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8.新たな場所へ

 マップを開きマークに向かいながら静かに歩いていく。そして、ホーンラビットがいれば倒す。宝箱もどきは初めに見つけたのを除いて鍵がかかっているものはなかった。そのため、他の宝箱の中身を確認しながらいろいろなものを見て回った。

 まず、宝箱もどきの中身は基本的にはちょっとしたものだけれどももらえるのであればうれしいものが多かった。それは、防具であったり解体に使うナイフであったりとしたものが入っていた。解体用のナイフは消耗品扱いでチュートリアルの時点で貰ったナイフの耐久値は10で10回使ったら壊れた。だから、解体用のナイフは結構な量あるほうがいいのだと思う。

 ほかにも、拡張用カバンなどがあった。これは、もともとあるインベントリーの拡張をすることができる鞄であった。今は、そんなに物があるわけでもないしアイテムは同じものは重なって保管されるみたいだから圧迫されている感じもしなくてよかった。

 そして、ドロップ品はだいたい1~3個くらい落ちることがある。ホーンラビットを倒すことでレベルの上昇もした。


『プレイヤー名:シオン Lv5 HP120 MP120

 STR100 INT120 DEX120 AGI120  LUK200

 チュートリアル報酬 ステータスポイント+5

 レベル上昇報酬   ステータスポイント+10

 詳細

 空腹度 55/100

 現在の状態:普通

 疲労度:45/100

 称号:なし

 業績pt:10pt

 称号pt:0pt

 【取得済みスキル】

  レイピア初級

  クリティカルヒット15連撃

  解体Level1

 【取得中スキル】

  初級索敵21%

  忍び歩き初級40%

 【取得可能スキル】

  レイピア中級

  ???術』


 ホーンラビットを倒したことで業績『Fランクモンスターを倒す』『初めての解体』『宝箱を開ける』をクリアした。


「あ、鍵だ。これで、あの鍵付き開けられるな。それにしても、結構動いてたけど壁に当たらないから結構広いんだな」


 そんなことを思いながらゆっくり忍び歩きをしながら歩いていた。この歩き方をすることで少しずつではあるものの忍び歩きの熟練度が上昇していることがわかる。

 これなら、早めに忍び歩きだけでも上がりきるかもしれないな。


「さてと、これが合えばここからでることができるのか。もう少し探索してみてもいいけど結構時間かけてるかもだし、そろそろ切り上げるか」


鍵を宝箱に当てれば中には、レイピアと杖が入っておりさらにマントがあった。マントはステータス向上系で、上がるのがAGIで補正としては+20。AGIを上げると移動速度も同時に上がるみたいだ。レイピアはレアリティ3でこれなら、レイピア中級の取得条件を満たせる。でも、マップで索敵してみても反応が出てこなくなっている。たぶん、ここでのレベル上げとかはもうできないんだと思うから出ることにした。

 出る方法は、入る前にもらっていた笛みたいなものを吹くことで戻れると言っていたがどうやって戻るんだろう?

 とりあえず、笛を口にくわえて息を吹くと


ピー――


 なんとも言えない音ではあるものの、その音とともに急に目の前の風景が変わる。アニメなどで見る転移はもう少しかっこいいものだけれども、緊急離脱だと考えるのならこれはこれでありかなと思える。


「帰ってきたか。レベルとかも上がっていそうだな」

「は、はい。あの、これ、宝箱の中身なんですけれど」

「それは、選別だ。毎回、初心者が来るたびに用意されるものだ。何が入っているのかは運次第だが、相性がいいものが入っていたみたいだな。基本、自分の持ち武器がもらえることはそんなに多いことじゃないからラッキーとでも、思ってもらっておけ」

「はい!」


 相性がいいものは多分、レイピアのことだろうな。確かに、レアリティ3は運がいいからうれしいや。


「ここでの、チュートリアルは終了だが魔法についての適正もあるかもしれないからこの地図に従て魔法使いのばあさんに会いに行ってこい。それが、終わったら晴れて冒険者登録とかできるだろうからな」

「はい、わかりました。ありがとうございます」


 頭をゆるく撫でられながらさらにガードナーが口を開いた。


「そうだ、これを渡しておく」

「なんですか、これ」

「これは、まあ、さっきの笛みたいなものだ。便利道具くらいだなと思っていればいい」

「ありがとうございます」


 そんな風に口を開くガードナーは少し照れくさそうにしながら、手渡してきたものは笛ではなくカードみたいなものだった。そのカードにはガードナーの名前は無く名前が書いてあるであろう場所は『チュートリアル後解放』としか書かれていなかった。


「とりあえず、早めに行けば日が暮れる前には向こうに着くからもう行ってこい」

「はい、それじゃあ、また来ますね」


 背を押される経験は結構な回数あるが、後押しのための激励みたいに押し出されたのは初めてでなんだか照れくさい気持ちになった。NPCと理解しているが、こうやって応援するために押し出されるのは結構うれしいな。


「えっと、どうやって確認すればいいんだ?」


『クエストを受注

 魔女の家への訪問

 報酬:魔法の取得』


 クエスト一覧に入っていたものを見て、これで訪問ができるのだと思った。そのまま、クエストを押せば『マップに目的地の表示をする』が現れたため、表示してそのまま従って歩いていく。

 道中にモンスターが現れて軽く戦闘をするが、ホーンラビットくらいしか出てこなかったため慣れているため安心して道を歩いて行けた。たぶん、連動しているからその道中で出てくるモンスターを最後のチュートリアルとして出して戦闘慣れさせるのが目的だったのだろう。ゲームとして無駄が少なくて効率的な方法だなと思った。


「ここかな?」


 少し歩いてというには結構な距離を歩かされたが、目の前の家は魔女の家といわれても差し支えがないくらいの建物の雰囲気だった。とんがっている屋根に丸い形の建物、玄関からも禍々しい雰囲気が漂ってきており歩いてきたはずなのに少し背筋に悪寒が走るくらいの不気味さがある。


「あの、すみません」


 恐怖心もあれど、魔法の取得をしたくノックする。扉を開けたのは小さい女の子だった。


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