4.教会(2)
俺たちの前に来た神官は、位が高そうだった。そう感じるのは、多分身につけている物の質がいいからだろう。鑑定をしなくても、他の神官と違うと一目で分かるくらいのものだった。
「あなたがたですか、御神木について知りたいというのは」
「は、はい」
神官である男が口を開いた。その言葉には威圧感がのっていて、怖いと感じる。なぜ、そんなにも不機嫌なのか。なぜ、そこまで怒っているのか分からないから口ごもる。
「はぁ、言いたいことあるならハッキリとおっしゃってくださいね」
「は、はい」
この様子にスルーズは何か言いたげな雰囲気を出したけれど、喧嘩するよりも早くお目当ての場所に案内してもらえる方が嬉しいと思い黙ってついてくことにした。
中を歩けば、予想は正しかったのかさまざまな神官が彼に向かってお辞儀をする。そして、過ぎ去るとどこか色めきだっているのだ。何でなのかイマイチ分からない。顔なのか?たしかに、顔はいいのかもしれないけれど隣にいるスルーズの方が顔がいいと思うのは身内の欲目かもしれない。
「こちらです」
「ありがとうございます」
案内された図書館は広いけれど整理はされておらず、乱雑に本が荒らされた形跡があった。特別、本に思い入れとかは無いけれど物を乱雑に扱うのは好きではないからなんとも言えない気持ちになる。
クエストで本の整理をしたからなのか、このゲームの本も現実の本も保存状態が悪いと劣化しそうと思うのは俺だけの考えなのかな。
「スルーズ、本が乱雑に散乱してるから整理しながら探さない?」
「ああ、別に構わないがシオンはそれでもいいのか?結構な量があるけれど」
「うーん、いいか悪いかで聞かれたら、あんまり良くないだろうけれど、教会の本を適当に扱うのは神様にも良くないでしょ?」
「ふふ、そうか」
俺の返答を聞いてスルーズがどこか嬉しそうな反応をする。教会というのもあり、スルーズも信仰を受けてる身でこのような状態は形容し難い気持ちなんだろう。
本を集めては、本棚のラベルに合わせて整理していく。タイトルを見ながら、これから調べる内容に関係ありそうな本は机の上に置いておく。そんな感じで作業をしていれば、神官は何をしているのかと欺瞞の目を向けていたのが自然と見守る体勢になっていた。
さらに、「その本は、そこよりもこっちの方がいいですよ」など色々と教えてくれた。
「あなたがたは、御神木に興味があるのでしたっけ?」
「はい」
「片付けながら少しお話しましょうか。これは、神官たちが口伝でしか伝えてない話になるのですが」
「いいんですか?」
「ええ、片付けを手伝ってくれていますし。なにか、悪さをしようとしているわけでもありませんので」
「ありがとうございます」
そして、神官は話し始める。
「あの御神木は、もともとは神力に満ち溢れた素晴らしい木であったんです。しかし、年々あの木は弱っています。そして、ここは神域としてモンスターが出現しない場所でしたが御神木が弱っているからなのかモンスターの出現も確認されるようになりました」
もともと、神力に溢れていたというのは聞いていた時に思ったのはダンジョンの発生が原因なのか?
とりあえず、調べてみないことには何にもならないからそこら辺についても調べるべきだと思って調べることにした。




