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19 確認

 一通りステータスの確認を終えて、周りを見ると、そこにはもう誰一人として魔物はいなくなっていた。


「時間制限?レベルアップしたから?それとも進化したからかな。できれば新しいスキルを試してみたかったんだけど……まあいないものは仕方がないよね。」


 そして、草原しかなかった地面の一部がレンガ造りの台座のようなものに変わり、その上では魔法陣が輝いていた。


「帰還用のっぽいかな」


 そう予想して魔法陣の上に乗る。光り輝いて、元の隠し通路のところまで戻ってきていた。


「進化もしたし、ちょっと楽しくなってきたかも」


 【ミスティック・ハミング】で索敵を始める。一匹、狼が近くにいることを感知した。


 ちょうどスキルを試せる。


 【幻】を【ミスティック・ハミング】に乗せて発動する。その上で【一点集中】を発動させて、【ミスティック・ハミング】の効果範囲を狼の耳付近に集中させる。

 こぶし大の蚊が今、目の前に見えるように【幻】を発動する。


 狼は一生懸命に空に向かって噛みついている。今頃狼の目にはでっかい蚊がひらひらと攻撃をかわしているように見えているはずだ。


「面白いくらいに引っかかるね。僕がレベルアップしたのと、【一点集中】を使ってるおかげかな。」


 首元に近づいて、吸血する。【神経毒】を一緒に流し込む。数分後、幻に向かって暴れていた狼が大人しくなった。その体は若干震えている。


「挙動は魅了にかかったときと似てるね。魅了は何も考えられなくて動かない。って感じだけど、こっちは動きたいのにうまく動かせないって感じだね。

 直接流し込まないといけない分、効力はこっちの方が高そう。完全にかかった時の効力は魅了の方が上かな。抵抗したいとも思えなくなるし。」


 どちらにせよ、ここのダンジョンのレベル帯ならレベル1でも十分やれるね。


 狼の血を吸い終わる。


「魔力の感覚がないから増えたとかもよくわかんないな。多少は増えたはずなんだけど……、吸った相手の魔力が少なかったら全然増えないとかあるのかな?」


 そうして後ろを振り返ると、ミミズが地を這って狼の死体を横切ろうとしていた。


「っ!…びっくりした。危ないな。【一点集中】を使ってるからかな。レベルが上がったら調節できるようになるかもしれないけど……、レベル上げるためには使わないといけないんだよね。」


 決めた。【一点集中】はしばらく使わない。キメラ戦みたいな明らかに割り込みが入らないような場面で積極的に使っていく。普段使いはさすがに死にかける。ゴーレムには【気配遮断】が意味をなしてなかったから【気配迷彩】でも怪しい。後ろから潰されたら一発で死んじゃう。


 そう考えながらミミズから【喰血】で血を吸う。


 そうしてひらひらとまた探索を再開した。

読んでいただき本当にありがとうございます!


次回、アルマの能力実験……!?


「蚊の主人公、面白そう!」「アルマのサバイバルの続きが楽しみ!」とおもっていただけたら次回も読んでいただけると嬉しいです。ブックマークと評価もお願いします!!


毎日18:30に更新中です!

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