ピンクベージュ シャドウ
「あー……、」
ドライアイが、ひどい。
地下鉄車内で目頭をつまみながら思った。
それとめっちゃ眠いんだよね、
そう思いながら目の前の空席を睨みつけた。
ダメだ、今座ったら永眠する自信がある。寝たらダメ、ゼッタイ。
そんなことを思いながら足を組んだ。てか、ヒール脱ぎたい。
あ、それとさっき瞼擦っちゃったからシャドウ塗り直したい、誰かに会うわけじゃないけど。
でもあれなんだよね、私奥二重だからこの時間になると変な線が出ちゃうんだよね、めっちゃそれが嫌。
ハーだなんて、溜め息をついてたら、
「久しぶり!」
「……え?」
後ろから声をかけられた、
「(え?)」
振り向くと、見覚えはあるが……誰だっけ……………あ!
「久しぶり!、一瞬誰かわからんぐらいイメチェンしたじゃん!」
「えへへ、でしょ!」というのは中学時代の友人であった。
しかも当時は悪く言うと地味一歩手前みたいな感じだったが、誰がわからないぐらい変わっていた。
「まさかの大学デビュー?」
「違う違う、ザックリ言うと失恋記念?みたいな。」
「マジ?てか彼氏いたの?」
「いや、完全なる片思いで向こうに彼女がいた感じ。」
「…成る程、物事は静かに終わった感じか、」
「そんな感じ。」
まぁ、そのおかげでいい感じに派手になったからいいと思うけど。
笑いながら話してると前から視線を感じた。
「(あ、)」
ワーオ、お次は中学時代のモテ男の先輩じゃん。相も変わらずイケメンですね~。
てか、先輩めっちゃこっち見すぎだし口空いてますよー。
ん?てか、私はさっきから移動してないから見られてる原因はないし、変わったことといえば喋ってっるぐらいだし、まさか五月蠅いって事?あ、でも、先輩ガッツリイヤフォンしてるからそれはあんまりないか。
考えてると少し昔のことを思い出した。
「ね?」
「ん、なに?」
会話を中断して、耳元に顔を近づけて、
「まさか失恋の相手って、中学時代の先輩?」
「!」
そう言うと面白いぐらい体を後ろに沿った姿を見て「この子変わらずのわかりやすい子だわ。」と思った。
「まさかねー、一途ねー。」
「なんでわかったの!?」
「わかった理由は秘密。」
「なにそれ。」
だーって、アンタの後ろで答えの書かれてるプラカード掲げてるように奴がいるんだもの。
そう思い、右に首を少し傾けた。
案の定先輩はこちらに気がついたのか、目を見開き「なんだ?」と言いたげな顔をした。
この子の気持ちが5年も分からなかったやつに教えるわけないじゃない。
だから少しニヤリと笑って深く目をつむり視線と首の向きを変えてた。
ピンクベージュ シャドウ は
「どうしたの、笑い出して?」
「いや、少し面白いこと思い出したの。」
見つめてる。
明日からもう少し濃い色のシャドウでラインも書こうかな。




