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6.教会(4)

  周りの観察をしていれば、気になるものを発見した。それは、茂みの中にかくされているがなぜか鉄の扉みたいで地下に続くようにあるのだ。これを開けるにしても鉄の扉があることを報告したほうがいいのかもしれない。


「スルーズここ見てほしいんだけれど……」

「ふむ、ふしぎだな。こんなところに扉を設置するなんて。基本、御神木の近くに地下を設置なんてすることはないとおもうんだけれど」

「そうだよね。こんなところに設置されてるなんてまるで、ここに原因がありますとありありと言ってるようだよね」

「ええ、そうですね」


 コメント欄でも、「あやしい」や「これはおかしい」などのコメントが来ている。さらには、気になることも書いてあるのだ。「この神殿に地下なんて存在するわけがない」「それを許容することはない」「これを作ったモノをミツケなければ」と不穏なことを書いている人までいる。別に、この神殿がコメントをくれている人の物でもないのに不思議なことだ。


「とりあえず、神官の人に声をかけた方が……」


 そう言おうとした時だった。俺の口を何かがふさいだのだ。冷静になってみれば、それは人の手であることが分かる。それも、小さな手だ。手で塞いできた子を確認してみれば、まだ中学にも上がっていないであろう子どもだった。しかし、こちらを見据える目は決して子供とは言えないような雰囲気を醸し出していたのだ。


「おねえさん、この下になにがあるのかみた?」

「ま、まだ、見てないよ。神官の人に確認をしようと……」


 言葉が出なかった。それは、その子どもの顔がまるで安堵しているかのような雰囲気だったからだ。そして、慈しむ感じがしたのだ。けれども、「神官に確認をしようと思っている」と伝えようとした瞬間その空気は消え去り冷たく重いプレッシャーが俺にのしかかってきたのだ。


「それは、ダメだ」

「なぜなのか聞いてもいいか」

「僕は、この子と話していたんだけれども……まあ、いいよ。この下にあるのは神官が隠したかったものだ。そして、それが神力を吸い取っている原因でもあるだろうから。もし、気が付いたとバレれば君も安全にはいられないだろうね」

「そ、そんなわけ……」

「そんなわけないって?でも、実際に御神木である樹は神力が減っているでしょう。だから、神官も疑わないといけないんだよ」


 確かにそうなのかもしれない。それにしても、神官を疑うように言ってくるこの少年は一体だれなんだろう。今になって冷静になりながら、観察してみる。

 見た目は、幼いけれども来ている服装は袈裟のようなものを身にまとっている。髪型は白い髪を後ろに一本まとめている。それが褐色の肌に似合っているのだ。服も少し濃い色と薄い色を上手く組み合わせているのが似合っているのだ。袈裟をこんなにもおしゃれに着こなせるのかと思える。

 それにしても、瞳が特徴的だなと感じるのだ。キラキラと輝く琥珀色の瞳に花を浮かべているかのようになっているのがすごくきれいで吸い込まれそうに感じたのだ。


「君たちだけで送り出すのもいいかもしれないけれど、僕もやらなければならないことがあるから途中までは一緒に行こう」

「え……」

「なんだい、驚いた顔をして」

「ついてくるの?なんで」

「それは、僕の目的はこの下を確認することだからだよ。君も気になるのなら、一緒にくればいいと言っているだけだよ。でも、来た方がいいよとはつたえておこうかな」

「……」

「シオン、私はついていくことに賛同する」


 スルーズの賛同を聞いたのにどこか不安が残るのはなんでだろう。まるで、見捨てられるのではないかという気持ちとなにか大切なものを失うかもしれないという気持ちがあるのだ。なんでなのかわからない。それでも、進まないと話が進まないのもあるから。結局、少年の手を取っていくことにしたのだ。

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