうシステムなのか?」


 それ滅茶苦茶強くないか?

 これを積み重ねていけば、俺は好きな魔物に十個でも百個でもスキルを覚えさせられることになる。勿論、俺自身にも。

 それとも、スキル習得数に制限があるとか?

 まあ、その辺の検証が後回しにして、せっかく覚えたスキルだ。試しに使ってみよう。


「はぁ〜〜〜っ、電撃!!」


 演出を踏まえつつ、両腕を前に出して放電のポーズ。

 すると、俺が思っていた通りに、両手の指先から青白い電流が放たれた。空を飛ぶ魔物達をビリビリと痺れさせてやる。


「うーん、威力はまあまあだな。俺のステータスがそれほど高くないってのもあるだろうけど」


 しかし、空を飛べる奴が突っ込んでくる以上、この教室に留まるのは返って不利だな。的にされてしまう。

 俺は、宙に浮いた状態で窓の外へと出た。

 もはや、隠れることは無意味。ここからは空中戦というじゃないか!


「とはいえ、俺がやることはいつも通りスナッチなんだけどね」


 何せ漆黒の鎖は、弾数無限なうえに雑魚には必殺の効果だからな。これ以上の攻撃手段は無いよ。


「強そうな奴から狙っていくか。魔物鑑定!」


 鑑定能力で魔物のステータスを確認していく。

 ……ふむふむ。殆どの奴らがランク☆のゾンビや魔物。たまに、ランク☆☆のオークがいるくらいか。

 体当たりを仕掛けてくる飛行ユニットを回避しつつ、俺は敵情視察を進めていく。

 勿論、スナッチも忘れていない。

 相手の戦力を削ぎ、かつ自身を強めていく。


≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。≪経験値を獲得しました。


≪経験値を獲得しました。ニカイドウ ツバサのLVが35に上がりました≫


 鳴り止まないアナウンス。

 もう同じ台詞を聞き過ぎて、ゲシュタルト崩壊を起こしそうだ。この声、OFFに出来ないのかな?


「……これだけスナッチしてもまだ三分の一くらいしか減っていない」


 改めて、千体というのがどれだけヤバい数なのかを思い知らされる。

 普通だったら絶対勝てないもん。

 一騎当千とか、どれだけ現実離れしている四字熟語か身を持って知ってしまったぜ。


「しかし、それをまさに実現しようとしているのがこの俺。歴史の教科書に載る偉業でしょうコレ」


 証人になってくれる人が誰も居ないのが悔やまれる。

 まあ英雄とは、人知れず世を正すもの。いつだって、無知なる人々の平和とは強者によって作られ続けてきたんだ。

 俺も、その流れに身を任せるとしよう。

 皆に平和を届けようじゃないか。指先一つ動かさず作れる簡単な平和を。

『本作を楽しんでくださっている方へのお願い』


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