1/11
フィオナは学園に嫌気がさした模様
作品は既に簡潔しており、一日毎、17時投稿となります。
暇つぶしにご覧いただければ幸いです。
「エレナ、私にスクール生活は無理だったわ」
「でしょうね」
「なーんだわかってたの?」
「そんな気がしてた。むしろ半年もよくもったね」
「ねえケビン様どお?」
「まあ優しいんじゃないかな」
「何よ、半年もあったのよ?夜の具合とか教えてよ」
「夜?別々に寝てたから知らない」
「え!?うそでしょ!?」
「あっちが遠慮して出てくんだもん。しらないよ」
「えー…」
「なに?やめんの?」
「まさか!あんなところもうこりごり!二度と戻らないわ!」
「こっちも退屈な伯爵夫人はもうこりごり、なら私がこれから次女のエレナでいいね?」
「ええ、私は長女のフィオナ。じゃあね」
まるで鏡でも映したように同じ顔をした二人は夕刻の馬車のなかでお互いの服を交換し合う。
片方は黒地にふちを白いラインで彩った地味な制服に。
片方は紺にシンプルなレースをあしらった軽やかなドレスに。
来た時とは違う馬車にそれぞれ乗り込むと、二人は一度も後方を振り返ることなく
正反対の道を進み始めた。