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色あせない想い

作者:

今から三年前の春でしょうか


元気な声に笑うとふと見える八重歯

片手にはウルトラマンの人形

赤い上着とベージュの半ズボン


「ウルトラマンレオ」と言ってポーズをとり、必殺技を見せてくれた

突然、紙の上に書き始めた絵

プロ顔負けの画力

君の大好きなウルトラマンレオの絵


毎日元気に通う姿を見て、毎日君に会える事が楽しみでした

いつもみんなの中心にいて、みんなに愛されていましたね

時には友達とケンカすることもあったけど、ちゃんと自分から謝る事ができる優しい子


大変なときも君の存在で救われた事がたくさんあったよ

だからそんな君が病気で入院したときはみんながとっても驚いたんだ

みんなに黙ってお見舞い行った時の君の嬉しそうな顔は今も覚えているよ

大好きなウルトラマンレオの本とノートとクレヨンを持っていったね

その後みんなにばれて怒られたけどね、どうしても君に会いたかった


二回目はばれないようにこそっと

君は少したいくつそうな顔をしていたね

でも顔を見せるといつもの笑顔

大好きなウルトラマンレオの絵を書いて笑われた

絵心のない私には幼稚園児の書いた絵みたいだったね

「早く元気になって戻ってきてね」とノートに書いた言葉

「またね」と言って別れた


もうすぐ君が帰ってくることをみんな待っていたよ





突然鳴り響く電話

無言になる先輩



そしてその翌日、君は空へ…

よく晴れた日だった

桜がもうすぐ満開になる頃

「桜見しよう」としていた約束は果たせなかった


最後に君に会いたくて、無理言ってみんなで君の所にいった

お母さん、お姉さん、親族の方みんなが泣いていた

ゆっくりと近寄って、君の顔をみた

綺麗に眠っていた

大好きなウルトラマンレオに囲まれていたね

それを見た途端、涙が止まらなくなった


最後に君と会ったあの瞬間がよみがえった

君の笑顔

君の温もり

もう見る事も感じる事も出来ないなんて

信じられなかった

伝えたい事はまだ…まだたくさんあるのに




「…みんな待ってるよ…また…遊びにおいで…」

最後の会話

君はいつもように笑顔で頷いてくれたかな




その翌日、青空へ君は舞いのぼった

心には君との思い出で溢れてる

ずっと忘れない

みんなと写っている写真の笑顔は今も色あせない











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