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異世界バンド~俺たちの熱い魂(ソウル)で異世界を救ってやるぜ!  作者: 未羊


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57曲目 ビブラートの王都

 いよいよ、俺たちはビブラート国の王都に到着する。さすがにここまで長かったもんだな。


『これがビブラート国の王都か。スコア国と比べると、ずいぶんと規模が違うな』


 かなり大きな壁に、俺は圧倒されてしまっている。


「ビブラート国は、海運業でかなり儲けていらっしゃるそうです。だから、王都もこれほどまでに立派なのでしょう」


『なるほどねぇ……』


 モニーの話を聞いて、俺は納得する。

 だが、メロディもフォルテもリリアも、その大きな街を見て圧倒されちまっている状況だ。このままでは状況に流されかねねえ。さて、どうしたものかな。


「リードさん、どうかなさいましたか?」


『ああ、今の状態でまともに国王と話ができるのかって思うと、ちょっと心配になってな』


 唯一落ち着いているモニーに尋ねられて、俺は懸念を正直に話す。俺の言葉を聞いて、モニーもちょっと考え込んでいるようだ。


「確かに、経験が少ないですから、そこは心配ですね」


 モニーも同じ意見になったようだ。


「分かりました。お話は私が中心でさせていただきますので、リードさんたちはお三方をとにかく落ち着かせて下さい」


『分かった』


 モニーとの話し合いで、ビブラート国王との話はほとんどモニーが受け答えすることになった。

 だが、まったく話を振られない可能性がないわけじゃない。その時に備えて、俺とベスとキーボの三人で、メロディたちの緊張をときほぐしながら構えることになった。

 難しいミッションではあるが、俺たちはちゃんとやり遂げなきゃいけない。

 だいたいこういう世界で国王に粗相を働いてどうなるかっていうのは、創作知識とはいえど一応あるんでな。

 ともかくそうならないために、俺たちは協力してモニーたち以外の三人をどうにか落ち着かせようとしていた。


「……魔物の件は承知した。だが、何かあった時には相応の対処をするから、覚悟しておいてくれ」


「無論、承知している。だが、聖女様もいらっしゃる中でそのようなこともありますまい」


 王都の門番とメゾがそんなやり取りをしているのが聞こえてきた。やはり、スフォルとリリアの存在は懸念材料にされているみたいだな。まあ、こいつらはグレイウルフとゴブリンだから、警戒するのはよく分かるってもんだ。

 だが、俺たちの仲間であるので、そんなことは起こさせやしねえよ。


 スコア国王の親書も見せたことで、俺たちの乗った馬車は無事にビブラート国の王都の中に入っていく。

 街の賑わいもスコア国の王都に比べればかなり大規模な感じだ。


「このメジョールカ大陸では、一番の大国ですからね。さすがに港町を二つも備え、対外貿易を行っているだけありますよ」


「えっと、マイネリア大陸への船が出ている港町は何て名前でしたっけか」


 メロディが港町の名前を思い出せずに困っているようだ。


『トリル港だぜ、メロディ』


「あっ、それです、それ。トリル港まではどのくらいかかりますか?」


「この王都であるトレーモロからトリルまででしたら、先程までの馬車の速度で十日少々かと」


「かなり遠いですわね……」


 メゾの答えを聞いて、フォルテがずいぶんと気の遠い話だなと遠い目をしている。

 ぶっちゃけていってしまえば、このビブラート国の王都までの移動距離の大体1.5倍だ。ここまででもだいぶ遠く感じたから、それより遠いとなりゃあ、そういう反応になるよな。

 とはいえ、ドラムを探しに行くには、どうしてもマイネリア大陸に渡らないといけない。この移動距離は我慢しなくちゃいけないな。


『スフォルみたいなやつがもう少しいりゃあ、だいぶ楽になるとは思うんだがな』


 俺は思わずつぶやいてしまう。

 次の瞬間、俺はふと視線を感じてしまう。

 よく見てみると、全員揃って俺のことを見ていた。


『おい、どうしたんだよ』


「それですわよ、リードさん」


『さっすがリーダーですねぇ。そいつぁ、さすがの俺も思いつきませんでしたぜ』


 全員からやいやいと言われてしまう。


「確かに、グレイウルフならば全力で走れば馬よりも早く移動できるかもしれませんね」


 メゾまでこんなことを言ってやがる。

 お前ら、魔物に慣れ過ぎなんだよ。まあ、俺もなんだがな。


「それにですよ。魔物を従えることを実証できれば、お嬢様たちの力を認めていただけるでしょう。ぜひとも魔物討伐を引き受けましょう」


『お、おう……』


 なぜかやる気になっているメゾの姿に、俺はかなり引いていた。


 そんなやり取りを終えた俺たちは、いよいよビブラート王城へとやって来た。ここでスコア国王の親書を渡すのが、この国での最初の任務だ。

 とにかく、無事に城の中に入れるようにしないとな。スフォルは仕方ないとしても、せめてリリアは入れるようにしたいところだ。

 城の門番を相手に、俺たちは必死の交渉を行う。

 その結果、俺の狙い通りにリリアを含めてメロディたち少女四人が無事に城へと入れることになった。


「この私が留守番とは……。聖女様、お嬢様、みなさん、無事を祈っておりますぞ」


「ええ、ご心配なく。メゾ、スフォルのことを頼みましたわよ」


「はっ!」


 俺たちはメゾとスフォルと別れて、城の中へと入っていく。

 とにかく、最初のミッションだ。

 俺はとにかく気合いを入れて、メロディたちをしっかりサポートできるように気持ちを整えた。

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