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19.契約と召喚数

 目が覚めれば、知らない天井になっていた。そして、スルーズが威圧的だった人物にたいして文句を言っているのが見えたのだ。まだ、MP切れでふらふらなのが原因なのかわからないけれど起き上がることができなかった。


「目、覚めた?」

「ルシ、うん。目はさめたけれど体は起こせそうにないや。悪いんだけれど、支えてもらえる?」

「うん」


 ルシに体を支えられながら、部屋全体を確認することができる。この部屋は、無機質のようでいろいろなものであふれている。それも、全部海からとれるようなものであふれていたのだ。だから、無機質な部屋なはずなのに統一感がないのだろう。これが、不思議なところだろう。


 俺が寝ていた場所は、ベッドの材質がふわふわしているが四角形ではなく円形であまり見ない感じのベッドだなとおもったのだ。円形だからこそ、あの男の人も寝れるのかなとか少し現実逃避をしたいなと思ったのだ。けれども、そうは問屋が卸してはくれなかった。


「シオン、大事は無いか?」

「うん、平気だよ。まだ、MPが全然ないから少し起き上がるとかは難しいかもしれないけれどね」

「そうか。なら、よかった。……いや、よくはないんだが」

「べつに、揚げ足とかとらないよ」


 すこし、焦っているスルーズの言葉に笑いながら男の方に視線を向ける。すると、男はどこか気まずそうにこちらに近寄ってきた。その姿は、大型犬がどこか叱られてしょんぼりとしている感じだったのだ。あれ程まで、威圧的な感じだったのがいまではそんな印象を受けないのが何とも言えない感じだ。


「人の子よ。まさか、そこまで魔力がないとは思っていなかったのだ。同胞の気配がしたから、すでに召喚が可能なものなんだと思っていたのだ」


 言い訳のような言葉がかけられる。別に、暗転してからリアル時間の経過は一瞬なのだがゲーム内だと結構時間が経っている扱いになっているのだ。MMOなのにと思うかもしれないけれど、イベントの場合は異なるのだろう。だから、映像とかでは残っていないというのがイベントとしての処理が見えてしまうところの欠点だ。


 ところで、高圧的でなくなっただけでなくどことなく親密感があるのはなんでなのかがわからない。ふと、好感度ブックを横目で確認する。そこには、この男の顔を見つけることができたが名前の欄は「????」と書かれていた。詳細を確認する前に男から話しかけられたのだ。


「人の子に、名乗ろう。我が名はポセイドン。海の王にしてオリンポスの12柱のうちの1柱であり、大地の神でもある。さあ、我にひれ伏し尊敬せよ」


 そう名乗り、そしてこちらに視線を向けてきた。ポセイドンと聞いて少しまずいかもしれないと思ったのは声になっていないことを祈ろう。

 ポセイドンは、性豪だったはずだからだ。そんな存在に、見た目が女性よりの姿で合ってしまえば貞操の危機ではある。なんなら、そんな貞操の危機を配信してしまうという最悪の状況でもあるのだ。なんとしても、守り切りたい気持ちがあるのだ。


「シオン、安心してくださいね。契約をしているということはシオンのほうが一応上ではありますから。命への危機は免れることができるんです。それに……」

「我が契約をしたのは、服従ではない。召喚することは許すが力を貸すかどうかを決めることができるものにしたのだ。人の子の力に合わせるのは我には不利益でしかないからな。代わりに、人の子の魔力を結構な量を毎回持っていくだけだ」

「だけだって、だけではないでしょう」


 それは、スルーズに完全に同意だ。だけだと言われているけれど、そんな簡単な内容ではないのはその通りだ。MPがないから気絶を毎回していたら最悪HPが尽きて死ぬ可能性もあるのだ。デスペナルティを受けたくないから、召喚とかは考えた方がいいのかもしれない。


「召喚に関してだが人の子よ。契約している数が今確認することができると思うが、そこから契約内容を確認する必要がある。人の子が同胞を召喚しているのを知ってはいるが、実際にどうなのかを確認する必要がある。今でもいいが確認してみよ」


 ポセイドンの言葉を聞いて、契約数を確認してみる。すると、『契約数4/10』と書かれているのだ。『4/10』と書かれているところを確認すれば、『スルーズ、ルシファー、????、ポセイドン』と書かれていたのだ。スルーズは共鳴契約と書かれていた。


『共鳴契約

 運命を共にする契約。召喚主の力に合わせる代わりに、召喚主のMPを消費しない』


 スルーズを召喚してもなにも問題ないのはこういうことなんだろう。それどころか、スルーズがずっと一緒にいてもMPが減少していないのはこの共鳴契約のおかげか。それに対して、『仮契約』と書かれているのがルシファーと????だったのだ。


『仮契約

 基本、召喚や何かを行うたびに、召喚者のMPを消費することになる。

 契約を本契約に昇格させることで、MPの消費量を減少させることができる』


 本契約?これが、ポセイドンとの契約か。詳細を読まなくても、なんとなく想像がつく。MPは消費されるということは、厄介なことだ。


『本契約

 仮契約と行うことは基本は同じ。

 MPの消費量は好感度によって、減少されていく。

 本契約から別の契約へと移行は可能だが、他の細かい派生から本契約に戻すことは不可』


 つまるところ、本契約は4:6くらいで召喚者が不利な契約なように感じるものだった。これを考えると好感度を上げていく必要があるのだろう。そんなことを考えながら、ポセイドンと少し言葉を交わしてダンジョンの外に出ることにしたのだった。

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