9.教会(7)
スルーズの目隠し状態で鑑定の展開を諦める。そして、それに気が付いたのかスルーズが手をはなす。コメント欄では、「百合だ」「いいな」「おい、ショタ邪魔するな」「口出ししようとするな」などコメントが来ている。いわゆるCP廚と呼ばれるものだろう。
「シオンいいですね、この場所はシオンがなにかをしようとしたらシオンが危険な目に合うことになります。だから、なるべく行動を起こしすぎないようにしてくださいね」
「う、うん。それにしても、そんなことがあるんだね。レベルが上がれば見られるの?」
「無理だよ」
「……わかりませんよ。シオンの場合は」
「無理だよ。だって、それを許すわけないじゃないか。その人間にそんなことさせたところで意味がないだろ」
「空席があるのはそちらなのでは?」
「空席のままでいいと判断されたんだ」
「そんなのでいいわけないでしょう」
2人がなぜか言い争うように謎の会話をしている。けれど、2人の会話を理解しているコメントの人たちはまるで二分化しているかのように会話をしている。それこそ、少年の意見に賛同するほうとスルーズの意見に賛同する意見で反応が別れている。
【♰闇の覇者♰さんがコメントしました】そうだな、知る権利がある
【悪戯好きの気まぐれさんがコメントしました】そうそう、それにそっちのほうが面白い
【匿名希望さんがコメントしました】よくないわよ、その子は普通のままでいいのよ
【炎拳の喧嘩王さんがコメントしました】俺もその意見に賛成だ
【小さな存在の母さんがコメントしました】それでもきてほしいわ
【隠れ蓑に隠れてない王様さんがコメントしました】は、許すかよ
こんな意見だ。他の人のコメントは「百合に挟まる男は許さない」「少年邪魔をするな」なんてコメントを書かれているのだ。それにしても、なんでこんなことになっているのかよくわからないから。なんとも言えないのが現状だ。
とりあえず、鑑定ができないならばできないなりに石板の内容を考えなければならないのだ。だから、石板をよく観察してみる。文字らしきものと一緒に絵も描かれている。その絵はなにをしめしているのかよくわからない状況だ。
ピクトグラムと言われればそうとも見えるが、そうしたら羽の生えている人間や獣耳の生えている人間など様々だ。ゲームなんだからいるだろうと言われるかもしれないが、実際にはそんな存在はいない。羽の生えている人間はほとんどいないのだ。ほとんどというか目撃情報がないんだ。妖精はここまで大きくはないから多分、違う。どんな意味なんだろうか。
「ここにもないみたいだ。僕は次に行くから」
少年はそのまま石板に触れると姿を消した。それにしても、2人とも仲が悪いのかなんなのか。スルーズの方をみればどこか、複雑そうな顔をしている。スルーズがそんな顔をするようなことの原因なのは、俺なんだろうけれどわからない。とりあえず、俺たちも少年のあとを追うように石板のところに向かう。
「スルーズ何を悩んでいるのか私に言える?」
「……ごめんなさいシオン。まだ……」
「そっか、なら、先に行こう。これに触れて移動していたよね?」
「ええ、そうですね。行きますか?」
「うん、行こう」
「わかりました」
なにか、考えるような感じでこちらを心配そうにしながらも前に進むように俺の前に立ち手を握り石板に触れた。そうすれば、目の前が白く明るくなったのだ。




