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異世界バンド~俺たちの熱い魂(ソウル)で異世界を救ってやるぜ!  作者: 未羊


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41曲目 盗賊討伐作戦

 兵士たちが戸惑う中、俺たちは盗賊討伐のために連れていくゴブリンを選び出す。盗賊の人数が正確には分からないので、こっちも数で押す作戦だ。

 幸い、ゴブリンの数も多い。だが、あんまり連れていきすぎると、リピート村の方がおろそかになりかねない。なので、リーダーとなったシシーモは残ってもらって群れを統率してもらうことにした。

 ちなみにだが、リリアは絶対俺たちについていくと言い張り、危険だといっても頑として譲らなかった。まったく、すごい覚悟だぜ。


『結局、選んだゴブリンは十二人か。これだけいればどうにかできるかな』


『そうですね。ですが、盗賊を引っ張り出すには、最初は離れてもらいませんとね』


『ああ、そうだな。とりあえず作戦を練ろう』


「分かりましたわ」


「私もご一緒させていただきます」


 俺たちが話をしていると、フォルテとリリアが積極的にかかわってきた。


『メロディ、モニー。悪いが二人はゴブリンの相手をしていてくれ。心配ならスフォルを連れていけばいいだろう』


「分かりました。それでは、話し合いが終わったら呼んで下さい」


 メロディたちは、俺の言葉に従ってゴブリンたちの相手をしに行ってくれた。

 俺たち三人とフォルテとリリアの五人で、盗賊を退治するための作戦を話し合う。

 そのために、俺たちをここまで連れてきた兵士にも一人来てもらっていた。


「それでは、盗賊の出没地域を教えていただけますでしょうか」


「はい、分かりました。では、こちらの地図をご覧ください」


 兵士は持っていた地図を俺たちの前に広げる。

 そこに描かれていたのは、俺たちが現在いるメジョールカ大陸だった。


「ここが現在いますリピート村ですね。問題の街道は、王都の西側にありまして、隣国のビブラート国へとつながっています。盗賊が出現するのは、その途中にある山岳地帯ですね」


「なるほど、山が迫って狭くなって逃げ場のないところを奇襲するという感じでしょうか」


「そうですね。特に木々が生えて姿の隠しやすい場所での襲撃が多いですね」


 兵士はそう言って、詳細な場所も教えてくれる。

 ビブラート国の手前、まだこちら側の王国内にそのような場所があるのがはっきりと分かる。


『なるほどなぁ。逃げ切れたのも、待ち伏せを強引に突破してって感じなんだろうな。まったく、悪いやつってのは無駄に頭がいいから困るな』


『まったくだな』


『ですが、相手の作戦が分かっているのなら、むしろ対策は立てやすいといえるでしょう』


『やるなら、商人や貴族でも装うか』


 俺たちはあーだこーだと話を始める。


「あら、本物の貴族のわたくしがいますのよ? 装うも何もございませんこと?」


 俺の言葉にフォルテが思いっきり反応している。

 ああ、確かにそうだったな。フォルテは子爵家のお嬢さんだ。バリバリの貴族じゃねえか。


『なら、ピアノート子爵家に全面協力してもらうか。ゴブリンたちは、馬車の中に隠すようにしてやれば気付かれずに済むが……』


『馬車を開けなければいけない以上、反応は遅れてしまいますね』


『だよなぁ。スフォルに何人か乗ってもらうにしても、スフォルとゴブリンの相性の問題もあるし、少し難しい感じだな』


「大丈夫ですわよ。スフォルはわたくしが言えば、我慢をして下さいますわ。嫌な顔をしても、その分だけご褒美をあげればいいのです」


『単純な話だなぁ。まあ、スフォルの説得は任せるぜ』


「お任せ下さいませ」


 作戦を話し合う俺たちに対して、フォルテはこれでもかと自信たっぷりな姿を見せていた。


「わ、私も絶対お役に立ってみせます。私だって、戦えますから」


 話をしてきて怖くなってきたのか、リリアはへなちょこなパンチをして自分を奮い立たせている。同行する気をまだ持ち続けているようだ。

 今回、仲間に引き入れたゴブリンの中でも、リリアは唯一俺たちの声を聞ける存在だ。だが、やっぱり女っていうことを考えると、あんまり危険な目に遭わせたくないなというのはあるな。

 それを言ったら、メロディたちはどうなるんだって話になるが、その批判は国王が受けるべきだろう。

 とりあえず、やる気を持っている以上は、その気持ちを汲んでやるしかないか。


『リリア』


「は、はい、リードさん」


『危険だと思ったら、逃げるんだぞ。どう見てみても、お前は非力な少女だからな。無茶をするのは見てらんねえんだ』


「いやです。モニー様たちが立ち向かうというのに、私だけが逃げるわけにはいきません。お役に立つと心に決めた以上、お三方と最後までご一緒します」


 俺が説得しようとしたら、しっかりと言い返してきやがった。

 ついさっき知り合ったばかりだというのに、どうしてそこまで言いきれんだよ、こいつ……。

 だが、ここまで言ってくれるならば、その心意気を買ってやろうじゃないか。


『分かった。でも、絶対に無謀なことはするな。俺たちから離れんじゃねえぞ』


「はい、それは守ります。私はみなさんの一員になることを決めたんですから」


 きりっとした表情で、しっかりと言い放つ。なんだろうな、すっごく頼りに見えてくるぜ。

 そんなこんなで、俺たちは盗賊退治の作戦を詰めていく。

 子どもとゴブリンというなんとも頼りない集団ではあるが、この理不尽な命令をしっかりと成功させてやろうじゃねえかよ。

 待ってろ、国王。ひと泡吹かせてやっからよ。

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