10.教会(8)
まばゆい光で初めはほとんどのものが見えなかった。次第に目が慣れてきて明るい部屋の全容が見えてくる。その部屋には、いろいろなものがあったのだ。その中には、見たことのないようなものがたくさんあるのだから。
ゲームの中だから見たことがないものが多いのも当たり前とか言われるかもしれないけれど、現実世界でも見たこともないようなものがあるのだから不思議だ。何に使うのかわからないようなオーパーツとでも言われているようなものが結構あるのだ。
「ここは?」
「新しい場所に移ったみたいですね。もしかして、ここってダンジョンになっているのかもしれなませんね」
「ダンジョンに?それなら、クリア条件が出てくることがあると思うのだけれども」
「出てきていないんだよね」
「お前がパーティーリーダーでないからな」
「……どういうこと?」
「ここの攻略クリア条件は俺が知っているということだ。俺についてくるのが勝手にしていいが、攻略条件を伝えることはないからな」
「なんでか、聞いてもいい?」
「答えられない」
そんな風に俺に言ってきた。コメント欄を盗み見れば「妥当だろう」という意見と「理不尽だ」とコメントしている視聴者で左右されている。妥当と感じていない人たちは何かに気が付いたのか知ることができた人なんだと思う。コメントの傾向を確認していればまるで法則があるかのように何かを見つけたようなことを離しているのだ。けれども、それが何なのかがわからないのだ。
部屋の中身を確認していくようにしていく。なにがあるのかなと思いながら見てまわる。鑑定を使えば一番いい方法なのだろうが、1回止められているからここで使ってもいいのかわからなくて不安なのだ。ちらりと、2人の方を盗み見ればスルーズは何か思い悩むような表情をしている。その反面、少年のほうは退屈そうな顔をしていたのだ。
「えっと、さ、名前を聞いてもいい?」
「なんで?」
「名前を知らないと声をかけることも難しいなって」
「……そうか。カルと呼べ。真名を教える気はないからな」
「そっか、カル。ここの部屋の物を好きにいてまわってもいいの?それとも少しはやめておいた方がいいの?」
「好きにすればいい」
その言葉を皮切りに俺は鑑定魔法を展開して部屋の中身を確認していく。そうすれば、部屋の中の者が何なのか、この部屋がどんな部屋であるのかなんとなくわかってくる。
この部屋の中は、きっと書斎や執務室と呼ばれるような場所だったのだろう。本があったわけでないのに鑑定魔法を展開した瞬間に、本を現れてくることになった。それに、よくわからない球体が宙に浮いていたりと様々な雰囲気な部屋で合った。
「なんだろう、これ」
俺が気になって紙を手に取る。そこには、不思議なことが書かれている。
『少女は女性になり、恋に落ちる
その恋は、かなうことなく禁断の実になった
その禁断の実はやがて世界を変えるカギとなる』
意味が分からないがそんな内容の紙を見た瞬間に手に持っていた紙が燃えたのだ。驚いて手を離せばそのまま燃えて消えたのだった。




