2.噂の真相
噂の場所であるダンジョンに向うことにしたのだ。噂についてはきちんと情報収集をしてからの移動ではあるけれど。
情報としては、海の街から少しいったところで波の満ち引きで渡れる島にあるらしい。海を泳いでいくこともできるけれどそこそこ距離があるから引き潮のときに移動するといいとのこと。ダンジョンがあるその島は、神殿も併設していて修行とか罪を犯した貴族の娘などが修道女として送られる場所でもあるらしい。
「スルーズ、どんなところなんだろうね」
「噂では神殿しかないらしいから、しっかりと準備して移動したほうがいいだろうな」
「そうだね」
配信をするかどうか悩んだが、今回はダンジョン攻略でもあるからリアルタイム配信の方がいいだろうと思い配信をつけることにした。
配信としては、移動から映すことにしたから情報収集は配信はしていない。
「何いるかな?」
「キャンプセットを持っていこう。それから、簡易料理キットもあるといいかもしれないな」
「簡易料理キット?なにそれ?」
「火のキープとか大変でしょ?だから、使い捨て系のコンロみたいなやつよ。火起こしは魔法でするから簡単なんだけど、そこからキープするのが大変なのよ」
「そうなんだ。キャンプとか始めてで楽しみかも」
「そうなの?なら、寝袋はいい物の方がいいわね」
「睡眠大事だもんね」
「そうね、それに床がゴツゴツしていて寝づらいと思うからね」
スルーズのその言葉で気がついたのだ。たしかに、床がゴツゴツしてる可能性があるのか。それに、みんなが寝て回復する疲労度にも関係するから大事だなと思った。ショップに入れば、ショップ自体に被害は無かったのか店が開業されていた。
お店の内装はすごく凝っていた。魅せるべき商品を店の注目される位置に配置されている。その商品を見て欲しいと感じるようにポップもこっている。商売上手だなと思う。
「商品色々とあるよね。目移りしちゃいそう」
「ここの商品は金額が高めに設定されているから、買う時は計画的に買った方がいいと思う。それから、ここの買い物を配信するのも楽しいと思うよ」
「そうなんだ……配信してるの伝えたっけ?」
「ん?知ってるよ、カメラが飛んでるの見てたし」
「そっかぁ」
配信について説明していなかったけど、NPCではあるから細かく気にしなくてもいいのかもしれない。それでも、マナーとしては、気にした方がいいと思ってしまうのだ。
とりあえず、お目当ての保温、クッション性能が抜群の寝袋を買って出たのだ。そのまま、潮が引ききるタイミングが来る時だったので島へと向かう道のところまで歩いていった。
砂の道は、結構しっかりと整備されているのか歩きやすい感じで助かった。砂がぬかるんでいると、歩きづらいから困るのだ。
「配信つけるね」
「ああ、歩いてるだけだがな」
配信をつければ、すぐに人が来たのかコメント欄にはコメントが流れ出す。少し早いから、反応が出来なくてきにしないふりをしてしまった。
「これから、階段?って呼ばれるものが発見されたところに向かいます。ちゃんと噂話とかも集めたのですが、ダンジョン生成されたけど条件があるとかで入ることも出来なかったそうです。一応、ギルドから調査依頼といった形でクエストとして受けています」
その言葉で、さらに盛り上がる。
【鳥と太陽さんがコメントしました】階段か、早いのでは無いか?
【失恋予言師さんがコメントしました】いいね、クリアすると必然的に能力値も上がるから召喚率も上がるよ
【束縛から放たれし英雄さんがコメントしました】俺たちを呼べるようになるかもしれないな
「プレイヤーを呼ぶこともできるんですね、すごく便利なスキルだと思うのになんで人気ないんでしょう?」
俺の発言を聞いていたコメント欄が「天然かなる」「プレイヤー呼べても100MPの消費がエグくなるでしょ」など来ていた。天然な訳では無いが、コメント欄から天然を疑われるのは心外だと思う。まあ、そんなことはどうでもいいから拾いはしなかったけれど。
「シオン、そろそろつくぞ」
「うん」
スルーズが俺に声をかけてくれた。そちらに目をやれば、島がある。目的地ではあったから、特に驚きとかは無い。ただ、想像よりも少し大きい感じがするなくらいだ。だから、移動が大変かもしれないな。
「教会に1回向かって話を聞きに行くか?」
「そっちの方がいいよね?無闇矢鱈と歩き回っても見つけられるものじゃないだろうしね」
「そうだな。なら、教会に行くか」
「うん!」
そう言って、かすかに見える屋根を目印に教会へと歩みを進めて行った。




